探究的な授業〔 日常的に思考力を育む 〕
探究的授業
中3社会総合 新聞出前授業 取材⑩「サントリーフラワーズ」
中3社会総合の授業として、新聞出前授業を行っています。NIEの取り組みとして、新聞記者が月1回講義に来校し、夏に全生徒が取材して新聞記事を制作します。今年は取材先がサントリーとなり、11の部署のどれか1つを取材することになりました。
今日はその第10弾、サントリーフラワーズから社長と、本校卒業生の社員が来校され、話をしてくださいました。
人と植物とのまだ見ぬ物語(ドラマ)をともにつくるというミッションをもっているとのことで、まずは、レモンメロンとスイカメロンを試食し、どちらが好きか挙手したところ、見事半々なところから始まりました。本社は東京にありますが、滋賀県に開発・生産拠点があり、毎年50品種の新商品を売り出し、世界中に1億数千万の花を販売しています。グローバルに販売し、圧倒的に欧州で多く、欧州ではあらゆる街でサントリーの花がみかけられるそうです。
花事業参入以前の500年間に開発されたペチュニアと、サントリーの南米駐在員が見つけた「見たことのないペチュニア原種」をもとに、大きく広がり病気にも強い新しいペチュニアとしてサフィニアを商品化されたそうです。他にも、プリンセチア・サンパラソル・ミリオンベルなどの商品開発について話してくださいました。
サントリーで有名なのは青いバラですが、バラ以外の花から青色遺伝子を取得し、バラに組み込むという遺伝子組み換えにより開発していきました。この開発にはたいへん苦労され、不可能の代名詞といわれる「アプローズ(喝采)」というブランドで販売しています。
欧州に行ったとき「欧州の景色を変えている。君たちはすごい」と地元の人に言われたとき、仕事のやりがいを感じたこと、東日本大震災の時に被災者から花の写真を見て力を与えられたというお便りをもらったこと、花が幸せを与えているという消費者からのお便りに喜びを感じたことといった話が印象的でした。
野菜については、トマトやなすだけでなく「本気野菜」としてさまざまな種類を販売しており、味にこだわり、生産しています。花も野菜も、育てて楽しむという点を大切にしておられるとのことでした。
南米での開発の苦労、コラボしている工夫、失敗の苦労、苗を上手に育てるヒントなど、様々な質問が出ました。
ご来校いただき、生徒の質疑応答にも丁寧にお答えいただいたフラワーズの皆さま、この場をお借りしてお礼申し上げます。