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探究ゼミ「法律を学ぶ」第14回昔話法廷「白雪姫」
今日、探究ゼミ「法律を学ぶ」第14回を開催し、中1~高2の18名が60ホールに集まりました。
今日のテーマは、「昔話法廷『白雪姫』」です。 NHKのEテレで放送していた昔話を裁判したらどうなるかという番組を視聴したうえで、感想を書いてもらいました。
被告人は王妃です。 おばあさんに扮して白雪姫に毒リンゴを食べさせて殺そうとした殺人未遂で起訴されました。 ところが王妃は全面否認。 王妃は有罪か無罪か?
動機は嫉妬、以前殺人を依頼された証人が登場し、毒を盛られたときに王妃の声を聴いた白雪姫の証言、アリバイの証人はいない、と状況証拠は十分。 しかし、リンゴに指紋なし、意識がもうろうとした白雪姫の証言に証拠能力はあるか疑問、と事実認定の点であまりに食い違いがありました。
視聴後、結論を聞くと、11対7で無罪が多かったです。 無罪派は「決定的な証拠が少ない」「被告の王妃がおばあさんだったという証拠はない」、一方、有罪派は「王妃はこれまで白雪姫を嫌っている」「強い殺意があり指紋もある」などの意見がありました。
教員から、状況証拠の積み重ねで有罪に持ち込むのは慎重にせねばならない点、「疑わしきは罰せず」の刑事裁判の大原則を説明しました。 昔話の中で、王妃はいかにも悪役のイメージがついていますけど、予断と偏見を排除して、結論を導かなければなりません。
生徒の感想として、「有罪か無罪の結論を下すのは難しい」「冤罪があってはいけないけど犯人が有罪にならないのもだめなので難しかった」「確定的な証拠がないと判決は難しい」などの意見がありました。
刑事裁判は、被告人に罰を与えるかどうかが問われ、罰を与えると、被告人の生命・自由・財産を束縛することになります。 参加者は、そのことについて熱心に考えています。
次回は11/18に60ホールで開催します。 多くの方の参加を期待しています。