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教師のその一言

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 教師になって12年目の頃でしょうか、卒業生である教育実習生に「どうして教師になろうと思ったの?」と何気なく尋ねたことがあります。正直なところ在学時にはそんなに勉強が得意でなかったし、少し派手な感じの生徒でした。答えは「中井先生が地理の発表の時にすごく上手。教師にむいているかもと言ってくれたからです。」と明るく答えてくれました。顔から火が出る思いでした。全く覚えていませんでした。確かに性格は明るく、話し方や間のとり方などみんなを引きつけていました。実習中も自信を持って失敗をおそれず取り組んでいました。彼女はその後公立中学校の美術の先生に採用されました。

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 この一言はいい一言だったかも知れません。一言が大事ではなくて、この時の生徒との関係性、眼差しが重要なのだと思います。教師の一言は大きな力を持っており、しっかりと生徒に向き合って行かなければならないことを改めて気づかせてくれました。私たちは日々生徒に教えているようでも、生徒たちからたくさん教えてもらっています。

(中学校・高等学校 校長 中井啓之)