探究ゼミ・プロジェクト〔 学内外と連携し、自由に学ぶ 〕
探究プロジェクト
【探究プロジェクト】自動車会社のEV開発と防災への取り組みを知る
兵庫日産自動車様、日産自動車様のご協力のもと、「EVと災害協定」をテーマにした探究プロジェクトを行いました。
今回は、兵庫日産自動車様の上甲子園店を訪問させていただきました。兵庫日産様は、持続可能なEV社会の実現を目指し、複数の自治体と災害連携協定を結ばれています。災害時には、電気自動車(EV)や給電装置を無償で提供し、地域を支える体制を整えておられます。
EVは家庭で数日分の電力をまかなえる大容量バッテリーを備えており、音が静かな非常用電源として災害時に大きな役割を果たします。日産自動車様は、これまで地震や台風の被災地にEVを派遣し、避難所や公共施設への給電支援を行ってこられました。今回は、災害時に人々を支える拠点となる店舗で、防災について実際に学ぶことができました。
前回は「日産サクラ」を使って、EVの特性や家庭への給電(V2H.V2L)について教えていただきましたが、今回は「日産アリア」について、試乗体験を交えながら学びました。大きなモニターや先進的な運転支援機能など、最新の技術を実際に体感し、生徒たちは車への興味をさらに深めていました。
また、普段なかなか見ることのできない福祉車両についても学びました。実際に座席に座り、車椅子からスムーズに乗り移れる仕組みを体験しました。さらに、近距離モビリティ「WHILL(ウィル)」の試乗も行いました。試乗は実際に着座しての操作、また、スマートフォンからも操作できることも体験しました。利用される方の立場に立って操作を体感しました。
「体に不自由のある方が運転されるとき、どのようなことに困るのかを考え、見かけたら助けてあげてください」というお話を伺い、生徒たちは真剣な表情で耳を傾けていました。その後も、「段差はどこまで乗り越えられるのか」など、利用者の視点に立った質問が多く出ていました。
さらに、整備体験もさせていただきました。整備の現場に入り、前輪と後輪を入れ替える作業を体験しました。タイヤを外したり取り付けたりする中で、車の安全が整備士の皆さんの丁寧な作業によって支えられていることを実感しました。
そのほかにも、店舗の役割や配置について質問させていただき、自動車の販売や整備を通して、地域や社会を支えていることを学ぶことができました。
2日間にわたり、お忙しい中、丁寧なご説明と貴重な体験の機会をいただきました。EVの技術だけでなく、防災や福祉、地域連携といった視点から、自動車会社が社会に果たしている役割について深く学ぶことができました。