« 2012年05月 | メイン | 2012年07月 »

2012年06月30日

阪神地区私学夏期合同街頭補導

 6月29日(金)県私立中・高阪神地区生徒指導連絡協議会による夏期合同補導及び情報交換会が行われました。阪神地区にあります私立17校の生徒指導部の先生と尼崎、西宮、川西の警察署及び少年サポートセンターなど関係機関の方々の協力を得て、阪急の塚口、西宮、川西の3方面5班編成を組み、約80名の方が1時間半に渡って熱心に街頭補導にあたっていただきました。梅雨の最中とはいえ、真夏を思わせるような蒸し暑い中、本当にご苦労さまでした。
 今年度、本校がこの会の幹事校になっていますので、私も、会長として情報交換会に参加しました。各班からの報告を聞いておりますと、飲食店への立ちよりや喫煙行為などもなく、キッチリしているということでした。「アイスクリームを食べながら電車に乗ろうとしている生徒を注意しましたが、実はうちの生徒で、それ以外は何もありませんでした。」と、笑わせる報告をする班もありました。
 中高生を取り巻く環境は決して健全な状態ばかりではありません。むしろ、犯罪に巻き込まれる危険性の方が高い状態だと言っても過言ではないと思います。子どもは社会を映す鏡ともいわれます。真っ直ぐ正しく映す鏡ほど、歪んだ間違った姿もそのまま映すことになります。子どもの鏡にどんな姿を映させるか、健全に成長させる社会を創るかは、私たち大人の責任でもあります。また、物事を正しく判断できる、間違った方向へは進まない、心にブレーキをかけられる生徒に育てる責任もあると思います。
 少子化の上に不況と私立学校を取り巻く環境は非常に厳しいものがありますが、それに負けることなく、各校の先生方が生徒指導に熱心に取り組まれている成果が現れていると感心した次第です。

2012年06月29日

PTA高校学級委員会

H24.6.29%E9%AB%98%E6%A0%A1%E5%AD%A6%E7%B4%9A%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A%20%283%29.jpg
 29日(金)午後から、先日の中学に引き続き、高校のPTA学級委員会が行われました。保護者は各学年各クラスの学級委員、学校からは、校長、教頭、学年主任が参加しました。

 高2の学級委員でもある高校学級委員長の司会で始まりました。私の方から冒頭の挨拶として、高校1年生といえども、大学進学を考えて学校生活を送ってほしい。決して早くはない。単にどこへ行くかだけではなく、自分の生き方を探るという観点から捉えて欲しい。「二兎を追う者は一兎をも得ず」と言う諺があるが、二兎も三兎も追って欲しい、高校時代はそういう姿勢が大切だ。等々、お話をさせていただきました。また、7月7日(土)に行われる1 Day Collegeでは、32講座の出張講義がおこなわれますので、そこへの参加要請をしました。

 学年主任から、パワーポイントを使った行事報告と行事予定の説明がありました。その後、各学年の学級委員から懇談会や茶話会の様子。高1の学年主任からは「慣れる、足元を固める」、高2からは「修学旅行が終わり、学習に切り替えるように」、高3からは「体育大会後、学習へと切り替えるようにしている。夏期講習も5クールに渡って行う」などの報告がありました。

 最後に、教頭から学校の教員は成績等含め生徒を横並びで見るなかで話をする、保護者は小さい時からの様子を含め、縦から見たアドバイスをお願いしたい。もう一人の教頭から、子育ての失敗例と称して我が子の大学生活から就活に向けての苦労話、長い目で見てやる大切さなどの話もありました。

 高校の場合は、中学より学級委員の数も多く、多くの方からご意見を聞くことができず、報告や学校側からの話ばかりになりましたが、和やかに会を終えることができました。

2012年06月28日

PTA中学学級委員会

H24.6.27%E4%B8%AD%E5%AD%A6%E5%AD%A6%E7%B4%9A%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A%20%281%29.jpg
 27日(水)、PTAの中学学級委員会が行われました。PTAより中学学級委員、学校より校長、教頭、中学学年主任が出席しました。PTAの役員としては、中学・高校全体から選出される実行委員会と、各クラスから選出される委員があります。学級委員・施設委員・文化教養委員がクラスから選出されるもので、学級委員は2名、他は各1名となっています。
 中学3年の学級委員で実行委員会のメンバーでもある中学学級委員長の司会で始められました。私より冒頭の挨拶として、一学期は上手く滑り出せていること、中学生の頃は「思春期、反抗期」の時期で、これは大人へ向けて成長していく過程で多くのものが通るものであることなどの話をしました。また、この時期には、いろいろな事に挑戦し、成功体験を多く持ってほしいこと、そのために学校としては多方面にわたって活動できるように工夫している事もお話ししました。
 その後、各学年から懇談会や茶話会の様子が報告されました。中学1年生は8割近い出席率で和気藹々とお話ができたとの報告が印象的でした。
 学校からの行事予定の説明の後、出席されている方に一言ずつお願いしました。「今、反抗期です」、「兄は男子校ですので、共学は初めてですが、体育大会で男女が協力して取り組んでいるのを見て、良いなと思いました」、「いろんな事にチャレンジさせたいと思い、環境大使の活動に参加させています」、「カナダ研修に行かせます」、「まだ、勉強のスイッチが入っていませんが、長いスパンで見ていきたい」などなど。みなさん共通して仰っていたのは、「楽しく学校生活を送らせていただいている」とのことでした。心強く拝聴した次第です。
 懇談会、茶話会、各委員会などのPTA活動は本校が掲げています「共育・共学・共生」を実践していく場でもあります。保護者と教員の大人のネットワークを広げ、生徒の成長を見守っていきましょう。

2012年06月27日

平成25年度中学・高校募集人数確定

 昨日、兵庫県私立中学高等学校連合会の評議員・校長会におきまして、生徒募集等計画変更が了承され、平成25年度の中学・高等学校の募集人数が確定しました。

 昨年度までとトータルの募集人数は変わりませんが、コースの募集人数が変更になります。中学校は、従来より一貫選抜コース80名、発展コース80名の計160名募集でしたが、25年度は一貫選抜コース約120名、発展コース約40名募集に変更します。

 昨年度でみますと、中学入試の志願者が792名(前期・後期の合計)に対し、一貫選抜コースの志願者が604名と圧倒的に多くなっています。80名募集に対しての数ですから、約7.6倍の競争率です。発展コースですと188名の志願者ですから、約2.4倍の競争率になります。一貫選抜コースの志願者が年々増加していることへの対応として、40名増の約120名としました。

 同様に高校入試でみますと1,036名の志願者(A・B日程合計)に対し、選抜特進コースが727名になっています。45名募集に対し、約16.2倍の競争率になります。ちなみに、特進コースは70名募集に対し、309名の約4.4倍になります。そこで、選抜特進コース約80名(35名増)、特進コース約35名(35名減)募集に変更します。

 中学・高校とも一貫選抜や選抜特進の志願者が増加傾向にあることへの対応です。本校が目指しています第三ステージへ向けての取り組みの一環だとお考えください。

2012年06月26日

ロンサム・ジョージ逝く

 ガラパゴスゾウガメの亜種ピンタゾウガメの最後の生き残りといわれていたカメが死にました。「ロンサム(孤独な)・ジョージ」と呼ばれ絶滅危惧種の世界的象徴としての存在でした。推定100歳以上のオスということです。日本にもアマミノクロウサギ、沖縄の森林にすむヤンバルクイナやツキノワグマなど沢山の絶滅危惧種がいます。すでに絶滅したとされているものも沢山います。ニホンオオカミやエゾオオカミがそうです。先日の修学旅行で訪れた旭山動物園にはオオカミの森があります。楽しみにしていたのですが、子どもが生まれ育児中とのことで、残念ながら見学することはできませんでしたが、そこの説明によりますと、100年前には北海道にエゾオオカミが生息していたというのです。エゾシカなどを獲物として、アイヌの人たちと自然を共生していくルールを守り共存していたといわれています。それが、入植者の森の開拓と共にエゾシカの乱獲などによって、食料の少なくなったオオカミが家畜などを襲うようになり、そのために大量に駆除され、ついには絶滅してしまったそうなのです。今、旭山動物園にいるオオカミはシンリンオオカミですが、北海道にオオカミがいた頃の様子を再現するものとして、この森がつくられています。エゾオオカミが絶滅したことにより、天敵がいなくなったエゾシカが大量に増え、農林業や農作物の被害が発生し、エゾシカの駆除が大きな課題になっているという何とも皮肉な結果になっています。ピンタゾウガメが絶滅した背景にも、きっと悲しい物語があったに違いありません。
 自然の一部を構成する人間は、自然に働きかけ、自然を変化させることによって富を得る存在です。だからこそ、自然との共生・共存が大切なのです。

2012年06月25日

期末考査一週間前

2012.6.25%E8%87%AA%E5%AD%A6%E8%87%AA%E7%BF%92%281%29.jpg 2012.6.25%E8%87%AA%E5%AD%A6%E8%87%AA%E7%BF%92%282%29.jpg
 一週間後には期末考査です。今日からクラブ活動も中止になりますので、放課後の時間の使い方が大切になります。普段からシッカリ学習してるので、取り立てて特別なことをすることはない、と思っている人もいるかもしれません。日常の学習の延長線上に考査があるということは当然のことですが、中間や期末といった定期考査に向けては、特別な体制を組むということが必要です。

 今学習しているところを理解しようとすれば、以前学習した内容を理解していないと分からない内容や科目がほとんどです。が、以前の内容が不十分でも、今回学習した内容を理解できるものもあります。ただ闇雲に、丸暗記をしなさいといっているのではありません。授業中は分かった、理解できたと思っていても、思い違いや勘違いなどがあって理解できていなかったという事はよくあります。これらをシッカリ検証し、できていないところは復習し直す。当然覚えないといけないことは覚える、ということです。いずれにしても、学習した範囲は限定されていますので、その内容を100%理解するところまで準備をして臨む気構えを持つことです。

 既知の知識を駆使し、新しい課題や問題の解決にあたるということは学習だけに限ったことではありません。すべてに通じることです。学習した内容が本当に理解できているか、傾向の違う問題で試してみる。本質が理解できていれば通用するはずです。どうもうまく行かない時は、本質まで理解できていないということになります。「できる」と「分かる」は違います。「分かって」いなくても「できる」ことがあります。たまたまとか、偶然できたというのもその一つです。ただ、パターンや方法だけを覚えていて「できる」ということもあります。反対に「分かって」いても、解答の段階のケアレスミスで「できない」こともあります。この一週間、特別な体制を組んで、「できる」かどうかだけではなく、「分かって」「できる」を目指して頑張ってほしいと考えています。 

2012年06月23日

PTA実行委員会と中学2年生学年懇談会

H24.6%E6%9C%88%E5%AE%9F%E8%A1%8C%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A%20%281%29.jpg %E4%B8%AD2%E5%AD%A6%E5%B9%B4%E6%87%87%E8%AB%87%E4%BC%9A%20%281%29.jpg
 23日土曜日の午後、二つの会合がありました。一つはPTA実行委員会です。第二回目の実行委員会になりますが、全員出席で行われました。行事報告と行事予定や各委員会からの報告がありました。行事報告では、趣向を凝らし、写真に収められたものを大型テレビに映し出しながら教頭の方から報告が行われました。今までも、授業はもとより職員会議や各種会合で、ペイパーレスも考えてのことですが、テレビやプロジェクターを使って視覚に訴え、理解を深められるようにと活用してきました。今回、実行委員会でも初めて使いましたが、行事の様子がより理解してもらえたと思っています。「見える化」の推進は今年のテーマでもあります。
 中学・高校の学級委員会からは学年懇談会の様子や学級茶話会の報告、文化教養委員会からは会員の親睦を目的としたバスツアーや秋の講演会の取り組み、あと、文化祭で毎年行っている制服のリユースの取り組みなどを話し合いました。
 実行委員会終了後、二つ目の会合である中学2年生の学年懇談会に出席しました。中学2年生という学年は中高6年間を考えても、また、公立中学などのように3年間の中で考えても、思春期・反抗期の時期でもあるとともに、学習面でも本格的な学習の仕方を定着させるなど、大変重要な位置にあること。学校としても「本物の学びを追求する」ためのいろいろな取り組みを考えていること、などを冒頭の挨拶の中で話させていただきました。学年からは1年次とは違った学年の様子や模試、中間考査を終えての分析や問題提起、林間学舎の説明などがおこなわれました。その後、担任を囲んで学級ごとの茶話会が行われました。
 全ての学年の1回目の懇談会が終了しました。それぞれの学年の特徴がでた懇談会だと思いますが、本校が掲げている「共育・共学・共成」は共通です。保護者と教員の「大人のネットワーク」を強固にし、生徒の成長のため力を合わせていきましょう。

高校1・2年 夢ナビライブ

H24.%EF%BC%96.23%E5%A4%A2%E3%83%8A%E3%83%93%20%283%29.jpg H24.%EF%BC%96.23%E5%A4%A2%E3%83%8A%E3%83%93%20%285%29.jpg
H24.6.23%E5%A4%A2%E3%83%8A%E3%83%93%E9%AB%98%EF%BC%91%E9%AB%98%EF%BC%92%E5%8F%82%E5%8A%A0%20012%20%281%29.jpg H24.6.23%E5%A4%A2%E3%83%8A%E3%83%93%E9%AB%98%EF%BC%91%E9%AB%98%EF%BC%92%E5%8F%82%E5%8A%A0%20012%20%282%29.jpg
 今日は、高校1・2年生が夢ナビライブに出かける日です。1限の授業後、全員がバス13台に分乗して出発しますので、交通量の多い国道に面した学校ですから、ご迷惑をおかけしたことになったかもしれませんが、夢ナビライブの会場である南港のインテックス大阪へ向け出発しました。

 本校では、従来からキャリア教育の一環として毎年約30大学から先生方にお越しいただき、ONE DAY COLLEGEを開催しています。進路意識の醸成や志望校選びに大きな役割を担った取り組みとして定着しています。30大学といえども、生徒個々の進路希望にすべてマッチした大学をお招きすることができているかといえば、それは無理な話ですので、補完するものとして夢ナビライブを活用しています。全国から、国公立大学27大学(63講座)、私立大学92大学(112講座)が一堂に会する企画です。ほとんどの生徒が関心のある大学の講義を受けることが可能だと思います。明確な目標を持っている生徒もいれば、絞り切れていない生徒やただ漠然としか考えていない生徒もいるかもしれませんが、多くの大学の講義を受け、新たな発見や経験を通して、進路目標の確立に役立つものと考えています。

 早く目標を持って取り組みを始めた生徒の方が、その目標をより実現しやすい。これは自明の理です。大学の名前だけでなく、将来の自分の生き方を含め、何をしたいのか、どんな分野なら力を出し切れるのか、そして、人のために役立つ生き方が出来るのかを考える機会にしてくれると確信しています。


2012年06月22日

体内時計と学習効果

 体内時計というものがあります。「個体の生活のリズムが光・温度などの外的条件と生物の生理条件との総合によって決定され、一定の周期を持つということ。また、それをつかさどると考えられる、生物体内のしくみ。」と新明解国語辞典に書かれています。

 若い頃は目覚まし時計が鳴ってもなかなか起きることができませんでしたが、最近は目覚ましが、とんと必要なくなりました。年を取るにつれて、体内時計が正確になるとも思えないのですが、朝というよりむしろ明け方になれば自然と目が覚めるようになってきました。目が覚めるというか、長く寝られない。寝るにも体力がいるということを、ひしひしと感じています。気が付いたらまだ暗かったので、夜が明けていないのかと思えば夕方まで寝ていたという、若い頃の思い出が懐かしく思えます。

 名古屋大の小田裕昭准教授らの研究で、「肝臓でリズムを刻む体内時計が、食後に膵臓から分泌されるインスリンで調整されている」ということが分かったようです。肝臓の体内時計の異常や、不規則な食生活がメタボリック症候群の原因、「朝起きて規則正しく朝食をとることがメタボ予防につながる」(小田准教授)とのことです。

 昔から言われています。太陽とともに生活をしていれば良い、早寝、早起き、朝ご飯が大切だと。これは、体内時計やメタボ対策だけではありません。学習効果に影響を与えるとも言われています。是非、実践したいものです。

2012年06月21日

感響プログラム「源流から海へ」の報告を受けて

%E9%B5%A1%E5%B7%9D.png%E9%B5%A1%E5%B7%9D%E5%86%99%E7%9C%9F.png
      鵡川の位置(北海道開発局HPより)
 本校の修学旅行の柱として「感響プログラム」と称する環境教育の取り組みがあります。毎年継続的に行われているものがほとんどですが、今年初めて加わったものに「源流から海へ」のコースがあります。このコースは、鵡川の源流から太平洋までの約135kmにわたって、水や植生、ヤマメやシシャモなどについて学習します。
 上流域では、河川の始まりとなる水の湧出を見たり、試飲するなどの体験。中流域ではヤマメの放流。ヤマメはサケ科に属する魚で、私たちがよく目にするのは、山間部の清流に生息している姿ですが、北海道のように緯度の高いところでは、海に下って回遊し産卵期に川を遡上する降海型が多いということ。そして、このヤマメをサクラマスと呼ぶという事などを教わったそうです。下流域では「鵡川シシャモ」に関する説明を受け、普段私たちが食べているシシャモは「カラフトシシャモ(カペリン)」であるということ。本物のシシャモは北海道南部でしかとれない貴重なものであるということを学習したそうです。勿論、学習だけでなく、ヤマメやシシャモを食べるという体験学習もしたそうです。流域を見学した後、班ごとにディスカッションやプレゼンを行ったというのがこのコースの内容です。
私たちも、このコースのお土産として本物のシシャモをいただきましたが、日頃食べているものとは全く別物でした。子持ちシシャモが美味しいと思っていましたが、雄のシシャモの方が脂ものって美味しいという新しい発見もありました。
 コースに同行した本校の地理の教員から「行政・地域住民それぞれの視点から鵡川を捉えた上で、生徒たちに自ら考えさせること」の必要性と「大自然の中でしか見られないもの、北海道でしか見られないものが多く、生徒にとって有意義なコースであった」との報告を受けています。課題もありますが、検討して来年度に生かしていきたいと考えています。

2012年06月20日

公開授業旬間に入試報告会

H24.6.20%E5%A1%BE%E9%95%B7%E5%A0%B1%E5%91%8A%E4%BC%9A%20%285%29.jpg H24.6.20%E5%A1%BE%E9%95%B7%E5%A0%B1%E5%91%8A%E4%BC%9A%20%287%29.jpg
 本校では、教員の授業力向上の取り組みの一環として、教科の枠を取り払いお互いの授業を参観出来るようにしています。参観者から授業者に対してコメントをおくれるような仕組みも考えています。今日は、本校の関係者だけでなく、塾の先生方にも2限目の授業を参観していただきました。教え子が中学や高校へ行って、どのように頑張っているか気になられる様子で、その生徒たちのいるクラスを目当てに参観に行かれる先生方が多かったように思います。授業参観後、今春の入試報告会を行いました。準備期間も十分なく、突然の案内でありましたが多数の方に参加していただき感謝しています。
 お陰様で、高校改革に引き続き行った中学改革の後に入学してきた生徒も高校2年生になりました。改革後、志願者、入学者ともいわゆる右肩上がりで推移しています。そして、いよいよ第二ステージから第三ステージを迎えようとしています。以前にも校長通信で書かせていただきましたが、現在の第二ステージで入学してきた生徒、中学では発展、高校ですと特進に入学した生徒を、3年後には選抜特進と同等の力をつけさせることが、今年度以降の課題であり、第三ステージへ向けての取り組みです。
 今年から鳥取大学の協力もえて、中学3年生にも大学での研究を体験させる取り組みが始まります。高校生には、3月にお世話になったサントリー生物有機科学研究所で、今度は5日間にわたって科学実験教室を行っていただけることになりました。本校は小手先だけの進学対策や試験で高得点さえとれれば良いと考えているのではありません。「できる」と「分かる」は違います。「学ぶ楽しさ」や「分かる喜び」を体験させる「本物の学びの追求」を目指しています。
 環境に恵まれた北摂の地域に、男女共学で「人間教育の充実」と公立のトップ校や私学の進学校に負けない「学力」を併せ持つ学園を創ることが私達の使命だと考えています。

2012年06月19日

6月の台風

 台風4号の接近で、本日は臨時休業になりました。この時期は、梅雨前線の影響で大雨警報等が発令されて臨時休業になる事はありましたが、台風での休業は記憶にありません。気象庁によりますと、台風が6月に上陸するのは珍しく、8年ぶりということです。
 台風が日本に上陸する要素として考えられるのは太平洋高気圧の状態です。台風は太平洋高気圧の縁を通りますので、弱いときは日本の南海上、強く北に張り出しているときは、大陸方面へと進路を取ります。丁度、日本付近に前線が停滞する気圧配置の時が台風の進路となりやすく、上陸の可能性が高まります。しかし、梅雨の時期は太平洋高気圧と台風の発生数との関係もあり、上陸の可能性が低くなりますが、秋雨前線の時期は台風の発生数も多く、上陸の可能性が高くなります。この時期は農作物の収穫の時でもありますので、台風が上陸すると家屋の損壊や土砂災害と併せて被害が更に大きくなります。
 それにしても、突然の雷雨や竜巻、そして、6月の台風など異常気象とも言われる現象が頻発しています。地球温暖化の影響なのかもしれません。地球上でのわずかな変化、一部の地域で海水温が少し変化することにより、海洋循環に影響を及ぼし気候変動が起こるといわれています。わずかな変化であっても、そこには何か原因があってのことです。目の前で起こる現象の背景にあるものに目を向ける見方を身につけたいと思っています。
 台風5号が週末にかけて接近するとの予報もあります。備えあれば憂いなしではありませんが、人災の部分は防げるようようにしたいものです。

2012年06月18日

梅雨

%E8%8A%B1%E8%8F%96%E8%92%B2%20%281%29.jpg %E7%B4%AB%E9%99%BD%E8%8A%B1.jpg
      中央棟前の花菖蒲              南門坂道の紫陽花

 「つゆ」、「ばいう」この言葉からどんなことを連想するでしょう。ジメジメ、湿気臭い、カビ、食中毒など何ともうっとうしいイメージです。
 近畿地方の梅雨入り直後、梅雨のない北海道へ修学旅行に出かけました。5日間ともなれば梅雨がなくとも、雨が降る日もあるだろうと思い、雨具を用意していきましたが、幸い使うことなく過ごせたのは良いのですが、皮肉なことに、15日の夜、伊丹空港到着後に使うはめになりました。土日は勿論、週明けもずっと雨模様との予報でしたので、文字通り梅雨空を覚悟していましたが、当たったのは土曜日だけ、それ以外はハズレでした。ピンポイント予報まで出るようになり、天気予報の精度が上がっていますが、梅雨の時期の予報はむつかしいようです。
 通常の低気圧は1,000Km単位の規模らしいのですが、梅雨前線になるとその10分の1の規模のようです。雨雲は細い帯状に広がり南北に動くので、かかりそうでかからないということが起こったりします。しかも、雨雲の帯のすぐ北側は晴れのエリアで、少しの誤差も許されない何とも気象予報士泣かせのようです。 
 予報も難しく、うっとうしいイメージの雨の景色でも、紫陽花や花菖蒲があればまた違った風情にもなります。蛍もこの頃の風物詩です。紫陽花の花言葉は「移り気、高慢」などと言われていますが、「辛抱強い愛情」というのもあるそうです。また、花菖蒲の花言葉も「うれしい知らせ」、「優しさ」、「あなたを信じる」など前向きなものがあります。また、季節は違いますが、同じ梅雨という言葉も菜種梅雨やサザンカ梅雨となれば少し響きが違うように感じられます。
 うっとうしさだけに目がいくのではなく、前向きな点にも目がいくような心の余裕を持ちたいと考えています。

2012年06月17日

父の日

 6月の第三日曜日は「父の日」です。元々の由来は、今から100年ほど前に米国で、ある女性が男手一つで育ててくれた父親を讃え、教会の牧師さんにお願いして礼拝をしてもらったのがきっかけだとされています。日本では1980年代頃から一般的な行事になったようです。世界各国では、6月とは決まっておらず、いろいろな月があるようです。
 何かを記念して日を定め、「何々の日」は非常にたくさんありますが、いろんなことに感謝し、祝福する気持ちを持つことは大切なことだと思います。なかには取って付けたようなものもありますので、内容を良く吟味することは言うまでもないことですが。
 5月の第二日曜日が「母の日」です。やっかみの気持ちで言うのではありませんが、世間の扱いが違うように思います。しかし、「父の日」より古くから設定されています。歴史や伝統からして仕方ないものかもしれません。何はともあれ、4月に新年度がスタートし、気分も一新して頑張ってきたところで、5月に「母の日」、6月に「父の日」と続きます。この世に生を受け、当たり前のように毎日を過ごしていることを、今一度じっくり考える良い機会だと思います。
 父の日とは、「父に感謝の気持ちをあらわす日」ということです。贈り物をすることだけが感謝の気持ちをあらわすことではありません。元気に精一杯頑張っている姿、輝いている生き方こそが感謝の気持ちをあらわしていることになるのではないでしょうか。

2012年06月16日

大阪府公立高校前期募集増へ

 今朝の新聞記事に、「府教委は15日、教育委員会会義を開き、現在の中学3年生が受験する2013年度公立高校入試から、これまで後期日程だけで選抜してきた昼間の普通科単独選抜校などについて、各校の募集定員のうち80人(桃谷高校は40人)を前期募集することを決めた。」(朝日新聞大阪版)とありました。文理学科を有する学校だけでなく、普通科だけの学校でも受験生は複数回受験することが可能になったということです。大阪府の私立高授業料無償化により、公立高の定員割れが相次いでいるので、この対策として打ち出されたといわれています。今春の普通科の後期日程で16校が定員割れを起こし、400名を超える欠員が出ていることが府教委の資料から見ることができます。定員確保の対策として、受験機会を増やすというのであれば、的外れの対策としか言いようがありません。むしろ、二極化がより進むと考えられます。私立校無償化により公立離れが進んだことは、衆目の一致するところではないでしょうか。ということは、今まで授業料のアドバンテージで選ばれていた学校が、少なくないということになります。私立高は、授業料のハンディを教育内容の充実や学校生活全般にわたる満足度を高め「これなら、授業料は高くない」と言っていただけるよう努力してきました。この点が評価されているからこそ、授業料のハンディがなくなり、私立高への流れが加速したと考えています。
 教育現場の抱えている問題は、競争原理を導入するだけで解決するような単純なものではありません。公立高の受験機会が増えるとどうなるのか、中学校現場と受け入れる高校現場とは少し違った見方になりますが、大きな影響を与えることは事実です。また、高校でも私立と公立では違った問題が発生します。いずれにせよ、本校にも在籍数の半数近くが大阪府からの生徒です。入試制度が変われば、入学してくる生徒も今までとは違う影響を受けてきます。この点も含め来年度に向けての対策を考えていきたいと思います。

2012年06月15日

修学旅行最終日

%E5%86%99%E7%9C%9F9.JPG%E5%86%99%E7%9C%9F10.JPG
 修学旅行第五日目、最終日です。今日は4つのコースに分かれて研修に出かけます。オルゴール作りやお菓子作り、小樽や札幌市内観光などです。トマムや空知地区と違い、目に飛び込んでくる風景も沢山の車や高層ビルなど、どちらかいえば見慣れた懐かしい風景です。
 生徒にとっては5日間という期間ですが、「感響プログラム」やファームステイでの農業体験など、充実した日々で、あっという間に過ぎ去った、短く感じた5日間ではなかったでしょうか。
 修学旅行といえば、完全にグループに分かれ、行き先も違うという学校も多くあるようですが、私は学年全体が共通の経験をするところに大きな意味を感じます。少人数や小さなグループの方が効率よく活動もできます。個々の欲求を満たすこともやりやすいでしょう。しかし、大人数で行動することにより学べること、このことのもつ意味の方が、各家族化に少子化、地域のコミュニティが昔ほど影響力を持たなくなっている現在こそ大切だと感じています。個と個や集団が意見や感じ方の違いでぶつかる。その時どう対応するか。集団の中で個が自覚的な動きができずバラバラに行動すると、同じことの繰り返しや無駄がたくさん出てくる。それを解消させるためにどうするか。などなど、たくさんの課題が出てきます。集団をまとめていくリーダーの問題も出てきます。これらは、集団の規模が大きくなれば、より難しい課題になってきます。また、集団の構成員としての体験や感動の共有化が連帯感や集団の質を高める上で大切な要因になるという問題もあります。
 この学年には一人の留学生がいます。もう間もなく一年間の留学を終えようとしています。彼の成長の様子は日本語の立派なスピーチからも分かりましたが、一人の留学生の問題を学年全体の課題として受け止め、修学旅行でお別れ会を企画した修学旅行委員の成長も感じました。
 5日間を通して感じたことですが、間違いなく学年という集団の質が向上したと確信できることです。

2012年06月14日

修学旅行「旭山動物園」

%E5%86%99%E7%9C%9F6hk.JPG%E5%86%99%E7%9C%9F7hk.JPG 修学旅行第四日目、昨日、ファームステイで農業体験をした生徒たちは、思い出と感動を一杯詰め込んで、各地区ごとに解散式を行いました。「女の子はお嫁にくるなら北海道へ、男の子は新婚旅行なら北海道で、また、家に帰ってものを買う時は、裏を見て北海道産の表示のあるものを買って下さい」とユーモアにあふれた農家の方の代表のお別れの挨拶をうけ、午後から旭山動物園へ向かいました。入場者数の激減により経営危機に陥ったものを、奇跡の立て直しを図ったとして有名になった動物園です。
 日本の動物園は、一般的に動物の姿形を見せることに主眼をおいた「形態展示」を採用しています。それに対し、旭山動物園はペンギンのプールに水中トンネルを設けて泳いでいる姿を見えるようにしたり、動物が自然に近い環境の中を自由に動き回れるようにして、行動や生活を見せる「行動展示」を導入したことで注目を集め、入場者数を激増させたといわれています。知恵と工夫と情熱が結実した動物園です。
 入場者数の増加を図ったり、経営危機を立て直したりすることは、学校経営にも通じるものがあります。困難やどんなに苦しい時でも、どこかにその現状を打破できる要素や要因があるはずです。中学入試を考えると、今後10年間少子化に歯止めがかからず、ますます厳しくなるのは既定の事実です。今まで通りの取り組みや対策をしているだけでは、取り残されるのは目に見えています。感覚や思い込み、希望的観測ではなく、事実やデータに基づく厳しい現状分析、そこから導きだされる課題の共有とそれを乗り越える強い決意と力の結集が必要とされます。奇跡の復活を遂げたといわれる旭山動物園から学ぶものはたくさんあると感じました。

2012年06月13日

修学旅行「ファームステイ」

%E5%86%99%E7%9C%9F%202hk.JPG%E5%86%99%E7%9C%9F1hk.JPG
 修学旅行第三日目、ファームステイです。空知地区の8カ所の地域で、1家庭3〜4名の生徒がお世話になっていますので、60を超える家庭でファームステイを行っていることになります。稲、麦、アスパラ、大豆、ミニトマトや野菜などいろんなものが各農家で作られています。その作業を一日お手伝いするという内容です。今年で8回目になりますが、毎年本校の生徒を受け入れていただいている農家さんも多いようです。
 学校行事のメインとなる修学旅行ですが、本校では中学、高校ともファームステイを取り入れています。農業体験もさることながら、家族の一員として一日生活を共にするというところが、思春期という課題を持つこの年頃の生徒には、大変貴重な経験になると考えてのことです。他人の家でお世話になり、家族同様に可愛がっていただきながら、どこかで、自分の家族や親のことなどをを無意識のうちに考えているものです。そして、自分なりの家族観、親や大人といものの見方を築き上げていきます。わずか一日のことですが、インパクトの強い心に残る経験であることは、先輩たちの例を見るまでもありません。
 今回お世話になる農家さんの中に、このお家は以前から本校生を受け入れていただいているのですが、TVの取材が入るということがありました。農家さんが自前の食材を使った料理を作る。そこにファームステイをしている高校生が一緒になって作っている、というような内容です。庭に生えているセリを採りにいくところから、ジャガイモやそのセリを調理している場面などの撮影がありました。この放送は関東地方だけのようですが、ファーム体験の上に滅多に経験できないTV収録も経験できたこの班の生徒たちには、一生の思い出になること間違いなしです。
%E5%86%99%E7%9C%9F%204hk.JPG%E5%86%99%E7%9C%9F%203hk.JPG
        セリの採集                  ジャガイモやセリの調理
 

2012年06月12日

修学旅行「感響プログラム」

kankyou1.JPGkankyou2.JPG
 修学旅行第二日目です。今日は、修学旅行の中の大きな柱の一つである「感響プログラム」を行う日です。このプログラムは「森の声を聞く」、「森の民アイヌに倣う」、「ヒグマの森作り」、「エゾシカの保護管理に学ぶ」に、今年初めて行う「源流から海へ」の5つが用意されており、何れかを選択するようになっています。新しいプログラムも加えられるようになっていますし、内容も年々充実されてきています。曇り空で気温は低いですが、全員元気にそれぞれのプログラムに向け出発しました。ラフティングで思いっきり楽しむことも併行して行います。それぞれの様子は高2学年通信にリアルタイムで写真や情報をアップしていますので、参考にして下さい。
 次年度以降に向けてのプログラムや取り組みについて、現地の方と相談している中で、体験して帰るだけでなく、事前と事後の学習を含め、体験を通して雲雀丘学園の生徒が何か提案できるような継続性のある取り組みにできないだろうかという話になりました。一過性のものやイベントで終わらせたくない、という気持ちはお互い共通です。これまでも、環境講座として事前の学習を経て修学旅行を迎えるようにしてきました。それらをさらに充実させ、今までの積み上げの中で占冠村に「雲雀丘の森」が誕生したように、「感響プログラム」を通して提案されたものが採用され、何か形に見えるものとして残していけるような取り組みに発展できないか、考えてみたいと思っています。

2012年06月11日

修学旅行

H24.6.11%E9%AB%982%E6%97%85%E8%A1%8C%20%282%29.jpg H24.6.11%E9%AB%982%E6%97%85%E8%A1%8C%20%281%29.jpg
 今日から56期生、高校2年生の修学旅行です。今朝、伊丹空港を飛び立ち、新千歳空港へ。空港を出たとたん、北海道を実感させるなんとも爽やかな空気。突然、ゴーンという爆音が何度も。航空自衛隊の演習だそうです。
F14・F15ファントム戦闘機が、発着陸を繰り返すタッチアンドゴーの演習をしているとのことでした。
 高速道をひたすら走り日高山脈を超え十勝平野へ。十勝平野は石狩平野に次ぐ大きな平野ですが、肥沃な土地で土の色が黒いのが特徴だそうです。広大な大地に緑が広がり、所々に黒土が見える、北海道だなという景色です。牧場での搾乳体験をした後、前方が見えにくいほどの霧の狩勝峠を超え、宿泊地である占冠村のトマムまで戻ってきました。
 占冠(しむかっぷ)の名前の由来は、アイヌ語の「シモカプ(shimokap)」からで、『とても静かで平和な上流の場所』のことを意味しているそうです。明治35年最初の入植者が入り、そこから村の歴史は始まったといわれています。明日は、この『とても静かで平和な上流の場所』で環境教育の一環である「感響プログラム」を行います。
 夕食は北海道ならではの新鮮な食材でのバイキングでした。驚くほどたくさん、奇麗に食べていました。この調子だと、明日も元気に「感響プログラム」をやり終えることができそうです。

2012年06月10日

中学1年生・3年生の学年懇談会

 昨日は、午後から中学1年生と中学3年生の学年懇談会が行われました。中1と中3では学年としての課題など違いがありますが、4月から約2ヶ月間の学校生活を振り返り、期末に向けてや夏期休業中の取り組みなどは共通するところがあります。また、それぞれの学年にふさわしい家庭学習の時間の確立や習慣化なども共通の課題です。
 中1は学校生活にも慣れ、楽しく毎日生活しているという話を良く聞きます。学校生活に慣れるのは良いことですが、中学生としての学習や授業の受け方というものに慣れるということでは、今少し努力が必要なところもあると思います。
 中3は高校への進級という独自の課題があります。本校のコース制の特徴ですが、発展コースの生徒が高校進級時に選抜特進と特進に分かれます。コース分けは、本人の希望を考慮しますが、成績によって分けられます。成績による分け方は、過去の生徒の成績を分析して作成した基準をもとに行います。人数による枠というものではありませんので、基準に達する生徒が多くなれば、選抜特進に進級する生徒も多くなります。と言っても、成績の基準は達していても、選抜特進を希望しないで特進を希望する生徒も毎年のことですがいます。
 来年度の高校入試におけるコースの募集人数の変更を検討しています。昨年度は選抜特進約45名、特進約70名という内訳でしたが、選抜特進の比率を高める方向での検討です。高校から入学してくる生徒の数によって、学園中学から進級する生徒のコースの人数を決定するわけではありませんので、今年の高1の選抜特進が47名の2クラスという状況から判断して、来年度は3クラスにしたいと考えています。
 発展コースの生徒が、高校進級時に選抜特進の基準を多数がクリアするようになる。これが第3ステージへ向けての内容です。今年の3年生が展望を切り拓いてくれると期待しています。

2012年06月09日

第5回環境フォーラム

H25.6.9_006.jpg H25.6.9_008.jpg
        あいさつ                       環境活動の発表
 
H25.6.9_001.jpg H25.6.9_016.jpg
       生徒による寸劇                  神田紫氏による講演                  

 第5回環境フォーラムを実施しました。第1部生徒発表は中3「地球温暖化の影響とその対策とは?」、中2「きずきの森保全活動」、「黒豆作り体験から」、中2・中3「エコ弁当」、生徒会「生徒会環境活動のこれまでとこれから」の5本の発表がありました。いずれも、素晴らしいものでした。
 中学3年生は、さすがに最上級生だけあり、発表の内容も良く掘り下げられており、まとめ方など立派なものでした。来年の発表に向けて、2年生や1年生に良い目標を示してくれました。
 中学2年生も課題の本質をうまく捉えて、寸劇で発表するなど大変よく工夫されていました。今回発表された内容は、昨年度実施した活動の報告です。これを受けて、今年度はさらにすばらしい実践や研究発表が出てくる予感をさせるようなものでした。
 第2部は基調講演として環境講談「もったいない善兵衛」を講談師の神田紫さんにお願いしました。江戸時代の庶民の生活の中に、ケニアの元環境副大臣ワンガリ・マータイさんの「もったいない運動」の精神を盛り込んだ創作講談の熱演でした。
 本校の環境教育は、学校の重要な課題として位置づけて取り組みだして5年目になります。生徒たちによる運営も板に付いてきました。着実に根付いているという実感がもてるようになりました。「環境に配慮することにより、人間に対する優しさや真心を育てる」ことになるとして「人間教育」の大きな柱としても位置づけています。自分たちのした事、また、しようとしている事が、他にどのような影響を与えるか。そこまで見通して行動できる生徒になってほしいと考えています。

2012年06月08日

環境フォーラムにむけて

 平成20年(2008年)5月29日、この日は、環境ジャーナリストの枝廣淳子氏をお招きし、「不都合な真実を越えて」という基調提案を受けて環境宣言を行った日です。枝廣氏は環境ジャーナリストですが、翻訳者としても活躍され、米国元副大統領ゴア氏の『不都合な真実』の翻訳者としても有名な方です。ここから本校の環境教育が本格的にスタートしたといえます。
 振り返ってみますと、環境教育の芽生えといえる活動がありました。平成17年に愛知万博が開催されましたが、それに並行して、世界の子どもたちが集い「こども環境サミット」も行われました。協賛企業として環境問題に取り組んでいるサントリー株式会社から、水をテーマとするワークショップに小学生や中学生を参加させたい、そこで、雲雀丘学園はどうか、との打診がありました。それをうけて、中学1年生から3年生までの12名の代表を選出し、参加する運びになりました。熊本県阿蘇にあるサントリー「天然水の森」で、地元の中学生と共に事前学習なども行ないました。サミット本番は外国の子どもたちと一緒に環境問題を考えますので、英語で話すという高いハードルもあったようですが、立派に役割を果たしたとのことでした。この代表団に参加した生徒が高校に進学し、ある者は地球温暖化をテーマに脚本を書き、演劇で賞を取ったり、ある者は生徒会会長として「ごみの分別」を呼びかけて実施するなどと、活動が発展していったという経緯があります。
 環境宣言を受けてフォーラムを実施するのは、今年で4回目になります。学年での環境の取り組みから環境大使の取り組みまで着実に根付き、発展してきています。また、フォーラムの運営も生徒たちの手で出来るところまで成長してきています。明日のファーラムがどのように展開されるか、どういった課題を明らかにするか楽しみにしています。

2012年06月07日

止まらない少子化

 昨日の新聞で、厚生労働省の人口動態統計(概数)から2011年の出生数が約105万人と前年より約2万人減少し、出生率も1.39と横ばいであると報道されていました。少子化の原因等はいろいろあると思いますが、抜本的な対応策が必要なことは言うまでもありません。しかし、この子どもたちが12年後に中学校へ入学してきます。減る可能性はあったとしても、増えることはない数字です。
 この20年ほどで考えてみると、1990年には統計局のデータによると出生数は約124万人で、2010年には約107万人と約17万人(約14%)減になっています。この減り方も、一様ではなく、最初の10年は約4%減です。丁度このころ生まれた子どもたちが現在中学1年生になっています。次の10年は約10%と減少率が約2倍強になっています。その上に発表の通り、約2万人がこの1年で減少していますので、さらに少子化が加速していることになります。この間に生まれた子どもたちが、これから私立中学受験を迎えようとしていますので、生徒確保は益々厳しくなってきます。
 関西の私立中学の初日の受験率が約10%といわれています。単純に考えると、10年後にはこれだけの児童が減るということになります。恐ろしくなるデータです。少子化は早急に改善しなければならない国の存亡をかけた課題ですが、この現実を直視して、今からどう対応するか、児童・生徒が減少しても存在意義のある選ばれる学校であるか、本当に生き残りをかけた取り組みがが問われているところです。

2012年06月06日

今日の一日、忙しいときこそ

H24.6.07%E9%83%A8%E5%88%86%E6%97%A5%E9%A3%9F%20%281%29.jpg H24.6.07%E6%9C%9D%E7%A4%BC%20%281%29.jpg
      金星の太陽面通過                 中学朝礼

H24.6.07%E5%8D%92%E6%A5%AD%E7%94%9F%E3%81%AB%E5%AD%A6%E3%81%B6%20%283%29.jpg H24.6.07%E9%AB%98%E6%A0%A1%E7%92%B0%E5%A2%83%E8%AC%9B%E5%BA%A7%20%283%29.jpg
      卒業生に学ぶ                高校環境講座
 今朝の雲の多い空を眺めているところ、ちょうど7時10分頃、雲の切れ間から、想像していたよりくっきりというか、はっきりとした黒い小さな金星を太陽面に確認することができました。金星が太陽を横切る瞬間です。金環日食ほどの派手さはないが、次は105年後にしか観ることができないと思うと、何とも感慨深いものがありました。金星が太陽面を通過する6時間あまり、校庭に望遠鏡を設置し、生徒が休み時間に観ることができるようにしていました。「うわー黒点まで見えてる」といった驚きや感動の声を上げながら見入る生徒がほとんどですが、中には「金星だけは自転が逆なんです」と教えてくれる生徒もいました。
 日面通過の最中、中学朝礼、1時間目は高校1年生の「卒業生に学ぶ」進路学習、2時間目からは高校2年生の修学旅行に向けての環境講座、その後、修学旅行の結団式、5時間目は化学教室での中学3年生の研究授業と忙しい1日でした。中学から高校までの6学年があると、それぞれの課題や取り組みなどがあります。水曜日はLHRと呼ばれる特別活動の時間がありますので、特にバラエティーに富んでいます。
 今週のはじめから、各先生方の授業力向上を目指す取り組みの一つとしての公開授業旬間もスタートしています。先生方も自分の授業だけでなく、他の先生の授業も見学することになりますので、忙しさが倍増します。この様な時こそ、先の見通しや展望を持って取り組まないと、目先の課題だけに目がいき、大局を見誤ったり、努力が徒労に終わってしまうと、自分に言い聞かせる一日でした。

2012年06月05日

月食の次は、いよいよ金星の太陽面通過

H24.6.1_1.jpg
 昨日は、今年の天体ショーの一つ、部分月食でした。北海道の札幌市では上の写真のように綺麗に見えたようですが、この近辺はあいにくの曇り空で、見ることはできませんでした。「観見二つの目付」流にいえば、「見」の目では見えなかったが、「観」の目を強くすれば綺麗に見えたと言いたいところなのですが・・・。
 部分月食は残念ながら見ることはできなかったのですが、国立天文台などのチームが、すばる望遠鏡(ハワイ島にある)を使って最遠の銀河を発見したという発表がありました。なんと129億1000万光年の彼方にあるということです。光が1年かけて到達する距離が1光年ですから、とてつもない距離です。宇宙の誕生が137億年前といわれていますので、その直後にできた銀河ということになります。どうやって見つけるのか、見つけたものがどれほどの距離にあるのかが、どうやって分かるのかなど興味の尽きないところです。
 明日はいよいよ金星の太陽面通過です。地球から見ると、金星の大きさが太陽の約30分の1ほどなので、黒い小さな点がゆっくり移動しているようにしか見えませんが、これを見逃すと105年後にしか見られないというめずらしいものです。
 光が129億年もかかって地球に到達するような銀河の存在する広大な宇宙にとっては、ある小さな星が約100年単位の周期で一直線に並ぶのはそんなに珍しい現象ではないかもしれません。が、たかだか人生80年ほどの人間にとっては一生に一度あるかないかの珍しいことです。その瞬間に立ち会えるという、何ともロマンを感じる瞬間です。
 本校では5月21日の金環日食同様、観測会を予定しています。幸い、明日の天気は雲雀丘周辺では晴れとなっています。6時間に及ぶ長丁場ですので、たとえ雲がでたとしても何とか雲の切れ間から観測できるだろうと期待しています。

2012年06月04日

トライアンドエラー

H24.6.5_1.JPG
 「try and error」は正しい英語ではなく、正しくは「trial and error」が正しい言い方だそうです。「トライアルアンドエラー」が、日本語でいうところの「試行錯誤」という意味になります。
 中学高校生の時代は、「興味のあることに積極的に取り組むことが大切で、失敗を恐れないでやりなさい」といったりするときによく使われます。正しい英語表現ではないにしても、意味が通じるようになっていますし、日本語として定着しているように思います。
 本校の初代理事長鳥井信治郎氏の「やってみなはれ。」という有名なフレーズがあります。私たちも「やってみなはれ精神」として大切にしていますが、青少年にとっても非常に教育的で、示唆にとんだ言葉だと思います。これはと思ったことに、失敗を恐れず取り組んでみる。その中で新しい発見や物事の奥深さなどに気づき、さらに学びが深まっていく。失敗しても、どこに問題があり、どうすればうまくいくのかを考えられるようになる。学びの本質をついています。学習面だけでなく、大人へと成長していく過程でも大変重要なことです。友達同士のチョットしたトラブルや意見の違いから、ある時はエスカレートして喧嘩になることもあると思います。友達とのトラブルを恐れて、自分から引いてしまうということもあるかもしれませんが、実は、自分と他人の違いを探し、自分を見つけていく大変重要な過程で、これらを経験し、乗り越えて一人前の大人に成長していきます。
 「やりなさい。」ではなく「やってみなはれ。」あくまで「自分が選んでやる」、「自分の意志でやる」ことを明確にしたすばらしい名言です。

2012年06月03日

高校二年生学年懇談会

H24.6.3_1.jpg
 昨日の土曜日、高校二年生の学年懇談会が行われました。高校二年生の6月ですから、ちょうど高校3年間の折り返し地点の少し前になります。しかし、大学受験を考えると折り返し地点ではなく、後半戦に入りかけていると考える必要があります。高校三年生に入ってから受験モードに入るのでは遅いと思います。高校二年生の一年間をどう過ごすか、とりわけこの夏休みをどう過ごすか、これにかかっているといっても過言ではありません。進路目標が明確な人は、今の自分に足りないところは何なのか、長所はどこなのかなどの自己分析が必要です。自己分析がキッチリ行えるということは、課題を半分以上解決したことになります。進路目標が明確でない人は、まず、ここをしっかりさせる必要があります。これは一人だけで考えているよりも、いろんな人と相談すると良いと思います。友達と相談するとともに、親や先生など人生の先輩である大人と相談することによってヒントをつかめることがあります。他人の目を通して自分をより客観的に見ることができるからだと思います。
 自信を失いかけている人がいるとすれば、自分自身に問いかけてみよう。「このままで良いと思っているのか。」必ず、そうは思っていない自分がいるはずです。その自分にかけて、頑張ってみよう。きっと現状を打開できるはずです。
 学習面においては、家庭学習の時間がポイントになります。学年プラス1時間が基準といわれたりしますが、集中度や能率性など個人差を考えても、それ相当の時間が必要であり、しかも習慣化されている必要があります。

 高校二年生のほかに、高校三年生の学年懇談会も終わりました。あと、高校一年生と中学の3学年の懇談会が残っています。それぞれの学年にその時々の課題があります。学校としては課題を分析し方針を検討しているところです。各家庭におかれましても、学年懇談会を契機に親子で話し合いを持っていただけたらと思います。

2012年06月02日

ユーデック学校見学会

P1040157.jpg P1040158_1.jpg
 毎年この時期にユーデック主催で学校見学会が行われています。お陰様で、家族数、人数とも昨年を上まる方に参加していただきました。
 厳しい経済状況が続いています。同時に、学区再編などの高校改革や公立高校無償化などの流れもあって、私立中学受験が厳しくなってきています。中学校は義務教育ですので、公立中学を含め必ず全員が進学します。とすれば、私立中学の役割というか、存在意義は何かということになります。経済的に余裕のある家庭の為だけに、私立学校が存在しているのではありません。公立学校と違って、私立学校には創立の精神というものがあります。各学校がどのような思いで創られ、どのような生徒を育成するのかが、明確に示されています。どんな厳しい経済状況になろうと、どんな社会になろうと創立の精神を疎かにすると、その学校の存在意義は無くなります。雲雀丘学園は「孝道を人間の根本義」と考え「社会で活躍するリーダーの育成」を目指しています。そのために、「人間教育の充実」と「学力の向上」を両立させた学校にするべく、学校改革を進めています。その改革も第一ステージが終わろうとしています。現在の進学状況や入試での志願者増は、その成果の表れだと考えています。卒業生は第一ステージの生徒。在籍している多くの生徒、高2から中1までは、第二ステージの生徒になります。学校は大きく変わってきています。そして今、第二ステージから第三ステージへと向かっているところです。
 短い時間ではありますが、今日の見学会でこの様子を感じていただき、公立学校にはない創立の精神、絶えず生徒のためを考え学校改革を進めている雲雀丘学園を、多くの方に受験していただけるものと期待しています。 

2012年06月01日

世紀の天体ショーを感慨深いものに

H24.6.1_1.jpg
 5月21日の金環日食は感動的でした。だが、金環日食ほど派手さはありませんが、大変貴重な場面に遭遇することができます。それが、6月6日(水)の金星の太陽面通過です。これを見逃すと、ほとんどの人が二度と見ることができません。なぜなら、次に見ることができるのは、2117年12月11日で、なんと105年後になるからです。地球の公転面に対して、金星の公転面が僅かに傾いているために、地球と一直線に並ぶのは非常に珍しい現象です。天体望遠鏡による観測が始まった17世紀以来、わずか7回目の貴重な観測機会。1769年にキャプテン・クックがタヒチ島で観測したという記録も残っているそうです。ちなみに、金環日食は毎年地球上のどこかで見ることができる現象です。
 金星の太陽面通過は、かつて天文学者が太陽のサイズを測るのに使われたり、三角測量の応用で太陽までの距離を計算したと言われています。
 今回の現象は西太平洋と東アジア、オーストラリア東部、そして高緯度地域で目撃されます。日本では、朝7時10分頃から13時47分まで全課程を見ることができるようです。6月6日を期待に胸を膨らませて待つのもいいでしょう。だが、太陽面通過は、金星だけに起こることなのか。水星には起こらないのか。実は起こるのですが、なぜ、大きな話題にならないのか。火星や木星など他の惑星はどうなのかなど、事前に学習して臨むともっと感慨深いものになると思います。
 世紀の生き証人になるかも知れません。あとは、天気になるのを祈るのみです。