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「学問をなさい」

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 五十年程前の、小学生の頃です。いつもと違う先生が来られて、講話をされました。
「不思議に思うこと、もっと知りたいと思うことを追い続けていくと、それが学問につながります。ごまかして○をもらっても、自分の知りたいという心は満足できません。だから正直になります。思いもよらないことを発見した人がいたということを知ると、尊敬の念がわきます。自分は何も知らないということに気づくと、謙虚になります。だから、学問をなさい。」何年も経って、折に触れて、これは先生のおっしゃったことと同じだと思いあたる場面が何度もありました。上の言葉も、そのたびに記憶が書き換えられて、正確ではないかも知れません。それでも、反芻するうちに育つ「種」のようなものが先生のお話の中にはありました。遠い記憶の中の、西日のあたる教室で小学生を相手に静かに学問を語る先生。1960年代後半のお話です。

(中学校・高等学校 教頭 深川久)