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Hibari 探究プロジェクト - 雲雀丘学園中学校・高等学校
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探究ゼミ

探究ゼミ(法律を学ぶ第15回)「昔話法廷~浦島太郎」

今日、探究ゼミ「法律を学ぶ」第15回を開催し、中2~高2の8名が社会科教室に集まりました。

今日のテーマは、「昔話法廷『浦島太郎』」です。NHKのEテレで放送していた昔話を裁判したらどうなるかという番組を視聴したうえで、感想を書いてもらいました。

被告人は、乙姫。実刑か、執行猶予か?

検察官の陳述は、以下の通りです。

乙姫が犯したとされる罪を、検察官が述べます。「竜宮城のあるじである乙姫は、亀が地上から連れてきた浦島太郎と恋仲になり、夫婦同然の暮らしを送った。3年後、親が心配になった浦島は『地上に帰る』と別れを切り出し、強い恨みを抱いた乙姫は、浦島を殺すことを決意。殺傷能力の高い煙が詰まった玉手箱を渡した。地上に戻った浦島は、煙を浴び急激に老化。じん大な苦痛を受けたので、刑法第199条・203条の殺人未遂罪にあたる。」
殺そうとした事実を認める乙姫。しかし、弁護人は、「浦島の心ない言動に追い詰められた末の犯行であり、十分に同情の余地がある。」と"執行猶予"を求めた。人を殺そうとして、普通なら刑務所行きの乙姫を執行猶予にしてもよいのでしょうか?

視聴後、結論を聞くと、実刑派3対執行猶予派5でした。実刑派は「検察官が、煙で老化するとどうなるかネズミでの実験映像を流していてわかりやすかった」「殺そうとしたのに変わりない」、一方、執行猶予派は「同情の余地あり」「乙姫はひどいことをされている」「乙姫のおなかの中の子を考えれば執行猶予がいい」などの意見がありました。

感想として「今までで一番判断が難しかった」「『弁護の仕方によって変わる』と教えてもらい、とても納得した」などがありました。竜宮城から帰って煙を浴びたことで300年も老化した浦島太郎、煙を浴びせた乙姫、犯罪をおかすからには、それなりの理由があります。どこまで情状酌量するか、これは裁判員の判断によります。極めて難しい判断が迫られます。

次回は12/7に社会科教室で開催します。多くの方の参加を期待しています。

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