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2012年11月30日

11月の新着図書

 11月:霜月も今日はもう晦日です
ちなみに「みそか」は三十日ともかきます。十日(とおか) 二十日(はつか) 三十日(みそか)と並べると「ナルホド!」ですね
期末考査も迫ってきて、昼休みも放課後も自習利用者が増えています

 今は七十二節気でいう『朔風払葉:きたかぜこのはをはらう』 北風が木々の枝から葉を吹き飛ばしてしまう、そのあとに現れる寒々と枯れ果てた景色に不完全なものへの美を見いだす。それは日本人が育てた大切な感性の一つ「わび」「さび」の世界へつながってきたそうです

 図書室の窓から見える校庭の銀杏はまだ吹き飛ばされず、外廊下から見える中山の方も紅葉が美しいです
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  11月の新着図書のお知らせです    *クリックすると大きくなります

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  プリント版はカウンターに置いてありますので、どうぞ

2012年11月27日

POP作品、紹介 ②

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妖怪アパートの幽雅な日常   囚われちゃったお姫さま   銀河英雄伝説/田中芳樹


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  吸涙鬼/市川拓司     ちいさな王子/サンテグジュペリ   クジラの彼/有川浩


popw.jpg popr.jpg pops.jpg    あなたに贈る×/近藤芳江            パンダ/岩合光昭


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無花果とムーン/桜庭一樹      荒野/桜庭一樹    ピーターラビット全おはなし集

みおつくし料理帖シリーズ 
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       以上22点です

      小さな写真なのでちょっと見にくいですね・・・・
      カラフルで丁寧なイラストや
      細部にこだわって作られたものもあるので
      ぜひ、実物を見に来てくださいね!

2012年11月24日

POP作品、紹介 ①

集まったPOPを紹介します


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  ギフト/日明恩         まるむし帖/さくらももこ      植物図鑑/有川浩


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麦の海に沈む果実/恩田陸    図書館戦争シリーズ   羊をめぐる冒険/村上春樹


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サークル・オブ・マジック       黒沼/香月日輪     世界の終りと・・/村上春樹

2012年11月22日

展示あれこれ

 先日、募集したPOPを加工してぶら下げ、本と一緒に展示しました。なかなかの力作ぞろいです。早速POPをみて貸し出されていく本もあります

ブログで紹介した本も、まとめて展示してみました

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 旬の話題も記事などと一緒に展示。書架に並んでいると情報は背表紙だけですが、平台に展示すると表紙が見え手に取ってみようかなと思います(・・・よね?)

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  iPS細胞と山中教授の関連を集めました 

 先日、卒業生の方からご自分の著書を寄贈していただきました
ジュニアのためのスポーツ食事学/柴田麗(学研)
テニス部OGである柴田さんは大学時代にスポーツ健康科学を専攻。現在は管理栄養士としてプロやジュニアのスポーツ選手の栄養サポートの仕事をされています。基礎的な栄養の話や、具体的な食事メニューなども取り上げた1冊です

2012年11月19日

芸術の秋、続いています

 前回の続き <警視庁・美術特捜班>です。と言っても、日本の警視庁ではなく、ロンドンの警視庁の話です
ムンクの『叫び』 世界的に有名な絵画なので「知ってる!」という人が多いと思います。その『叫び』が、1994年オスロのノルウェー国立美術館から消えました。犯人達は美術館の窓に梯子を立てかけ侵入、展示してあった大きな絵をはずし、滑り台の要領で梯子を使って滑らせて、下で待つ仲間が受け取りそのまま逃走。しかも現場には「手薄な警備に感謝する」というメッセージカード。時価86億円の名画は、そんなふうにあっさり盗まれてしまったのです

ムンクを追え!/エドワード・ドルニック(光文社) 
 盗まれた『叫び』を奪還するため、立ち上がったのがロンドン警視庁・美術特捜班の囮(おとり)捜査官。これまでに各国で奪われた名画を何度も取り返した実績のある回収の達人です。自分ではない誰かになりきって犯人に接触。ノン・フィクションですがまるで小説のような展開が続き、無事『叫び』は取り戻せます。取り戻せたのですが、あとがきに後日談があって、なんとその10年後、またもや『叫び』は盗まれてしまうのです!警備の見直しはなかったようですね・・ 

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さて、芸術の秋を続けましたが、「あんまり興味ない」「よくわからん」な人、こんな本はどうでしょう?
101人の画家/視覚デザイン研究所
 代表作やエピソードとイラストで見開き1ページで紹介。しかも、ルネサンスも印象派も現代美術も枠を取っぱらった画家の名前50音順の紹介です

描かれた対象を、マリア、天使、悪魔に分類して紹介するのは
マリアのウィンク(聖書の名シーン集)、天使のひきだし(美術館に住む天使たち)、悪魔のダンス(絵の中から誘う悪魔) /視覚デザイン研究所
4冊ともイラストエッセイ風で楽しめますよ

2012年11月16日

もう少し芸術の秋

  毎年11月の第3土・日を中心に美術館・博物館・資料館などの文化施設が無料で開放される「関西文化の日」というイベントがあります。今年は明日、明後日の2日間にあたります。すべての施設ではないですし、日程も多少違いがあるようなので、詳しいことは関西文化.com のHPや、駅などに置かれているパンフレットを見てみて下さいね。昨日掲載した神戸市立博物館はエントリーしていませんでした、残念

 今日はそんな美術館や博物館での仕事の本です
しごと場見学! 美術館・博物館で働く人たち/鈴木一彦(ぺりかん社)
5教科が仕事につながる 美術の時間/松井大輔(ぺりかん社)

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  このシリーズは他の仕事場、各教科 それぞれそろっています 

 よく知られているのは学芸員です(資格が必要) 資料である作品を集めて保存、研究したり、展示の企画・運営等に関わる職種です。大学の時に専門にしていた分野を担当して、研究や調査をして作品の「探偵」のような仕事をおこない(いつどこでだれが、の5W1Hのような調査)論文を書いたりもするそうです
 東京の国立科学博物館では、毎年1体ずつ同じ種類のネズミの標本をもう何年も作り続け(引き出しに並べられた様子は見た目はほとんど同じにみえました・・・)何十年も先に調査するかもしれない誰か(研究者)のためにデータとして保存している様子がテレビ番組で取り上げられていました。未来のために行う仕事もあるんですね

 最近は
キュレーター・・・・・資料収集の研究に携わり、専門知識をもつ。展覧会の企画者
エデュケーター・・・教育普及活動を行う、展示の解説や教育プログラムに携わり
            来館者の学習支援を行う
という職業も耳にするようになりました。自分の発案・企画した展示をたくさんの人に見てもらうのは嬉しいしやりがいもありますよね。他にも展示デザイナーや美術品輸送スタッフなどいろいろな職種が紹介されています
 ちなみに、美術館などで作品の合い間、座っている職員の人を見かけますが「それは、学芸員ではないです」とのこと。学芸員はあくまでも「裏方」だそうです

 そんな学芸員でなくても、美術に関わる仕事はあるものです
『警視庁・美術特捜班』 さていったいどんな仕事? 次回につづく!

2012年11月15日

芸術の秋です

 少し前から街中や電車内で「青いターバンを頭に巻き、大きな真珠のイヤリングをつけた少女がこちらを振り返っている」肖像画のポスターを見かけませんか?
現在、神戸市立博物館で開催されているマウリッツハイス美術館展:オランダ・フランドル絵画の至宝~のポスターで、そこに出展されているヨハネス・フェルメールの描いた『真珠の耳飾りの少女』です
 暗い背景に窓から射す光を受けて浮かび上がる少女の姿。瞳の中にも光が輝いていて、光を大切にした画家フェルメールらしい1枚です。世界に三十数点しかないフェルメールの作品は、暗い室内にいる人物に窓から差し込む光がさす様子を描いたものが多く、光と闇のコントラストが印象的です

 そんなフェルメールやレオナルド・ダ・ヴィンチの描いた『微笑み』の謎に迫った1冊が笑うフェルメールと微笑むモナ・リザ/元木幸一(小学館)

 モナリザの微笑みと言うけれど本当に微笑んでいるの?成人したイエスキリストの笑顔の絵がないのはなぜ?フェルメールの10作品に描かれた笑顔の種類など、「笑顔」と「笑い」を切り口にしたルネサンス前後の西洋美術史。文章と合わせてたくさんの作品写真も掲載されています

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 盗まれたフェルメールの作品を取り返すべく奮闘する子ども達を描いたのは
フェルメールの暗号/ブルー・バリエット(ヴィレッジブックス)
 暗号とパズル好きのちょっと変わった少年コールダーと美術館好きの少女ぺトラは学校の宿題をきっかけに、フェルメールに夢中になります。そんな時、美術館からフェルメールの「手紙を書く女」が盗まれ、新聞の全面広告に犯人からの挑戦状が掲載されます。二人は絵画のありかを探し出すべく謎解きをはじめますが・・・物語はペントミノという12個のピースからなるパズルがキーワード。本の挿絵にもメッセージが込められているので、読み進めるうちに暗号解読なるか!?

 フェルメールは日本人にとても人気があるので、先の美術展でも話題になりがちですが、他にも数々の作品が展示されています
 小説フランダースの犬/ウィーダ の中で主人公のネロ少年が見たいと熱望し続けたルーベンス。最期に大聖堂でパトラッシュと一緒に壁画を見上げるシーンを覚えていますか?そのルーベンスの作品や、レンブラント、ヤン・ブリューゲルなどといった世界的に有名な画家の作品が、来年1/6まで観ることができます
 芸術の秋に、本物を味わってみるのもいいですね

 

2012年11月10日

授業風景

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 中3生の沖縄への研修旅行が来週に迫りました。選択社会の授業で取り組んでいた、グループ毎の沖縄について調べ学習も昨日で完了(B・D組)
 今週は、夕方の閉室ギリギリまでのこって、図書室で本を広げ取り組んでいたグループもありました。昨日の授業では模造紙の資料作りの最後の追い込みにはいったり、次の時間に行う発表にそなえシュミレーションをしたり
 研修旅行の冊子も届き、今日の午後は説明会。来週の今頃は沖縄の空の下ですね

2012年11月09日

色紙をいただきました

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 先日、学園講堂で『生きる力を育てる』をテーマに内田樹さんの講演会が行われ、終了後に色紙を書いていただきました
 『風雲自在』(世の中の動きや状態などを見越しながら自分の思うままにやっていく、というような感じの意味でいいでしょうか・・)という言葉とイラスト入り。著書と一緒に図書室に展示中です

2012年11月08日

POP作品

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 先日から募集中の本のPOP作品がぽつぽつ届き始めました
得意のイラストをいかしたもの、処方箋に見立てたもの、などなど。届いたものは加工して本と一緒に展示しているので、手に取ってみてくださいね
 POPのイメージがわかなかった人も「これなら描いてみよう!」と思ったら、ぜひ挑戦!締め切りは10(土)です

2012年11月06日

ドイツの作家、知ってますか?

 昨日から、ドイツのヘルバルト校より11名が来校、学園生活を体験中です
授業に参加しているクラスの生徒の中には「あんなに青い瞳、こんなそばで見るの初めて!」と感激?している人もいるそうです
 先生から「ぜひ、それ伝えてあげたら」と言われ、がんばって英文を考えていたそうですが、うまく伝えられたのでしょうか?

 ゲーテ、グリム兄弟、フランツ・カフカ「変身」、ヘルマン・ヘッセ「車輪の下」、ミヒャエル・エンデ「モモ」、など。これらの作家や書名、読んだとはなくても聞いたことがありませんか?皆ドイツの作家です。図書室にもこれらの作品はもちろん、それ以外にもドイツの文学作品は色々あります

魔法の声、魔法の文字/コーネリア・フンケ(BL出版)
 朗読すると物語の登場人物をこの世に呼び出すことができる魔法の声を持った少女・メギーとその父親・モーが、物語から飛び出した悪に立ち向かう。名作冒険小説をたくさん盛り込んだ「物語」をめぐる冒険ファンタジー

エミールと探偵たち、ふたりのロッテ などで知られるエーリッヒ・ケストナーもドイツの有名な児童文学作家です
 1930年代に書かれた飛ぶ教室(岩波書店・他) は、寄宿生活を送る個性豊かな生徒や先生たちのクリスマス前の数日間の様子を描いた作品。日常の中で友情や勇気をとても丁寧に描かれた暖かい名作として、長い間読み継がれています

お皿監視人/ハンス・ツィッパート(三修社)
 ドイツでは、<お皿に食べ物を残すと雨><空にすれば晴>と言われているそうです。食事を残してばかりいるサラとマークのもとへ「2人がお皿を空にしないからバングラディッシュでは雨続きで洪水だ」と2人の男が乗り込んできます。さらに食いしん坊のもとに行って「お皿を空にしすぎてオーストラリアのスキー場が雪不足だ。残しなさい」 そんな『お皿監視ビジネス』を怪しげに思った2人は友人達とつくるウノメ・タカノメ探偵団で捜査に乗り出します

思いがけない贈り物/エヴァ・ヘラー (講談社)
クリスマスの夜、やっとプレゼントを配り終わったと思ったら、人形が一体残されています「誰に配り忘れた?」慌てたサンタはパソコンを使って候補を絞り込みますが・・・

後の2冊は挿絵もドイツ人のミヒャエル・ゾーバによるものです。仏映画「アメリ」で美術監督を手掛けたアーティストです。少年のころ(小峰書店) ゾーヴァの箱船(BL出版)などの作品集もあります

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  エリザベスカラーをつけた犬のイラスト、見かけたことあるかも? 


2012年11月01日

今日は古典の日

今日11月1日は「古典の日」です

 平安時代に書かれた「紫式部日記」の中の1008年11月1日に、初めて源氏物語に関する記述があることにちなみ制定されました。今夏には文学や音楽、美術などの古典作品に親しむ日と定めた「古典の日に関する法律」も公布・施行されています

 毎年、高1生が鑑賞する大阪発祥の伝統ある古典芸能・文楽を取り上げた本を紹介します。最近は大阪市の橋本市長の文楽協会への補助金凍結発言で、文楽存続の危機として大きなニュースにもなっていましたね

そんな文楽を趣味の範疇を越えているくらい好きという作家、三浦しをんさんの著書です

あやつられ文楽鑑賞 (ポプラ社)
 文楽の事を何も知らなかった三浦さんが、どんどん文楽にはまっていく様子を描いたエッセイのような1冊。演者さんのインタビューや、観劇の様子(作品を紹介してくれるのですが、名作にも容赦なく突っ込みを入れています・・・)
 文楽は、太夫、三味線、人形遣いの三業一体の芸。ひとつの人形を演じるためにはこの3人(師弟関係も含めて)のパートナーシップがとても大事なんだそうです

仏果を得ず (双葉社)
 こちらは小説。文楽に情熱を傾ける若手大夫・健は、ある日、人間国宝である師匠から変わり者と評判の三味線・兎一郎と組むよう言われます。各章のタイトルが名作と言われる有名な演目になっていて、登場人物たちの様子と演目内容をリンクしたようにしているので、初心者向けの解説にもなります
そして、駆け出しの健がそれぞれの演目を理解し演じることで、太夫としても、人間としても成長していく様子が描かれています
 奥深い古典芸能の世界が舞台ですが、そこは三浦さんの作品らしく個性豊かな人々が登場。まだ見たことがない人も「見てみたいなあ、文楽」と思えるかもしれないですよ

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新着図書では オトメの和歌/山下景子 、サムライの漢詩/長尾剛 (明治書院)なんていうのもあります