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2011年09月30日

PTAバスツアーの開催

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  9月30日(金)、中高PTAによるバスツアーを開催しました。今回のテーマは『近江八幡散策&水郷めぐり』でしたが、90名の保護者に参加していただきました。この行事は保護者相互の懇親をはかるために、毎年この時期に実施されてきています。今年で実に33回目を迎えることになり、これまでバスツアーだけでなく観劇や文楽鑑賞等も実施してきました。9時に3台のバスで学校を出発し、11時前に近江八幡の八丁堀に到着しました。2つのグループに分かれて約80分にわたって水郷めぐりを行ないました。この水郷は日本三大水郷の一つにあげられており、平成18年1月には国の重要文化的景観第一号に選ばれ、平成20年10月には「ラムサール条約湿地」として西の湖と長命寺川が登録され、『白山・円山』が日本の里100選に選ばれる等貴重な水環境は国内外から注目されています。そして、船頭さんが7~8名乗りの屋形船を櫓で操り、網目のように入り組んだ水郷のヨシ原の間をゆったりと進んでいきます。また、この場所はさまざまなテレビの時代劇やドラマの撮影場所としても人気があるようです。
  その後、昼食を挟んで、遊歩百選に選ばれた『近江八幡のまちなみ』を散策しました。遊歩百選とは、日本全国を対象として歩きながら健康増進をはかり、観光を楽しみ、地域の歴史・文化に触れる新しいスタイルの旅を提供しようとするものです。保護者の皆さんは活発なコミュニケーションをはかりながら、近江八幡の秋を満喫されていたようです。
  また、本日は思いがけない出会いがありました。私達を乗せていただいた屋形船の船頭の一人が元、大阪府立高校校長の田頭政泰さんでした。田頭さんは4年前に定年退職されたそうですが、毎日2時間半かけて大阪の自宅からこの近江八幡まで通ってこられているとのことです。今の生活は充実していて、本当に楽しいと笑顔で語っておられました。この水郷は季節毎に違った趣があるようですので、また機会を見つけて訪れてみたいと思っています。

2011年09月29日

「勿体ないの心」をとり戻す

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  先日、ケニアの元環境副大臣で、2004年にノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイさんが亡くなられたという悲しい知らせが届きました。彼女は1980年代から90年代にかけてケニアでの森林伐採に反対する運動を行なって、国際的にも名前が知られるようになりました。その後、 2005年の3月に「もったいない」という日本語を国連の『女性の地位委員会の閣僚級会議』で環境保全の合言葉として紹介し、〝限りある資源を有効に使い、みんなで公平に分担すべきだ。そうすれば、資源をめぐる争いである戦争は起きない〟と主張したのです。
  その中で、マータイ氏は「勿体ない」という言葉は「Reduce(減らす)」「Reuse(再使用する)」「Recycle(再利用する)」「Repair(修理する)」という4つのRを包含する日本語独自のものであり、これに当てはまる英語やフランス語やロシア語等、外国語の訳語がないと解説しました。この会議を機に「MOTTAINAI(もったいない)」という言葉が世界に広がったのです。このように、勿体ないという言葉は尊いものや価値のあるものが、本来のあるべき姿から離れて、粗末に扱われたり、能力が発揮されないことを嘆く気持ちを表しています。
  かつて日本人は日常生活において、常に「勿体ない」と言いながら物を大切に扱い、資源の消費を再利用し、修理をしながら使うことを美徳としてきました。しかし、この「感謝」と「自戒」を示す言葉として用いてきた『勿体ない』という言葉が、経済発展と共に死語となりつつあります。私たちの周りを見ても、食べ物を残す、電気をつけたままにする、水道水を流し放す、まだ着られる服や品物を粗末にする、という無駄があまりにも多いように感じます。
  これから、ますます世界人口が増え、食料、水、エネルギー、さまざまな資源が不足してくることになります。今こそ、日本の素晴らしい伝統である『勿体ないの心』を取り戻し、世界に向って発信していきたいものです。

2011年09月28日

生徒会役員承認式・全校朝礼の開催

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  9月28日(水)、爽やかな秋晴れの下、後期生徒会の役員に対する承認式を行ないました。生徒会長はじめ全役員に承認書を手渡した後、それぞれの役員から自己紹介と決意表明がありました。後期は体育大会や文化祭等の大きな行事はありませんが、是非生徒会として積極的に自主活動を推進してくれることを期待しています。
  続いて、全校朝礼において部活動の表彰を行なった後、私から次のような話をしました。
  〝以前勤務していたパナソニックの創業者である松下幸之助氏は伸びる会社の特徴として、3つの尺度を持っていました。1つ目は「おはようございます。いらっしゃいませ、という爽やかな挨拶が返ってくること」、2つ目は「整理・整頓がキッチリ行われていること」、3つ目は「トイレが美しく掃除されていること」ということです。
  私も製造や営業の仕事を通じて、挨拶ができていない、整理整頓のできていない工場では品質問題や安全問題(怪我)が多発する。また、全国の販売会社を訪問した中で、倉庫にカタログやチラシが散乱しているところは業績が低迷していることを自分の目で確認してきました。こうした「挨拶」「整理整頓」「掃除」といったことをおろそかにしない姿勢が経営の成果に大きく反映しているのです。
  また、社会で活躍されている人は例外なく多岐にわたる仕事を迅速かつ的確に処理されています。そして、書類の整理整頓がしっかりできていて、スケジュール管理や仕事の段取りがうまいということも事実です。また、お礼状を出すといった細かい心配りも行なっておられます。
  このように、簡単なことや当たり前のことをキッチリやるという姿勢が大切なのです。毎日、挨拶、服装、バッヂをつけるということをお願いしていますが、多くの会社では決められた社章(バッジ)をつけていないと入門できない、また、社章を失うと紛失届けを出さなければならないということになっています。  今一度、身の回りの「凡事徹底」をしっかりと行なうという習慣づくりを行なってください。そうすればこの習慣は必ず将来役に立つことになると思います。〟

2011年09月27日

石油に代わるオイル

H23.9.23_2.jpg %E8%97%BB%E3%80%80%E3%82%AA%E3%82%A4%E3%83%AB4.ss.jpg                      ≪クルード・オイル≫           ≪筑波大学が発表した藻≫
  
  20世紀は石油の時代と呼ばれ、石油は工業化の進展に大きな役割を果してきました。そして、石油なしには現在の便利で快適な近代社会が成り立たなくなっています。しかし、化石燃料である石油は有限であり、いずれ枯渇することは避けられません。そのため、石油に代わる代替エネルギーの開発が加速されてきていますが、近年、注目を集めているのが、藻から石油を抽出する技術であり、日本やアメリカをはじめ世界各国でさまざまな取り組みが始まっています。最初に石油に代わる物質として、注目されたのはトウモロコシやサトウキビなどの植物でした。これらの植物は石油と同等の物質をつくるのではなく、光合成でつくった糖を脂質(油)に変化させて蓄えますが、エネルギーを得るために、食料を犠牲にしなければなりません。その点、食料にはならない藻がにわかに注目されてきているのです。
  最初に日本での例を示します。石油の成分である炭化水素を作る藻は複数の種類が知られていたようですが、筑波大学の研究チームが発見した「オーランチオキトリウム」という植物性プランクトンの沖縄株が従来の10倍以上の炭化水素を作ることが解りました。この植物性プランクトンを培養して生産すれば日本の石油を十分まかなえ、実用化すればガソリン1リットル50円以下になるそうです。これが本当に実現すれば燃料やエネルギー問題をはじめ社会環境などが激変するのは間違いありません。。
  次はアメリカの例です。カリフォルニア州サンデイエゴのSE社は2008年5月に藻から原油とほぼ同じ成分の油を抽出する技術開発に世界で初めて成功し“グリーン・クルードオイル(GCO)“と名付けました。そして、テキサス州でコンチネンタル航空が世界で初めてGCOを混合したバイオ燃料による飛行試験に成功しました。藻を原料とするGCOは「食料と競合しない」というメリットだけではなく、従来のバイオ燃料と比べて次のような大きなメリットがあるのです。
① 藻は繁殖が速く密集して生えるため収穫の効率が良く1ha当たりの産油量が多い。(単位面積当たりトウモロコシの100倍以上)
② 食料が生育しない場所での生育が可能である。つまり、CO2と太陽があれば藻は育つ。
③ 既存のパイプラインが使える為インフラ整備の費用が安い。
④生産・輸送工程でのC02排出量が少ない、等。
  石油のほぼ全量を輸入している日本にとっては大いなるチャンスがあるように思っています。何とか実用化に成功してもらいたいものです。

2011年09月26日

学園小学校保護者対象説明会の開催

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   9月26日(月)、台風のため延期になっていた小学校の保護者対象説明会(当初20日に予定)を開催したところ、160名を超える保護者が出席されました。
  以前、この説明会は小学校6年・5年・4年の保護者を対象にしていましたが、昨年から小学校の全学年の保護者に対象を広げることにしました。このため、3年生以下の保護者も数多く出席され、全体の40パーセントということになりました。最近、毎週のように塾やマスコミ主催の「学校説明会」や「入試相談会」が開催されていますが、入試を直近に控えた6年生だけではなく、小学校低学年の保護者の相談も多くなってきているようです。また、幼児教室も次々と開設されており、幼少の頃から子どもの教育に対する関心が高まってきていることが分かります。これにはさまざまな原因が考えられますが、何と言っても少子化の影響があるのは間違いありません。
  本日の説明会でもお話しましたが、これから世界は大きく変わっていきます。恐らく、現在の小学生が社会に出る時には、これまでにはなかった新しい仕事が続々と生まれ、従来の仕組みやシステムが再構築されることになります。そして、この結果、全く異なる能力やスキルが要求されることになるでしょう。勿論、これらのベースとしての人間力が重要であるのは言うまでもありません。
  将来、子ども達が社会で活躍するためには、単に有名大学に進学することを目的にしているだけでは不十分です。世の中のトレンドをしっかりと予測すると共に「勉強は何のためにするのか」「社会で役立つ力とは何か」ということを子ども達に教え、キャリア教育の充実を通じて、きめ細かい進路指導をしていかなければならないと思っています。 

2011年09月25日

おはぎとぼた餅

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  昨今、いたるところでグローバル社会で活躍できる人材の必要性が叫ばれています。グローバル人材というと、すぐに世界的な視野を有するとか語学力に長けているという意見が出てきますが、私は日本の歴史や文化や伝統、思想といったことをしっかりと身につけておくことが何よりも大切であると思っています。
  日本には世界に誇れるものが数多くありますが、残念なことにこれらの素晴らしさを知らない人が増えてきているようです。その一つが日本の食文化であり、今、世界から注目を集めています。日本の食は宗教との結びつきが非常に強いのが特徴です。食事の前に手を合わせて「いただきます」というのは、生き物の命をいただくということですし、お節料理に代表されるように季節毎に神への収穫を感謝して食事の工夫がなされています。
  ところで、彼岸にはご飯の代わりに仏壇に「ぼたもち」や「おはぎ」をお供えされる家庭も多いと思います。この二つはもち米とあんこで作られており、本来同じ食べ物ですが、食べる時期が異なるため呼び方が異なっているのです。昔からおもちは五穀豊穣、小豆の赤い色は魔除けに通じることもあって、日本の行事に欠かせないものでした。つまり、甘いものが貴重だったため、ぼたもちといえばご馳走で、大切なお客様やお祝い、寄り合いの時などでふるまわれていました。これは労せずして思いがけない幸運がめぐってくることの例えとして「棚からぼたもち」という言葉になっていることからも、生活と深いかかわりを持っていたことが分かります。
  しかし、ぼたもちとおはぎは、それぞれの季節を意識して同じ食べ物にもかかわらず、春はぼたもち・「牡丹餅」、秋はおはぎ・「御萩」という季節の花の名前がつけられています。そして、牡丹餅にはこしあん、お萩にはつぶあんが使われますが、これにも理由があります。材料となる小豆は秋に収穫されるため、獲れたての小豆が使える秋は、皮ごと使った粒あんに、冬を越した春は、固くなった皮を取ってこしあんにして使っていました。このように古来より、日本では食に対するきめ細かい心配りをしてきているのです。 

   

2011年09月24日

秋彼岸にあたって

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  昔から「暑さ寒さも彼岸まで」と言われていますが、朝晩は随分冷え込んできました。昨日(9月23日)は「秋分の日」で祝日でしたが、この日を中日として前後3日間は彼岸(秋彼岸)と呼ばれており、この期間には先祖の霊の供養を行なうことになっています。私も奈良の十輪院にある先祖のお墓参りに行ってきましたが、多くの方が家族でお参りにこられていました。
  ところで、彼岸というのはもともと古代インドの梵(サンスクリット)語からきた言葉で、本来は「到彼岸」波羅蜜(パーラミータ)が語源です。日本では圧倒的に仏教の家庭が多いのですが、戦後、一部の私学を除いて学校での宗教教育を行わなくなったこともあって、彼岸の意味を知らない人も多くなっています。
  仏教では、私達が住む迷いや煩悩に満ちた世界は「此岸(しがん)」、一方苦しみのない涅槃常楽(ねはんじょうらく)な悟りの世界を「彼岸(ひがん)」と呼んでいます。そして、到彼岸というのは〝彼岸に到る〟という意味で、「悟りの世界」へ渡ることを願って、行いを慎むことなのです。このために六つの修行(六波羅蜜)を行なうように定められていますが、分かりやすく示すと次のようになります。
 
◇布施:他人に対して財や行ないによって施しをする
◇持戒:自分を戒め、迷惑をかけず、日常生活の諸規則を守って人間らしく生きる。
◇忍辱:不平不満を言わず、苦しいことがあってもじっと耐える。
◇精進:心身を精励し、あらゆる努力を惜しまない。
◇禅定:心を乱さず現在していることに心を集中させ、日常の一挙手・一投足を大切にする。
◇智慧:様々な修行を通し自分本来の姿に目覚める知慧(ちえ)を理解し、上記五つの実践を支える。

  また、世界にはさまざまな宗教がありますが、表現の仕方は違っても共通する点が多いように思います。本来、これらの実践は彼岸の時期だけではなく日常から心がけておかなくてはならないものです。一人ひとりがこれらの実践を通じて、人間力を高めていきたいものです。

2011年09月23日

EU(欧州連合)の経済不安~PIGS

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  EU(欧州連合)には現在27カ国が加入しています。この変遷を見ると、1952年に西ドイツ、フランスなどの6か国がヨーロッパ石炭鉄鋼共同体(ECSC)を発足させ、次いで1958年にヨーロッパ経済共同体(EEC)を結成。更に、このEECは1967年に欧州共同体(EC)へと発展しました。その後、1991年にEU・ヨーロッパ連合を作ることが決まり、1993年にEUが正式に発足しました。そして、人・物・資本・情報が国境を越えて自由に往来できる政治・経済両面での統合を目指し、順次ヨーロッパ周辺の国を加えてきました。とりわけ2004年には旧東欧諸国のチェコ、スロバキア、エストニア、ハンガリー、リトアニア、ラトビア、スロベニアポーランド等10カ国が加わり、更に2007年にはブルガリア、ルーマニアが加わり、現在に至っています。
  そして、調印した国同士では、国境の出入りにパスポートの必要がなくなり、自由に移動ができるようになっており、2002年1月にはEUの共通通貨であるユーロが16カ国で導入されました。(イギリス、デンマーク、スウェーデンは等は未導入)
  ところが、これらの国々にあってはあまりにも経済規模や債務の状況が異なっています。そして、残念なことに近年財政危機が心配される国が出てきました。これらは大きな赤字を抱えるポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペインですが、この頭文字をとって『PIGS』という不名誉な呼び方をされています。また、この4国にアイルランドを含めて『PIIGS』という表現も使われています。
  これまで、アルゼンチンやロシア、韓国において財政危機が発生しましたが、これは国債の利回りが上がることによって、利払い負担が過大に増えるからです。これを乗り切るためにIMF(国際通貨基金)が超低金利での貸し出しを行ない、緊縮財政と為替相場の切り下げ、金融の引き締めに動いてきました。しかし、EUで財政危機に陥っている国はユーロという共通の通貨になっているため、通貨切り下げという切り札が使えないという状況にあります。これは急速な回復が期待できないということを意味しており、ドイツやフランス等支援を続けている国にとっては、厳しい世論が出始めているようです。
  グローバル化が進むと、一国の経済危機がドミノ倒しのように全世界に波及することになります。わが国の経済にも大きな影響が出る問題だけに、この動きをしっかりと注視しておきたいものです。

2011年09月22日

ギリシャに端を発する経済危機 

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  現在、世界経済は予断を許さない状況に陥っています。その最大のものはヨーロッパにおける経済危機とアメリカ経済の低迷です。このヨーロッパにおける経済危機の大きな原因はギリシャの財政問題です。つまり、ギリシャの借金が膨らみ過ぎて、返済不能になってしまう可能性が出てきているからです。分かりやすく言えば企業が倒産するのと同じように国が破綻するということです。
  実はEUにおいては〝国の年間の財政赤字をGDPの3パーセント以内にする〟という一定のルールが決められていました。ところが2009年にギリシャの政権が交代し、前政権が公表していた3.9パーセントという数字が実は12.8パーセントであるということが発覚してしまったのです。そして、現在は15.4パーセント、借金総額は33兆円にまで拡大してきていると言われています。国の借金(国債の発行額)が増えると、その返済や利子の支払額が増えて、最終的に返済できないことになります。これがデフォルトと言われるものです。
  それでは、どうしてアメリカや日本と比べて経済規模の小さいギリシャの財政悪化が世界経済に影響を与えるのかということですが、それはギリシャがEU(欧州連合)の一員であり、ユーロという共通の通貨を持っているからです。そして、ギリシャ国債を色々な国の政府や金融機関、とりわけドイツ・フランス等のEU加盟国がたくさん買っているため、デフォルトになれば、これらの国に多大な損失が発生することになります。特にスペインやポルトガルやイタリア等もかなり財政が苦しくなっていると言われているので、ギリシャが破綻すると、連鎖的にこれらの国が破綻する可能性が出てきます。つまり、企業の連鎖倒産ということが国レベルで起こるということです。これは以前のサブプライムローンと同じパターンです。そうなれば、日本やアメリカにも波及していくのは避けられません。
  現在、日本においても為替、株価、輸出等さまざまな影響が出てきています。この状況をしっかりと把握しておくと共にどうしてギリシャがこのような事態に陥るようになったのか、また膨大な国の借金を抱える日本は今後何をしなければいけないのかを考えていかなければならないと思っています。


2011年09月21日

国際商品の高騰

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  近年、日本はデフレ傾向にあり、工業製品をはじめ多くの物の価格が下がってきており、これが経済成長率の低下に繋がってきています。しかし、一方で国際商品の価格上昇が続いており、今年になって生活必需品の小麦や原油、嗜好品のコーヒー、トウモロコシ、大豆の価格が急騰しています。また、小麦や原油は2008年以来、コーヒーは実に14年ぶりの高値を付けました。この理由は「生産国の天候不順」「新興国の需要拡大」「主要国の金融緩和」等があげられます。
  とりわけ、小麦については政府が全量を調達し製粉会社への売り渡し価格を決めていますが、この1年で2割も上昇することになりました。この結果、製粉大手が業務用の小麦の価格を引き上げたため、製パン会社も7月から値上げに踏み切りました。そして、この動きはうどんや冷凍食品にも広がりつつあります。また、コーヒーについても主産地であるコロンビアの天候が不順であったことや最大産地であるブラジルが今年裏作にあたることで高騰しています。
  更に、石油は中国やインド等の新興国での需要増に加えて、紛争によるリビア産原油の輸出停止の影響で高値が続いています。現在、アメリカやヨーロッパや日本等の主要国の経済は予断を許さない状況下にあり、金融緩和の状態が続いています。つまり、お金がだぶついているのです。今後、これらの資金が投資マネーとして、商品市場に流入してくる可能性は否定できません。グローバル化が進む中で、様々な動きを注視しておくことが大切であると思っています。

2011年09月20日

世界の国々のGDPランキング

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  現在、その国の経済力を表わす指標としてGDPが使われています。これはGross Domestic Product の略で〝一定期間内に国内で産み出された付加価値の総額〟を表わすもので、国内総生産と呼ばれています。以前はGNP(Gross National Product) という指標が使われていました。GNPというのは〝海外で働いている日本人も含めて日本人が生み出した価値の総額〟であるのに対して、GDPは〝国内で生み出された価値の総額〟であり、今は一般的にGDPが使われています。
  ところで、IMF(国際通貨基金)が発表した2010年の世界各国のGDPのランキングによると、中国が日本を抜いて世界第2位になり、日本は1968年(昭和43年)にドイツを抜いて以降、守り続けてきた世界第2の経済大国の地位を明け渡すということになりました。また、世界各国のGDPの10位までをあげると次の通りとなります。 
 1位アメリカ、2位中国、3位日本、4位ドイツ、5位フランス、6位イギリス、7位ブラジル、8位イタリア、9位カナダ、10位インド・・・・・ロシア、スペイン、オーストラリア、メキシコ、韓国・・・・・。これを見ると中国だけではなくブラジルが7位、インドが10位とBRICs諸国の躍進振りが目立っており、これからも大きな経済成長が期待されます。
  また、米ゴールドマンサックス社が公表した『2050年の世界国別GDPランキング予想』は全世界に大きな衝撃を与えることになりましたが、順位は現在と比べると大幅に入れ替わって、次の通りになっています。  
  1位中国、2位アメリカ、3位インド、4位ブラジル、5位メキシコ、6位ロシア、7位インドネシア、8位日本、9位イギリス、10位ドイツ・・・・・ナイジェリア、フランス、韓国、トルコ、ベトナム、カナダ・・・・・。この中では中国、アメリカ、インド3国のGDPが突出することになりますが、BRICsやVISTA等の途上国が大きな伸びを達成するのに対して、現在先進国と言われているG7のアメリカ、日本、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダの伸びは限定されています。
  40年後ということで、必ずしも予想通りになるとは限りませんが、このことをしっかりと理解しておくことが大切であると思っています。

2011年09月19日

超高齢化社会を乗り切る

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  本日(19日)は敬老の日ですが、65歳以上の老人が2980万人と過去最高になり、人口に占める割合は23.3%になりました。人口構成を表す言葉に、「高齢化社会」「高齢社会」「超高齢社会」というものがありますが、高齢者(65歳以上)の人口が総人口に占める割合が7%以上の社会を高齢化社会(aging society)、14%以上になると高齢社会(aged society)、21%以上に達すると超高齢社会(super-aged society)と呼ばれています。
  日本は平均寿命、高齢者数、高齢化のスピードという三点において、世界一の高齢化が進展している国です。つまり、出生数が減る一方で、平均寿命が延びて高齢者が増えているからです。
  『高齢社会白書』の「世界の高齢化率の推移」の中には〝欧米諸国は50~100年間で高齢化社会から高齢社会へと移行したのに対し、日本では1970年(7.1%)から1995年(14.5%)と25年間で高齢社会に移行し、さらに2007年(21.5%)には高齢者が21%を超える超高齢社会となった。〟ことが取り上げられています。因みにこの高齢化社会から高齢社会に移行するまでの年数を見ると、フランス115年、スウェーデン85年、ドイツ40年、イギリス47年に対して、日本はわずか24年です。そして、これから第1次ベビーブームの(昭和22 - 24年)生まれの人達が高齢者の仲間入りをする15年には3000万人を超えることになります。
  日本では現在、5人に1人が高齢者、9人に1人が75歳以上という「本格的な高齢社会」になっており、このままの状況が続くと、2055年には高齢化率は40%になると予想されています。このように現在日本の高齢化は急速に進展しており、これに伴って年金、医療、介護等社会保障給付が増大してきており、国民所得に占める社会保障費の比率は実に3割を超えています。これは欧州における高福祉国家に匹敵する数字ですが、国民負担率は低水準にとどまっています。そして、このままでは自然増が発生することになり、国債の発行で財源不足を穴埋めすることは不可能になります。日本の年金や医療等の制度のベースは平均寿命が50歳台で人口が増加するという時代に構築されたものですが、これから人口が減少する局面においては財政面で大きな負担になっており、制度の再設計が不可欠な状況になっているのです。これらの現状を正しく理解することにより、後の世代にツケをまわすことのないようにしていかなければならないと思っています。

2011年09月18日

グローバル化と空洞化

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  毎年、IMD(経営開発国際研究所)から発表される世界各国の競争力比較は「経済状況」「政府の効率性」「ビジネスの効率性」「社会基礎」の4分野での約300にわたる細かい評価項目から成り立っています。2010年の国際競争力の1位はこれまでのアメリカを抜いてシンガポール、2位は前年と同様香港、3位はアメリカとなっていますが、特に注目すべきは台湾、中国、韓国等のアジアの国々がランクを上げている中で、日本だけが大きく順位を下げていることです。この理由は「経済状況」が大幅に低下し、「政府の効率性」では膨張し続ける財政赤字が評価の足を引っ張っているからです。
  これまで日本は経済一流、政治三流と言われてきましたが、近年経済にも翳りが出始めてきました。特に日本の法人税の高さは58カ国・地域でトップ、外国人労働者や外国企業の受け入れ態勢は不十分、製造業への派遣に対する制限、高い電力料金、関税障壁等の問題があり、企業は他国に比べて大きなハンディキャップを背負っているのです。これらが企業の国際競争力を低下させるため、国際企業は生き残りをかけて軸足を日本から海外に移す動きを加速してきています。これが〝空洞化〟と言われる現象であり、雇用情勢が一段と厳しくなるのは避けられません。今、弱者を救済するということで多くの税金が使われていますが、空洞化が進むと法人所得も個人の所得も減少することになります。この結果、税収が減り、国の財政は一層悪化することに繋がるのです。日本を再建するためには依存体質からの脱却が不可欠であるということをしっかりと認識しておかなければならないと思っています。

2011年09月17日

グローバル化の中の日本

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  日本はグローバル化の波に乗り遅れたため、国際競争力がこの20年間で急落してきています。毎年、IMD(スイスの有力ビジネススクールである経営開発国際研究所)が世界の国々の競争力を発表していますが、『2010年の世界競争力』によると、日本の総合順位は58カ国・地域で27位となっており、前年の17位から急落しました。この調査が始まった1989年から93年までの5年間、日本がトップであったことを考えると、「失われた20年」という表現がピッタリすると思います。
  実は1989年というのは実にエポックメイキングな出来事が重なった年なのです。日本では1月に昭和天皇が崩御され、年号が平成に変わりました。また、中国では6月に天安門事件が起こりました。更に11月にドイツのベルリンの壁が崩壊したのです。このベルリンの壁の崩壊という史実は単に東西ドイツの統一といったことだけではなく、東西冷戦が終結したということを意味しています。そして、世界全体の枠組みが変わり、経済のグローバル化が一挙に加速されることになったのです。
  分かりやすく言えば、東西冷戦時代には鎖国状態であった旧東側諸国や中国等が世界経済の一員となることで、国際的に人件費が急激に下がることになりました。これまでは西側諸国だけで行なわれていた経済活動の範囲が大幅に広がることになったのです。そして、安い人件費の国に工場を建設することによって、安価に物づくりができるようになってきました。現在は中国やインド、ブラジル、ロシアといったBRICSをはじめ、旧東欧諸国、東南アジア諸国等にも先進国の工場が次々と進出しています。そして、更に安価な労働力を求めて、工場建設が行われるようになってきています。今後、この流れはますます加速され、国際的な製造コストは下がり続けていくことになります。更に、発展途上国が急速に力をつけてきており、経済の多極化が進展してきています。こういう状況下で、本年3月に東日本大震災が発生しました。このままでは日本の国際競争力は更に低下することになります。まさに、今、日本は正念場を迎えています。お互いの足を引っ張るような内輪もめをしている場合ではありません。国民一人ひとりが日本のおかれている現実をしっかりと見つめていかなければならないと思っています。

2011年09月16日

創造力を高める折り紙

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  本校では単なる知識詰め込み型の教育ではなく、できるだけ生徒の興味を引き出すことに注力しています。この度、中学3年生の幾何の授業を担当されている先生から〝生徒が素晴らしい作品を作ってきた〟との報告を受けました。この作品は折り紙を使った『五角星の正12面体』と『20-12準正多面体』の作品として仕上がっており、形の面白さだけでなく、色彩の組み合わせも見事です。次に担当の先生の話と本人の感想について紹介します。
 《担当の先生の話》
  〝夏休み直前の最後の授業で久しぶりに折り紙を利用した授業を取り上げました。その内容は「A4の定型紙からハサミと糊なしで正五角形が折れること」と「正12面体を作るための複数の正五角形の組み合わせ方」の説明を行ないました。その上で、全員に正五角形を折ってもらいましたが、時間の制約から実際に正12面体を作ることは自主的な課題としたそうです。しかし、この生徒の素晴らしいのは与えられた課題をこなすだけでは満足せず、正五角形の接合方法を工夫して、全く新しい2種類の作品を作り出したことです。〟
  《本人の感想》
  〝立体を作ったきっかけは授業で長方形から正五角形を作る方法やその正五角形から星形を作る方法を習い、12個つなげると立体ができるということでやってみようと思いました。最初は授業で紹介された正五角形を組み合わせましたが、それだけでは満足せず、もっと違う立体を作りたいと思い、星形を組み合わせようと考えました。家族の用意してくれたカラーコピー用紙と接着剤を使って一つ作ると思ったより美しく、次々と組み合わせを変えていきました。完成した立体は実にきれいで、一つ作り上げる毎に達成感を感じました。また、何かの機会があれば、様々な立体づくりに挑戦していきたいです。〟
  本来、勉強は興味を持って取り組むと楽しいものです。しかし、今の日本では押し付けられて嫌々やっている生徒が多いように感じています。これは将来の仕事においても同じです。私のこれまでの経験からしても、やらされているという気持ちでいる限り、良い仕事はできません。本校の徒達が自主的に勉強できるようになって欲しいと思っています。
  なお、この作品は図書館の貸し出しカウンターの隅に天井から吊るしており、生徒達も興味を持って眺めているようです。

2011年09月15日

釜石の奇跡~防災教育の成果

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 昨日の避難訓練においては、岩手県釜石市の鵜住居(うのすまい)小学校と釜石東中学校の避難の様子を話しました。
  釜石市はかつて新日鉄釜石製鉄所があり、最盛期には9万人を超える人口を有していましたが、現在は人口が減少し4万人を切っています。今回の大震災では震度5強の地震のあと、釜石市の港には10メートルに及ぶ津波が押し寄せました。このため、釜石湾の入り口に設置されていた強固な造りという点では世界有数と言われていた湾口防波堤が破壊され、 津波は家などの住居を次々と壊し、人々を呑み込み、死者・行方不明は1000人を超えることになりました。しかし、このような状況にもかかわらず、小学生1927人、中学生999人は懸命に避難し、ほぼ全員が無事に生き延びたのです。病気により学校を休んでいた子など5人が亡くなりましたが、生存率は99.8%に達し釜石の奇跡』と呼ばれています。
  釜石市ではこれまで防災・危機管理アドバイザーの支援を受けて、各地域の津波浸水状況、避難経路などを想定したハザードマップを用い、児童・生徒に登校、下校などの生活時間帯に合わせた避難計画を立てさせてきました。この中で、「大きな地震があれば、直後に津波が来ることを自らの意思で考え、想定に囚われることなく、率先して避難すること」を小中学生らに徹底して訴えてきたのです。
  鵜住居小学校(361人)と釜石東中学校(222人)は、隣接していますが、地震の後、中学生が校舎から飛び出しました。そして、小学生の手を引きながら指定されていた避難所に向かいました。しかし、この避難所の崖が崩れ、川の水が引いていくのを見て、主体的な意思で更に遠くの高台に避難したのです。そして、後ろを振り返ると避難所は跡形もなく津波に呑み込まれていたとのことです。これは「想定を信じてはいけない」「状況下において最善をつくす」「多くの人の命を守るには率先避難する」といったことの大切さを我々に教えてくれています。
  早速、本校の生徒達の通学地域のハザードマップを入手して実態を確認したいと思っています。


2011年09月14日

防災から減災へ~避難訓練を終えて

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  9月14日(水)、厳しい残暑の下、恒例の避難訓練を行ないました。本校では1月と9月の年2回、この避難訓練を実施しています。本日は全校生が上靴のまま校庭に集合し、整列が完了したところで次のような話をしました。
  〝皆さんは平成7年に起った阪神淡路大震災については記憶がないと思います。また、東日本大震災が発生して、6か月が経過し徐々に記憶が薄れつつあります。この東日本大震災では実に2万人もの尊い命が失われました。今、ここに集合しているのは1300人ですから、この人数の約15倍ということになります。
  昔から「災害は忘れたころにやってくる」と言われていますし、「対岸の火事」という言葉もあります。常に災害に対する備えを怠らないことが大切です。ところで、最近は『減災』という言葉が注目を集めるようになってきました。これは、自然災害は人間の手では防ぐことができないので、実際に発生した時に被害を減らすという考え方です。皆さんは『ハザードマップ』というものがあるのを知っていますか。これは各自治体がそれぞれの地域で起こる災害を予想して、被害状況を示したものです。洪水が発生した際にはどれくらいの高さまで水が来るのか、地震が発生した際にはどれくらいの建物が倒壊するのか、といったことを図示しています。言わば地域の危険度マップなのです。是非、皆さんはこのハザードマップを入手して、自分の居住区域の状況を把握しておいて下さい。そして、できるだけ災害危険度の高いところには住まないということが被害を最小限に食い止めるために重要であるということを理解しておいて下さい。〟
 
  本校においては、これまで毎年同じパターンの避難訓練を実施していますが、これからは違った角度からの防災訓練を検討していかなければならないと思っています。

  また、本日は今回の大震災で多くの犠牲者が出た中で、ほとんどの小・中学生が無事に避難した釜石市の実例を紹介しましたが、この詳細については別途掲載する予定です。

2011年09月13日

10年の歳月を経て

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  大阪府立の校長に就任するということで、私がパナソニック(株)を退職したのは平成13年の末でした。そして、3ヶ月間にわたる教育センターでの研修を経て、平成14年の4月から守口北高校(兼)芦間高校の校長として赴任しました。芦間高校は守口高校と守口北高校が再編統合されて新設された「総合学科制」の学校です。月日の経つのは早いもので、この芦間高校がこの度、創立10周年を迎えることになりました。これはとりも直さず、私が教育の仕事に就いて10年になるということを意味しています。正直なところ、これほど長く教育関係の仕事をするとは夢にも思っていませんでした。
  この節目にあたって、芦間高校では記念誌を発行し、11月には記念式典を開催するとの連絡を受けたため、先般創立時の思い出を認め(したため)た原稿をお送りすると共に、久しぶりに文化祭の見学を兼ねて学校を訪問しました。しかし、当時の先生はほとんどが転勤されており、校長も三代目ということで、学校の様子も随分変わっていました。
  公立の場合には転勤があり、必ずしも希望する学校で勤務できるかどうかは分かりません。そのため、年数が経てば創立の精神が薄らいでしまうようです。また、それぞれの学校には校是がありますが、これがしっかりと受け継がれている学校は少ないように感じます。
  現在、教育界を取り巻く環境は大きく変化してきているため、教育活動の中身については都度見直しが必要です。しかし、どの時代にあっても学校のバックボーンである創立の精神や校是は不変のものとして、折に触れて確認しておく必要があります。
  私学の良さは、これらの精神が脈々と受け継がれていることです。現在、本校においては学校改革を推進中ですが、全教職員がこれらを胸に刻み込んで、日々の教育活動を進めていきたいと思っています。

2011年09月12日

塾長対象入試説明会の開催

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  9月12日(月)、10時半より塾長の皆さんを対象にした入試説明会を開催しました。この催しは例年この時期に実施していますが、残暑厳しい中にも関わらず、約160名の方に参加いただきました。
  最初に私から日頃のお礼と学校改革についての基本の考え方をお話しし、次いで教頭から現在の学校の状況についての説明を行ないました。続いて学校の教育活動についてのビデオを紹介した後、入試広報部長から本年度の入試結果と来年度の入試についての変更点等の説明を行ないました。
  これまで、多くの機会に学校改革にあたっての基本的な考え方は〝創立の精神の体現である〟ということを取り上げてきました。創立の精神というのは「何のために学校が存在するのか」という基本理念ですが、雲雀丘学園においては『孝道』です。つまり〝親孝行のできる人は立派になれる〟というものであり、将来社会で役立つ人材を育てることを謳っています。従って、何を行なうにしても常にこの創立の精神に照らしてみることが大切なのです。これを実現するために、本校では「人間力」と「学力」の二つを兼ね備えた人材の育成を目指しています。あえて、順位をつけるということになると、私は「人間力」が1番であると思っています。
  学校改革の大きな柱は平成19年からスタートした「高校のコース制」と翌平成20年の「中学のコース制」ですが、到達目標時点を平成25年に定めています。実はこの年は一貫選抜クラスが中学1年生から高校3年生まで揃う、つまり「中学のコース制が完成し、新コースで入学した最初の学年が大学に進学する年」ということになります。このように、本校では「全員で」「全力で」「できるだけ早く」といった抽象的な表現ではなく、明確に到達目標を設定しています。また、現在、平成26年以降のあるべき姿を模索しています。学校改革は今のところ、ほぼ順調に推移していますが、年々環境が目まぐるしく変化しており、全く気を抜くことはて゛きません。メーカーが毎年、新製品を出していくように、常に新たな取り組みを行なっていくことが大切であると思っています。
  本日は一方的な説明になってしまいましたが、来年度の入試についてはこれから塾の皆様と十分な打ち合わせを行なっていきたいと考えていますので、忌憚のないご意見、ご要望をお寄せいただきますようお願いします。

2011年09月11日

社会人基礎力を育てる~合唱コンクールを終えて

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  平成18年2月、経済産業省からわが国の経済活動等を担う産業人材の確保・育成をはかるためには、職場等でどのような能力が必要になるかを明確にするという趣旨の注目すべきレポートが発表されました。そして、この力を「社会人基礎力」という言葉で表し、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで動く力」の3つを上げています。これは本校で取り上げている“社会で役立つ力”そのものです。このレポートの中で、多くの人が納得するのは、学力と社会人基礎力は必ずしも一致しないということです。

  最近、企業の経営者や人事担当の方と話をすると、必ずといって良いくらい「人材(財)」の話が出てきます。何故なら、これからのグローバル社会の中で生き残りをかけて熾烈な競争に打ち勝っていかなければならない企業にとっては、いかに優秀な人材を確保するかが至上命題です。従って、企業では血眼(ちまなこ)になってこれらの人材を確保しようとしています。しかし、残念なことに、企業のメガネに叶う人材は限られているようです。そして、大学や高校での学力が必ずしも社会では役立っていないという言葉が返ってきます。この理由は言われたことはできるが、自ら考え行動できない、チームで仕事ができない、我慢できないといったタイプの人間が増えてきているようです。特に、最近は少子化の影響からか人間関係で行き詰まるケースが散見され、不登校やニートといった憂慮すべきケースが散見されるようになってきました。
  私はこの社会人基礎力は知識偏重型の教育では身につかないように思います。特に学校の中では、知識を教え込むだけではなく自ら調べ考え行動する授業や自主活動が大切です。このため本校では学校行事や部活動、環境活動、ボランティア活動に注力しています。今週の水曜・木曜に、文化祭で延期されていた合唱コンクールを開催しましたが、生徒達は早朝や放課後、クラス毎に懸命に練習をしていました。そして、結果が発表されると大歓声が沸き起こっていました。このように、全員が一つの目標に向って、努力するという姿勢こそ社会で役立つ力を育てることになると思っています。
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              ≪出番を待つ生徒達≫

  

2011年09月10日

学ぶ姿勢を持ち続ける

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  この校長通信も日々更新ということで書き続けていますが、毎日のアクセス数を確認すると250前後になっており、本校関係以外の方も見られているようです。そして、知人からは頻繁に自宅のメールに感想や意見等が送られてきます。その中には「日本や世界の動向、グローバル化の現状について取り上げてはどうか」とか「今の日本は暗い話題が多すぎる。明るい話題を提供してはどうか」「一度ジャンル毎に整理してまとめてはどうか」といった意見もあります。嬉しいのはわざわざ参考にしてくださいということで自分が聴いた講演の内容を送ってくれたり、本を紹介してくれる人がおられることです。このように関心を寄せていただいている人が多いのは本当に有り難いことですし、励みにもなります。
  また、昨日は、親しい友人から「日付が変わってから掲載しているようだが、どうしているのか」といったメールが届きました。そう言われてみれば、最近帰宅して食事をすると眠ってしまい、気がつくと日が変わっているということもしばしばあります。時々「無理をせず、たまには休んだらどうか」と言われることもありますが、恐らく一日空けると次々と掲載しない日が出てくるのではないかと思います。学校でのできごとを紹介するだけなら、大した準備はいりませんが、より充実した内容にするためには、しっかりと材料集めをしておかなければなりません。このような気持ちで本や新聞を読んだり、人の話を聞いてメモしておくと意外と参考になることが多いようです。
  本校の教育方針は〝共育〟と〝共学〟です。共育というのは「家庭と学校が連携して生徒を育てる」ということであり、共学というのは学校に集う生徒、先生、保護者全員が勉強するということを意味しています。何歳になっても積極的に学ぶという姿勢を持ち続けていきたいものです。

2011年09月09日

海外留学者に対する面談

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  この度、高校1年の生徒がイタリアに留学することになり、渡航前の面談を行ないました。
  本校は昭和60年(1985年)に国際社会で活躍できる人材を育成するということで、高校に『国際科』を設置しました。その後、20年にわたって『国際科』として生徒募集を行なってきましたが、急速なグローバル化の進展に伴い、すべての分野で国際的なセンスが必要になってきたため、平成19年にこの二つの「科」を再編成し新たにコース制の導入をはかることにしました。しかし、それまで培ってきた国際科のノウハウはそのまま引継がれ今日に至っています。つまり「カナダ研修」「ニュージーランド比較文化研修」「JICAとの交流」といった国際科のDNAについてはしっかりと受け継がれています。
  この一つが「海外留学」であり、現在6名の生徒がニュージーランド、アメリカ、フランスに留学しており、今回のイタリアを加えると7名になります。一方で、先日デンマークから1名の留学生を受け入れており、現在高校2年生として学校生活を送っています。
  最近、日本人は内向き志向が強くなり、海外留学者の数が減少傾向にありますが、これからの社会を考えると若いうちに日本を離れて生活することは貴重な経験になるのは間違いありません。期間は来年の6月までの10ヶ月間ですが、大きく成長して帰ってきて欲しいと思っています。

2011年09月08日

緊急連絡網の活用状況

  先日、今回の文化祭にあたって『緊急連絡網』を使用したという内容を取り上げたところ、外部の教育関係者から問い合わせがありました。本校がこのシステムを導入したのは2009年6月です。当時は新型インフルエンザの流行が懸念されており、生徒の出欠状況を確認した上で休業等の措置を決定し、この結果を電話で保護者に連絡するという方法をとっていました。しかし、これでは時間がかかる上に情報が間違って伝わる心配もあり、またプライバシーの問題から連絡網そのものが構築できないなど、多くの問題を抱えていました。そこで色々と検討した結果、㈱NTTデータの学校連絡網サービス「Fair Castサービス」(子ども安全連絡網)を導入しました。この「Fair Castサービス」では登録した電話番号やメールアドレスは学校、運営会社とも調べられない仕組みになっており、安全な環境で個人情報が保護されています。登録方法は学校番号・利用者番号・パスワードのほかに希望連絡先を入力すれば終了です。また、費用も生徒一人当たり最少プランで年間630円で10回の緊急連絡を行なうことができます。また、固定電話や携帯電話の音声だけでなく、電子メール、FAXから自由に選択できることになっています。そして、最大のメリットはすべての保護者・教職員に対して、正確・迅速に一斉連絡できるということです。
  このシステムを導入して2年が経過しているため、これまでの活用状況を振り返ってみると、今回の文化祭の中止をはじめ、天候不順等による運動会の中止、インフルエンザによる学級閉鎖等、不測の事態の緊急の連絡に大きな効果を発揮しています。
  危機管理のポイントとしては、早期における情報の共有化が何よりも大切ですが、ほとんどの学校ではまだ電話による連絡網が中心になっています。また、このシステムの導入状況を調べてみると、東日本大震災以降、全国の160校で新たに導入されたようです。課題は入学や卒業等で生徒の異動等が生じた際のメンテナンスをスムーズに行なうことですが、、これからも幅広く活用していきたいと思っています。

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2011年09月07日

文化祭をバネに大学受験に臨む

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                 《高校3年生による模擬店》
  本校では文化祭において高校3年生は例年模擬店を担当することになっています。今年は雨の影響で、グランドの周辺にテントを張ることになりましたが、それぞれのクラスで「もろこし」、「韓国料理のトッボギ」、「焼きそば」、「チャーハン」、「焼き鳥」、「蒸しジャガイモ」、「ギョーザ」、「そば飯」等工夫を凝らした食べ物を提供してくれました。家でもあまり料理をしたことのない生徒も多いのではないかと思いますが、男子生徒と女子生徒が協力して調理している姿は実にほほえましく感じました。彼らにとっては、今回の文化祭が高校時代最後の大行事ということになります。心配したのは1日に短縮されたということで、当初予定した販売が達成できないクラスが出るのではないかということでしたが、最後まで努力して販売してくれたようです。これらは素晴らしい青春の思い出として心の中に刻み込まれたのではないかと思っています。
  この文化祭が終わると、高校3年生は気持ちを切り替えて、今度は大学受験に向けて全力で取り組むことになります。大学受験は自分自身との戦いであると同時に集団の力が影響する団体戦であると言われています。現在は最終の志望校・志望学科を絞り込む段階になっていますが、これからはどうしても模試の結果等を気にして弱気になりがちです。そのような時にクラスが一丸となって、お互いに励ましあいながら、目標を下げることなく最後までやり遂げるということが重要です。生徒達がこの文化祭で培ったクラスの団結力と感動をバネにしてこれから飛躍してくれることを願っています。

2011年09月06日

文化祭後記~不測の事態への対応

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    ≪書道部による展示≫           ≪華道部員の皆さんと≫

  9月6日(火)、昨日までの雨がすっかり上がり、すがすがしい青空が広がりました。この天気が2日間ずれていればと思っている生徒や先生、保護者も多いはずです。しかし、今日の生徒達の様子を見ていると、多少の疲れはあるものの気持ちを切り換えて学校生活を送っているように感じました。
  今回の文化祭は台風に翻弄され続けましたが、担当の先生を中心に善後策を早急に考えて実行に移すことができました。この理由を上げると大きく2つあるように思います。
  「1つ目」はここ数年、緊急連絡網の導入やホームページの活用等を積極的に行なってきたということがあげられます。特に(株)NTTデータによる緊急連絡網は保護者の携帯電話や固定電話の音声、パソコンの電子メール、FAXの中から希望の2つを選択できるようになっており、迅速な伝達が可能になりました。今回はホームページによる掲示も行ないましたが、アクセスが集中したため、ご迷惑をおかけすることになりました。もし、緊急連絡網を導入していなかったら大混乱を招いたのではないかと思います。
  「2つ目」は教職員の不測の事態における対応力の向上です。それぞれの担当者が受身の姿勢ではなく、自分なりにどうすれば良いかを考えてくれていたためスムーズに意思決定を行なうことができました。
  物事を進める場合に大切なことは、しっかりと計画を詰めておくことですが、いくら綿密な計画を立てていても、その通りに実行できるとは限りません。むしろ、当初の計画どおりにいくことの方が珍しいのではないかと思っています。今回の文化祭を通じて、常に危機意識を持って、不測の事態を想定し迅速に行動することの大切さを改めて痛感しました。
  よく学校は危機管理が弱いということが言われますが、これからは更に危機管理体制の強化と教職員の意識改革をはかっていきたいと思っています。

2011年09月05日

思い出に残る文化祭

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  9月5日(月)、この2日間台風のため中止していた文化祭を開催しましたが、今年は2日間のプログラムを合わせて、1日で実施することになりました。
  私は開会式で〝凝縮された中身の濃い思い出に残る文化祭にして欲しい〟〝保護者や先輩に成長した姿を見せて欲しい〟〝エコを楽しむというテーマを実践して欲しい〟という3つのことを話しました。その後、学園講堂、グランド、中央棟、中学校舎、高校校舎等の施設をフル活用して9時から15時30分までさまざまな展示や催しを行ないました。講堂では、演劇部・箏曲部・合唱部・吹奏楽部・ギター・マンドリン部・中3・高2によるダンスの発表、校舎内では主として華道部・書道部・美術部・科学部・鉄道研究部・写真部・ESS・囲碁将棋部等の文化クラブや海外研修、同窓会関係の展示が行なわれました。この他、高校2年生が主催する北海道物産展やPTAによる制服・制靴のリユースと雲雀クッキーの販売等が行なわれました。また、高校3年生はグランド横のテントで、クラス毎に工夫を凝らして模擬店を担当してくれました。
  本日は台風が去った後も時折、降雨に見舞われるスッキリしない天候でしたが、熱中症等の体調不良の生徒も出なかったこと、電力の消費量も昨年に比べて大幅に低減できたこと等、予想外の効果もあったようです。私も時間の許す限り会場を巡回しましたが、生徒達の生き生きとした表情と笑顔が印象的でした。また、実に久しぶりに小学生の頃熱中していた将棋の対局を行なう等、私にとっても思い出の残る文化祭になりました。
  このようにして、今年の文化祭は終了しました。生徒達が、このような学校行事を通じて得た貴重な経験は、将来社会に出た時に必ず役立つものと確信しています。最後に今回の文化祭開催にあたって、お世話になった多くの人達に、心より感謝を申し上げます。

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2011年09月04日

悲しい決断

  9月4日(日)、台風12号は日本列島を縦断し、未明に日本海に抜けましたが、進行のスピードがあまりにも遅いため、発令された大雨・洪水警報がなかなか解除になりません。私も午前3時頃から起きてテレビを見ていましたが、5時過ぎになっても警報が継続されたまま状況に変化がないため、通常ルートではなく電車を乗り継いで7時過ぎに学校に到着しました。緊急連絡網を使って自宅待機する旨の連絡をしていましたが、既に登校してきている生徒もいました。生徒達はこの文化祭のために1学期より準備を進めてきました。そのため何とか本日開催してあげたいという思いで、本日の対応について話し合いました。そして、8時、10時、11時の段階でどうするかを検討しその後の状況を見守りましたが、10時13分に洪水警報は解除されたものの大雨警報が継続されたため、止むを得ず本日の文化祭の中止を決定しました。このように、最後まで開催に向けての検討を行ないましたが、実に悲しい決断をしなければならないことになってしまいました。その後、直ちに緊急連絡網やホームページを使って休業する旨の連絡を行なうと共に天候の状況を確認の上学校に来ている生徒達に帰宅してもらいました。生徒達はもとより、開催を楽しみにしておられた保護者、先輩の皆さんには誠に申し訳なく思っています。同時に、明日以降の対応も協議し、次の通り実施することにしました。
  明日は、一般公開日とし講堂発表については両日のプログラムを合わせて行なうこととします。そのため、8時30分登校・開会式、17時閉会式となりますが、合唱コンクールの時間は取れないため、別日程で行なうことにしました。気持ちを切り替えて明日に臨みたいと思っています。なお、模擬店チケットは期日にかかわらず、明日使用できるようにしています。 
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     昨年度の合唱コンクール

2011年09月03日

文化祭のテーマ

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  本校では〝人間力〟を高めることを教育方針に掲げ、この大きな柱として『環境活動』に注力しています。近年、地球の温暖化をはじめとする環境問題は深刻さをましてきていますが、これらはすべて人間の行為が引き起こしたものです。そして、このままでは私達が住むかけがえのない地球は深刻な事態に陥ることになります。この地球環境を守るためには、一人ひとりの行動が何よりも大切です。1人の力は小さくても、多くの人が自らの行動を変えることによって、大きな力になります。このような考え方に立って、本校では学校・家庭・地域において身近なできることから行動に移すということを基本にしています。そのため、学校においても先生が中心になって行なうのではなく、あくまで生徒が主体となって進めていくことにしています。
 今回の文化祭のテーマも、生徒会の役員が中心となって〝エコを楽しむ〝ということになりました。そして、10R〟環境活動〟を提唱しています。これは従来の「3R:(Reduce・Reuse・Recycle)」だけでなく新たに7つのRを加えたものです。具体的な取り組みとしては、できるだけゴミを出さない、ゴミはすべて分別する、エアコン等の電力使用量を減らす、使用しないものをバザーに出す、制服・制靴のリユースを行なう等です。この10Rは次のものです。
  ① Reduce 減らす、ゴミを出さない    ②Reuse 再び(何度も)使う    
  ③ Recycle  再資源化する = 以上3R        
  ④ Refuse  拒否する(レジ袋・過剰な包装を断る)   ⑤ Repair 修理する   
  ⑥ Refine 分別する   ⑦ Rethink 再考する 
  ⑧ Rental 借りる  ⑨ Return 戻す   ⑩ Reform 改良する

  この文化祭を機会にとして、今一度自分の日常の行動を見直し、小さなやれることから10R環境活動をスタートして欲しいものです。

  

2011年09月02日

文化祭のスケジュール変更

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  9月2日(金)朝、台風接近に伴い文化祭関連のスケジュールを次のように変更し、職員朝礼において先生に伝え、続いてホームルームにおいて生徒達にこの内容を徹底しました。
①9月3日(土)を臨時休校とし、警報の有無にかかわらず終日生徒の登校を禁止する。
②これに伴い、本日は12時半までに文化祭の準備を行ない、昼食後完全下校とする。
③9月4日(日)は、文化祭2日目のプログラムで実施する。
④9月5日(月)は、文化祭1日目のプログラムで実施する。
⑤9月6日(火)は、月曜時間割の授業を実施する。

  この決定を受けて、生徒達は迅速にそれぞれの役割に応じて作業に取りかかリ、昼過ぎにはほぼ文化祭の準備を終えることができました。また、毎年、この文化祭において、PTA役員の皆さんには「制服のリユース運動」に協力していただいています。これは卒業生を中心に使わなくなった制服や制靴を提供していただき、希望者にお譲りするというものです。お聞きすると、今年は新たな試みとして、雲雀丘クッキーも販売していただけるとのことです。そして、生徒達が完全下校した後、先生が手分けして校舎内を巡回し、台風に備えて教室の窓の閉め忘れがないかどうかを確認しました。まだ若干の微調整は残っていますが、4日には万全の態勢で臨み、素晴らしい文化祭にしたいと思っています。
 ≪受験を希望される皆さんへ≫ 
  当日は本校の受験を希望される生徒・保護者の皆さんに対する入試相談を行ないます。ご来校の際には、受付においてその旨を申し出ていただきますようお願いします。


2011年09月01日

文化祭近づく

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  今日から9月に入りました。恒例の文化祭は週末に開催の予定ですが、気がかりなのは当日の天気です。現在、日本の南の海上には大型で強い台風12号があり、ゆっくりと北上を続けており、強い勢力を維持したまま2~3日にかけて四国・近畿地方に接近し上陸する恐れが出てきています。
  こういった心配をよそに、生徒達は着々と準備を進めています。私も各教室を巡回しましたが、それぞれが創意工夫しながら展示物の制作を行なったり、一方では合唱コンクールの練習をしていました。学校にはこの文化祭をはじめ、体育大会や研修旅行、校外学習等さまざまな行事がありますが、これらの学校行事の持つ意味は非常に重要であり、一つの行事が終わるごとにクラスのまとまりが出てくるように感じています。この全員で目標に向かって取り組むという姿勢は社会に出た時に大いに役立つことになるのは間違いありません。そして、目標を達成できた時の感動は一生の思い出として、胸に刻み込まれることになり、これが大きな自信につながっていきます。この文化祭を通じて、生徒達が人間として一回りも二回りも大きく成長して欲しいと思っています。
  なお、これからの台風情報を注視しながら具体的な対応を考え、できるだけ迅速にお伝えしていきますのでお含みおきください。