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Hibari 探究プロジェクト - 雲雀丘学園中学校・高等学校
SDGs(エス・ディー・ジーズ)

探究ゼミ・プロジェクト〔 学内外と連携し、自由に学ぶ 〕

探究ゼミ

探究ゼミ「法律を学ぶ」第1回違法性

今日、探究ゼミ「法律を学ぶ」第1回を開催し、中1~高2の23名が社会科教室に集まりました。社会の問題を法律の視点で考えるこのゼミは、毎週火曜の昼休みに開催します。昨年は23回開催し、今年で6年目を迎えました。

今日は、初回ガイダンスということで、裁判員裁判シミュレーションをしました。

空手3段のイギリス人が、夜間帰宅途中に女性が尻もちをついて「ヘルプミー」と言ってきたため近くにいた男性が暴行していると勘違いし、殴る姿勢をみせた男性に回し蹴りしたところ、その怪我がもとで男性は死亡した事案です。弁護人は、正当防衛で無罪を主張し、検察官は回し蹴りの危険を認識しており蹴る以外の手段もとれるため傷害致死により懲役5年を求刑しています。正当防衛の場合、違法性が阻却されます。裁判員としてどう裁くか話し合ったうえで、有罪・無罪に分かれ、意見を発表し、感想を書いてもらいました。

生徒の意見は19対4で有罪派が多かったです。

有罪派は、「武道の達人は手加減せねばならない」「過剰防衛ではないか」『状況を把握せず突然暴力をふるった」などの理由を挙げ、一方無罪派は、「助けてくれと言われとっさに蹴った」「やむを得ず行った」という理由を挙げていました。

感想として「今まで習った内容より濃く、おもしろい」「法律は人の命を守ったり殺めたりするので慎重に扱わないといけない」「いろいろな意見があったので一つの判決にするのは難しい」「自分が考えもしなかった意見が出てきておもしろかった。プロはどう判断するのか知りたい」「それぞれの正義があるので裁判はとてもたいへん」「論点をしっかり考えられるようこれから参加したい」「反対の立場も納得できるところがあった」などあり、中1から4年間受講している高1は「今年も他の人の意見を聞いて自分の意見を深めたい」とのことでした。

裁判員である生徒に突きつけられたのは、求刑通りの有罪なら懲役5年、正当防衛なら無罪かという大きな決断です。弁護人は正当防衛を主張していますが、過剰防衛(減刑)というコメントが出たのは素晴らしいです。法的思考力(リーガルマインド)を磨きながら他者の意見に耳を傾けていくことを、このゼミで学んでほしいです。

次回は6/3昼休みに60ホールで開催します。多くの方の参加を期待しています。参加申込をしていなくても興味ある生徒は会場にお集まりください。

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