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Hibari 探究プロジェクト - 雲雀丘学園中学校・高等学校
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探究ゼミ・プロジェクト〔 学内外と連携し、自由に学ぶ 〕

探究ゼミ

探究ゼミ「法律を学ぶ」第16回舌切り雀

今日、探究ゼミ「法律を学ぶ」第16回を開催し、中1~高2の21名が60ホールに集まりました。

今日のテーマは、「昔話法廷『舌切りすずめ(雀)』」です。NHKのEテレで放送していた昔話を裁判したらどうなるかという番組を視聴したうえで、感想を書いてもらいました。

被告人は雀。舌を切られた仕返しに、おばあさんを殺そうとした殺人未遂罪に問われています。雀は、有罪か?それとも無罪か?

検察官の陳述は、以下の通りです。

おばあさんとおじいさんと三人で暮らしていた雀は、おばあさんが作った洗濯のりを全部食べてしまったことで怒りを買った。そして、はさみで舌を切られ、家から追い出された。恨みを抱いた雀は殺害を決意した。訪ねてきたおじいさんに、大小の「つづら」を差し出し、小さい方を選ばせ持って帰らせた。雀が小さい方に入れていたのは、強欲なおばあさんをおびき寄せるための小判である。思惑通り、おばあさんは、大きいつづらももらいに来た。雀は、つづらを渡し、中の大量の毒蛇や毒虫に襲わせ殺そうとした。

雀は、「渡したつづらの中は小判」と容疑を否認。弁護人も無罪を主張。雀が、大きいつづらの中に入れたのは毒蛇や毒虫か、それとも、小判なのでしょうか?

視聴後、結論を聞くと、有罪派2対無罪派19でした。有罪派は「おばあさんの性格を知っていればつづらを開けるのは分かるのではないか」「夢を台無しにされ恨みを持っていたので殺そうとしたのでは」、一方、無罪派は「故意に毒を入れたと立証できず」「毒蛇が入っていたとしたら、おばあさんの傷が少ない」「」などの意見がありました。

感想として「検察・弁護士がつくったストーリーに乗せられて判断してしまいそうになった」「ストーリーでなく物証で判断するのは難しい」「真逆のストーリー・証言があり難しかった」などがありました。事実認定の相違がある場合、当事者しか真実は知りえません。従って検察は証拠固めが必要ですが、証拠が弱い分、無罪派が多くなりました。論証するばあい、エビデンスが重要なことを考えさせられました。

冤罪かどうか争点となっている裁判も進行中です。また、検察がストーリーをつくりすぎて起訴取り消しになった事件もあります。

次回は1/12に60ホールで開催します。多くの方の参加を期待しています。

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