« 2012年03月 | メイン | 2012年05月 »

2012年04月30日

その2 本校のコース制の特長

 高校改革に続いて、次の年に中学改革をスタートさせました。高校改革で目指したものと中学改革で目指すものとの理念の統一、結合ということが大切になってきます。
 中学には、二つのコースを導入しました。「一貫選抜」と「発展」です。特長は、中学から高校の6年間というものが、生徒にとってどのような期間なのか、そこをしっかり考えたものにした、ということです。コース制を採用している学校はたくさんありますが、ほとんどといっていいほど、進学だけに特化した、言い換えると、大学に入る為にどう勉強させるかというところが多いと思います。ですから、7・8時間目の授業はもちろん、補習・講習でクラブ活動はできませんというところもあります。こういう中高時代で良いのでしょうか。
 本校は、本人の意志と入学試験の成績でコース分けをします。しかし、この時の力が6年間の学力を決定づけるものではありません。学力は大きく変化します。だからといって、競争させることによって、頻繁に成績によるクラス替えをすることも考えていません。本校が考えているのは、子どもの成長段階、発達段階を考えたコース制です。人間の成長は一様ではありません。うまくいく時もあれば、悩み停滞する時もあるでしょう。悩み停滞している時は、竹でいう「節」を作っている時で、成長に向けて準備している大切な時期と考えています。一定の準備期間が必要です。ですから、コースの入れ替えではなく、高校進学時に「一貫選抜」と同じ目標を持つ「選抜特進」と「特進」に進化するシステムにしました。「特進」は先の改革で作られた「特進Ⅰ」をなくし、「特進Ⅱ」の内容とし、「一貫選抜」は高校の「選抜特進」をモデルに、中高6年間のスパンで考えたものですので、これですべてのコースが国公立対応型のカリキュラムになりました。勿論、どのコースも文武両道を目指しています。これが第二ステージです。

2012年04月29日

学校改革の第三ステージとは・・・その1

 学校改革も第一ステージから第二ステージへさしかかり、そして、第三ステージへ向け進んでいっています。そこで、この改革の基本的な考え方や意図してきたことは何なのかを振り返ってみたいと思います。
 今から7年前に高校改革を、その次の年に中学改革を行ってきました。スタートは現状分析からです。入学してくる生徒の学力にかなりの幅や多岐にわたる個々の思いがありました。これをどうするか。単純に学力的に均等なクラスを作り、多様な生徒にそれぞれにあった目標を持たせ、学級経営をすることはかなり難しいことです。「クラブ活動を一生懸命頑張りたい」、「楽しい学校生活を送りたい」、「絶対、良い大学へ行きたい」など、生徒は様々な夢や希望、目標を持っています。それが、学級という集団に組織されています。その集団に共通の目標を自覚、確認させることができれば、個人の力だけでなく集団の大きな力で、各自の目標実現の手助けをしてくれます。
 そこで、逆転の発想で、まず目標を明確にした学級、コースを作り、それを生徒に選択させるという方法を取りました。集団の目標は、既に明確になっています。その目標で力を合わせながら、各自の夢や目標実現の為に頑張るということになります。大きくは2つ、「選抜特進」と「特進」、そのうちの一つ「特進」は少し幅を持たせたものにし、「特進Ⅱ」と「特進Ⅰ」にしました。高校に3つのコース制を導入したのです。基本的には、将来、国公立大への進学指向が強まるとの見通しのもとに、どのコースも進学目標を国公立大に設定し、カリキュラムを編成しました。ただ、従来から生徒の中に地方の国公立大より近くの私学という風潮もありましたので、「特進Ⅰ」の中に私学向けのカリキュラムを選択できるようにしました。これが第一ステージです。

2012年04月28日

さあ、リフレッシュして5月へ

IMGP1505.jpg IMGP1510.jpg P1100167.jpg H24.4.28%E6%A0%A1%E5%BA%AD%E3%81%AB%E3%81%A6.jpg
 平戸ツツジが赤や白、ピンクなどきれいな花を咲かせています。今日のような青空には、一層映えて一段と綺麗に見えます。今年は例年になく寒い冬で、桜の開花も遅く、ついこの間まで桜が咲いていたかと思うと、もうツツジが咲き始めています。より一層季節の進みが早く感じられます。
 今日で4月の授業は終わりです。授業が終わっても、午後からカナダ研修に参加する生徒は研修に向け事前の学習、心構え等のオリエンテーションが行われています。並行して、隣の演習教室では、「戦略的受験勉強法〜努力が報われるように努力する〜」というテーマで卒業生が在校生に講演を行ってくれています。彼は塾や予備校にも行かず、クラブ活動も一生懸命頑張り、現役で京都大学に合格した生徒です。高校生に混じって中学生の姿もチラホラ見えましたが、会場は一杯でした。身近な先輩の話ですので、我々が話すのとはまた違った感じで聞いていてくれていると思います。クラブ活動に精を出している生徒、体育大会の準備に残っている生徒など様々ですが、連休前の4月最後の土曜日、生徒たちの元気に活動している姿が、あちらこちらで見られます。
 世間では、ゴールデンウィークで9連休だとか、2万人もの海外への旅行者が関空から飛び立っているなど騒いでいます。連休といっても休みが取れず働いている人もたくさんいます。クラブ活動の試合で頑張っている生徒もいます。休みの間に授業という日々を送ることになると思いますが、心と体と頭をリフレッシュして5月に臨んでほしいと思っています。
IMGP1474.jpg

2012年04月27日

通勤途上のチョットした光景

 本校には、100名を超える教職員がいます。この教職員が教科指導、施設設備の維持管理、事務作業やクラブ活動など日々の学校生活を支えています。これだけ多くの教職員がいますので、生徒も顔と名前を覚えるのは大変だと思います。学校以外のところですれ違っても、気づかないことがあると思います。
 JR川西池田駅から国道176号線沿いの道を、宝塚方面に向かって、手に白いビニール袋を持ち、ゴミを拾いながら通勤している人がいます。あれ?本校の教員です。話を聞いてみると、誰かに言われたのでもなく、生徒の見本となる行動をしようとか、また、町をきれいにしようという「大きな志」を持って始めたのでもないそうです。何気ない気持ちで、落ちているゴミを拾いだしたそうです。ところが、始めて見るとゴミが気になりだし、つい拾ってしまうというのです。習慣になったようです。習慣づけようと努力しないとつかないものもありますが、ごく自然に習慣化するものもあるようです。私が見かけるずっと以前から始めたというので、かなり長期間続いていることになります。
 通勤途上のわずか10数分間の出来事です。すれ違う人や出会う人は、そんなに多くないかもしれません。人目を引く派手な行動でもないので、見過ごされてしまうかもしれません。本校の教職員や生徒も、この光景に出会う人は少ないかもしれません。中には、本校の教員だとは知らない生徒もいるかもしれません。当の本人はお構いなしです。しかし、この光景を見た人の胸には、何かあたたかいものが残るのではないでしょうか。あれこれ講釈はいらないと思います。

2012年04月26日

授業参観及びPTA総会を終えて

003.jpg 008.jpg
 天気予報では、雨が予想されていましたが、何とか曇り空ですみホッとしました。多くの方に授業を参観していただき、ありがとうございました。中学1年生や高校1年生の保護者の方には、多数お越しいただいたのに、教室に入って参観できない様子で、申し訳ないと思っています。他の学年も例年より多数の方が参加していただいているように感じました。1時間の授業参観では、学校生活のすべての様子を理解していただくのは無理ですが、生徒たちの頑張っている様子の一端を感じていただけたと思っています。
 新学期がスタートして早いもので一ヶ月が経とうとしています。新入生も学校生活に慣れてきた様子です。気分一新で新年度のスタートを切った在校生も、少しは疲れがでてくる頃だと思いますが、それをはねのけ頑張っています。4月を振り返ってみますと、本当にいいスターが切れたと感じています。生徒も先生もです。みんな前向きに頑張っている様子がひしひしと伝わってきます。もちろん、少し乗り遅れたりしている生徒がいないか、先生方にはアンテナをしっかり張ってもらっています。
 授業参観の後に行われたPTA総会では、23年度の会計決算報告、24年度の予算・行事審議などの議事も滞りなく終えることができました。新会長から「子どもの健やか成長の為に保護者と先生が力を合わせましょう。」と力強い挨拶をいただき、心強く感じました。私たちが考えている「大人のネットワーク」、それに基づく「共育」の大切さを共有できたように思っています。
 23年度のPTA実行委員の皆様ご苦労様でした。

2012年04月25日

インターネットは諸刃の剣

H24.4.25%E5%81%A5%E8%A8%BA%E3%83%BB%E4%BD%93%E5%8A%9B%E8%A8%BA%E6%96%AD%20%281%29.jpg H24.4.27%E8%96%AC%E7%89%A9%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0%E8%AC%9B%E7%BF%92%E4%BC%9A%20%283%29.jpg  今日は、体力測定・健康診断とサイバー犯罪からの被害と危険を回避するための講演会を行いました。
 インターネットの普及は目覚ましいものがあります。それが、現在では携帯電話やスマートフォンとして簡単に持ち歩くこともできます。パソコンを立ち上げる手間や場所を選ばず手軽にできるところに、便利さと同時に危険性も潜んでいます。「ネットの悪口やいじめ」、「オンラインゲームでのトラブル」、「わいせつな犯罪や暴力犯罪の被害者に」、「個人情報がインターネットに流れる」などインターネットの危険は一杯あります。何気ない一言を書き込んだり、興味半分の気持ちでクリックしたりすることによって、これらの危険に巻き込まれることがあります。ボタンやキーを押すのが未成年者であろうが、大人であろうが関係ありません、押したという事実だけが問題になってきます。また、ネット上では匿名性が確保されている、実名を出さなければわからないと思うのは大きな間違いです。
 インターネットは居ながらにして、世界中から情報を得ることや発信することができるという素晴らしい技術です。しかし、恐ろしいことに、初めから悪意を持って人をだまそうとしたりする動きがネットの中には一杯あるということです。いかにすればうまく人をだませるか、人を陥れるために「知識や技術」を使っている人間がいるのです。何とも情けない話ですが、これが現実です。
 人間が生み出した文明の諸刃の剣です。行き着くところは、いかに素晴らしい道具や機械、技術であっても、それを使うのは人間だということです。誰のために、何のために、どう使うのかが問われていると思います。

2012年04月24日

学校の取材で感じたこと

H24.4.25%E6%97%A5%E8%83%BD%E7%A0%94%E5%8F%96%E6%9D%90.jpg
 四月になって、いろいろなところから、取材や問い合わせがあります。中学、高校とも過去最高の受験者や入学者ということから、注目を浴びているのだと思います。ありがたいことです。
 少子化とともに景気の動向も影響して、中学入試に対する受験熱が冷めてきているというのがもっぱらの見方です。「あえて私学を選ばなくても」という気持ちなのか、公立校の頑張りがあるのも当然だと思うのですが、私学の良さ、私学ならではの取り組みなどが観えてこないからなのか、考えないといけないことがたくさんあるように思います。
 今日も取材があったのですが、中学を中心に多くの授業とクラブ活動を観ていただきました。授業を観ていただいた方から、「生徒さんがしっかり授業に臨んでいますね」、「先生方も興味を引き出すように授業を工夫されていますね」という感想と同時に、「中学一年生で、あの授業ができているのは立派ですね」と感心もされていました。もちろん、取材のために特別な授業をしているのではありません。普段の授業を観ていただいているだけです。お世辞もあるかもしれませんが、私が普段感じていることと、同じ感想を持っていただいていると思いました。
 「与えられたものをやる」やらされる学習ではなく、自ら進んで学習する「学びを追求する生徒集団へ」、これが私たちの考えている生徒像の一つだということを。
 進学や偏差値だけを考えた指導ではなく、将来、どんな人間になるのか、社会のどういった分野でリーダーとして頑張るのか、そのためにどんな進路を考えるのか、そして今何を学ぶのか、これらを絶えず問いかける指導をしていきたいと考えていることを。
 本校の目指すものを知っていただく、良いチャンスを与えてくださったと感謝しています。

2012年04月23日

子ども読書の日によせて

P1030816.jpg P1030813.jpg
 4月23日は子ども読書の日です。居ながらにして、いろんな世界に飛び立ったり、いろんな人と交流、意見を聞いたり、ヒーローや悲劇の主人公になったりすることが読書ではできます。読書好きな生徒になってもらいたいと、本校でもいろいろな仕掛けを考えています。以前に「学校で見つけた小さなボランティア」のところでもふれましたが、図書館を使いやすいものに、ということもその一つです。この4月からタッチパネル式のディスプレイを置き、本の検索がしやすくしたりもしています。どの学年も喜んで使っていますが、特に中学一年生には好評のようです。図書館司書は以前から配置されていますし、設備等も限られた中ですが、さらに充実したものにしていくつもりです。ハード面だけでなく、図書館便りのブログも立ち上げるなど、ソフト面でも工夫していきたいと考えています。
 読書もチョットしたきっかけで、出来るようになるものです。中学までは、じっと机に向かって本を読むなどという経験が全くなかった者が、思春期特有の課題に直面する中で本と出会い、高校になってからは人が変わったように本好きになり、小遣いをもらったら、まず本を買うようにまでなったということもあります。先にいろんなものに使うと、本を買うお金がなくなるからだそうです。ほかの誰よりもこの変身ぶりは、本人が一番びっくりしたそうです。
 「やってみなはれ」精神ではないですが、いろんなことに意欲的に取り組んでいれば、こういった出会いは必ずあると思います。びっくりした本人が言っているのだから間違いありません。

2012年04月22日

プロは芯をはずして打つ・・・

 ぬけるような青空のもと、真っすぐ高く舞い上がり遠くへ飛んでいくボール、ゴルフのドライバーショットの醍醐味です。芯を食ったショットと言ったりします。アマチュアにとってはこの一打がでれば、スコアが悪くても幸せな気分で帰れるものです。
 約1.14メートルの長さの先端についているクラブヘッドの芯でボールを打つことはアマチュアには中々難しいものです。プロにとってはそれほど難しいことではないようですが、芯で捕らえた真っすぐ飛んでいくボールを打つことを目標にはしていないようです。ギア効果というものがあって、ボールがヘッドの芯から外れて当たった時に、先端側(トウ側)に外れた時は左側に曲がるボール(フックボール)、シャフト側に外れた時は右側に曲がるボール(スライスボール)になります。芯を外した場合、それを境に曲がり方が正反対になるということです。目標に向けて打ち出しても、どちらに曲がるか分からないようでは勝負になりません。だから、曲がる方向が一定な持ち球を決めて、それを練習するそうです。言い換えれば、芯のどちら側に外して当てるかを練習しているということになります。プロでも、ラウンド中に納得するショットは少ないし、そんなものだと言います。むしろ、アマチュアの方が技量も伴わないのに、毎回納得するショットを求め過ぎているようです。
 完璧だけを求めるのではなく、ミスはあるものとして受け止め、そのミスを最小限にすることを考えて日々練習しているようです。ゴルフ以外にも当てはまることだと感じました。

2012年04月21日

中学武道必修化について思うこと

 宝塚市中体連の大会が始まっています。本校も柔道、剣道の大会会場になり、市内の中学校から選手、部員や保護者の方が来られています。

 指導要領の改訂により、今年度から中学校の保健体育の授業で男子も女子も武道・ダンスが必修になります。特に、武道の必修化に伴い安全面について危惧する報道等がなされています。公立学校の多くが選択する柔道への風当たりが強いようです。施設設備の充実や指導者の配置等が不十分なところで、必修化が行われるところから、このような危惧がでていると考えられます。本校では柔剣道場の設置はもちろん、体育教員の中に柔道や剣道の専門家を配置し、従来から武道として位置づけ、柔道か剣道の選択という形で男子全員に履修させてきました。いわば、伝統と指導のノウハウが蓄積されていますので、安心していただきたいと考えています。
 武道は「礼に始まり礼に終わる」と言われるように、礼節を重んじます。身体だけでなく心の鍛錬にもウエイトが置かれます。剣道で使用する竹刀には五つの節、袴には五つの襞(ひだ)があります。これらにも儒教で説く五常の教え・・・仁(慈しみ)、義(人の正しい道)、礼(礼節)、智(考え学ぶ力)信(信頼)・・・の意味があるとして指導するなど、人間形成が重視されています。過去に、武道が国家に都合良く利用された歴史があるとの批判もありますが、人間形成における武道の持つ役割を正しく伝承していくことが、今の社会に求められているのではないでしょうか。

2012年04月20日

学問のすすめ

H24.4.20%E7%94%9F%E5%BE%92%E4%BD%9C%E5%93%81.jpg
          生徒作品 正方形⇔正三角形(形と絵柄の変化)
 今日はあいにくの天候ですが、立春から数えて6番目、二十四節季の「穀雨」、暦通りの雨です。

 「楽器がうまくなるために大事なのは、まずイメージ、自分の中に『いい』と思う音があればいい」(朝日新聞より)、府立淀川工科高校名誉教諭丸谷先生は言われています。言わずと知れた、全国に名を轟かせた吹奏楽部の名物顧問です。初心者でも必ずうまくなるそうです。
 勉強も同じだと思います。本にのめり込み、その世界に自分の身をおける人。地図を眺めて世界の町を思い浮かべる人。外国のことを知りたいと思い英語に興味を持つ人。原子より小さい物質が「ビッグバン」により膨張している宇宙にロマンを感じ、物理や天文が好きになる人。自然界の事象から本質に係わるところだけを抽象化し、その法則を「美しい」と感じ、数学が好きになり先生になった人。紅茶の色が変化するのに興味を持ち、「科学の芽」賞を受賞した本校の中学2年生(現在中3)もいます。
 自分の中に「いい」と思うことは、人によっていろいろだと思いますが、必ず自分にとっての「いい」があるはずです。すでに「いい」を持っている人は、それを実現させるために突き進んで下さい。まだ持てていない人は、学校での様々な取り組みに積極的に臨んで下さい。勿論、日々の授業の中で、きっと見つけることができるはずです。また、多くの友人から刺激を受ける事も、近道かもしれません。

 今日は穀物の成長を助ける「穀雨」。それにあわせて、人間の成長を助ける「学問のすすめ」でした。

2012年04月19日

クラブ活動のすすめ

H24.4.18%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%96%E7%B4%B9%E4%BB%8B%20%285%29.jpg H24.4.18%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%96%E7%B4%B9%E4%BB%8B%20%288%29.jpg
                    講堂でのクラブ紹介

 新入生対象のクラブ紹介も終わりました。中学1年生は担任の先生に入部用紙をたくさん貰いにいっているそうです。中学生の入部率は毎年高く、8割を超える生徒が文化部、運動部に所属しています。高校生も7割弱の生徒が入部しています。
 クラブ活動は、学校生活の中で自分たちのやりたいことを選択してできる唯一のものと言っても過言ではありません。中高生時代のこの経験は、非常に大切なものだと思います。学習面にも必ず良い結果をもたらします。
 同じ学年だけではなく、先輩もいますし後輩もいます。いわゆる良い意味での「縦の関係を学ぶ場」でもあります。学校の教育活動とはまた違った教育的側面を持つ重要な活動です。新入生の保護者の方には、入学式後のオリエンテーションでもお話しさせていただきましたが、クラブ活動で頑張っている生徒は学習面でも頑張っています。今春、高校を卒業させた旧3年生の担任団から、進学面でも頑張っているとの報告を聞いています。これは毎年のことです。クラブ活動と学習は必ず両立するということです。
 学習も軌道に乗り出しています。校長室にいても授業の様子がかすかに聞こえてきますが、非常にさわやかな、いい感じです。これから、難しくなり困難に直面するかもしれませんが、今まで、クラブを辞めて学習面で伸びたという報告は皆無と言っていいと思います。
 自分の興味、関心のあることに、とことん打ち込んでみよう。当然、打ちのめされることもあるでしょう。しかし、それを乗り越えることによって得るものは宝物です。
 勿論、学習をしっかりやりながら。
H24.4%E6%9C%88%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%96%E7%B4%B9%E4%BB%8B%E3%83%9D%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%20%281%29.jpg H24.4%E6%9C%88%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%96%E7%B4%B9%E4%BB%8B%E3%83%9D%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%20%282%29.jpg

2012年04月18日

「治に居て乱を忘れず」・・・

H24.4.18%E9%81%BF%E9%9B%A3%E8%A8%93%E7%B7%B4%20%284%29.jpg H24.4.18%E9%81%BF%E9%9B%A3%E8%A8%93%E7%B7%B4%20%285%29.jpg
 火災が発生したと想定して、避難訓練を実施しました。阪神大震災後に生まれた生徒の方が多くなりましたが、昨年の東日本大震災は、鮮明な記憶として生徒たちの心に残っていると思います。
 地震、津波、台風など自然界のエネルギーは大変なものがあります。人間の力ではどうしようもないことがありますが、こういった災害が起こる時には、天災だけでなく人災という側面が少なからずあります。自然の猛威に、私たち人間の力はあまりにも無力ですが、人災は防がなければならないことです。学校においては、施設設備の日常の点検整備、火元の管理や実験室で使用する薬品の管理など気をつけないといけないことがたくさんあります。また、「治に居て乱を忘れず」ではありませんが、乾パンや水などの備蓄も行っています。「ことが起こったら」どうするかということと同時に、「ことを起こさない」取り組みも進めていきたいと考えています。

 防災の話ではありませんが、中学も高校も今日の放課後、担当者会を行っています。学年の授業に係わる先生が集まって、学年の方針をはじめ授業を行う上での留意点や生徒を指導する上での情報の共有を行います。生徒を指導する上での先生のネットワーク、「大人のネットワーク」です。「授業は自分を成長させる場」だと言いましたが、そうするための準備の一環です。
 防災と担当者会、全く違うことですが何か共通するところがあるように感じます。

2012年04月17日

授業は自分を成長させる場

H24.4.17%E6%8E%88%E6%A5%AD%E4%B8%AD%20%281%29.jpg H24.4.17%E6%8E%88%E6%A5%AD%E4%B8%AD%20%283%29.jpg

 静寂が漂う廊下、かすかに先生の声が聞こえてきます。違う教室からは、お互いに暗誦を確認し合っているのか英語の発音も聞こえてきます。
 自然学舎から帰ってきた中学一年生の廊下の様子です。
教室へ入ってみると、真剣に聞き入りながら板書をしている姿、一生懸命問題を解いている姿などさまざまですが、どの教室も前向きの姿勢が感じられました。
 始業式から約一週間、高校のオリエンテーション合宿、中学の自然学舎など新入生には、学校を離れての行事がありましたが、それぞれに成果を上げ、帰ってきました。
 今日から6学年がそろって本格的な授業の始まりです。進路実現に向けての早朝、放課後の講習も始まっています。パワーアップゼミやブラッシュアップゼミも始まります。
 当然のことですが、授業は生徒も先生も、自分を成長させる場です。各先生は一生懸命授業研究をしています。生徒の授業に臨む姿勢として、予習復習はもちろんのこと、何を学習するのか、待ちの姿勢、受け身ではなく、あらかじめ授業展開を自分なりに予想を立てて臨むぐらいの、攻めの姿勢がほしいと考えています。
 絶えず前向きに、今の自分に満足することなく前進あるのみです。高校3年生の廊下には、「日々挑戦」という言葉が張り出されています。新しい自分づくりに「日々挑戦」です。今続けている努力は必ず実ります。君たちの「挑戦」は「今日でなければ明日、明日でなければあさって」と続いていくだろうから。

2012年04月16日

「見える化」へむけて

H24.4.1660%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%89%8D%20%281%29.jpg

 高校校舎の入り口は、すべての生徒の出入り口です。靴を履きかえて、校舎内に入ると、正面に60(ロクマル)ホールと呼ばれる、高校校舎を建て替えたときに記念して造られたホールがあります。60周年記念だから、60ホールというわけです。ホールの前にある柱に、50インチの大きなモニターをこのホール内から移設しました。両サイドには小さいモニターも付けましたので、サイドからも見えます。
 何のためかといいますと、今まで、職員室には教職員用として、今日の予定や職員の動静等をモニターに映し出し、教職員が見られるようにしていました。予定、行動の「見える化」です。これと同じ考え方で、当然教職員用と内容は違いますが、生徒用の予定や当面の課題やテーマを映し出し、全生徒が見られるようにしました。少しでも、今の課題やテーマを生徒自身が意識して学校生活を送る手助けになればと考えてのことです。

 新年度、生徒は気分一新頑張ろうとしています。また、各担任はクラス経営を学年は学年経営をそれぞれ考えています。教室へ入ればそのクラスの、学年のフロアーへ行けばその学年の雰囲気が伝わってきます。それらが、誰にでも分かる、視覚的にも分かる、「見える化」をすることによって目標が実現しやすくなるのではないでしょうか。

2012年04月15日

身近な話題・・・ネクタイ

H24.4.%2015%E3%83%8D%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%82%A4%282%29.JPG
 ルイ14世がクロアチアの兵士が首に布を巻いているのをみて、あれは何かと聞いたそうです。その時に側近が、クロアチア兵のことを聞かれたと勘違いしクラバット(クロアチア兵)と答えたそうです。為に、首に巻いている布のことをクラバットと呼ぶようになり、これがネクタイの原型という説があります。

 結び方として、英国のウインザー公の名前で有名なウインザーノット、セミウインザーノット、簡単で基本的なブレーンノットなどがあります。ネクタイを締めたとき、結び目にできるエクボをディンプルと言いおしゃれな締め方とされています。ディンプルもシングル、ダブルとあるようです。
 また、ボウは服飾用語として一本のひもや布を体の一部に巻き付け、両端を蝶結びにしたものを言うそうです。ボウタイ、ボウに結んだネクタイ、蝶ネクタイもここからきているようです。

 本校の制服に男子はネクタイ、女子はボウとなっています。以前、ある生徒から「お父さんに、ウインザーノットでネクタイが結べるようになれば一人前だと言われました。だからこの結び方を練習しています。」という話を聞いたことがあります。良いお父さんだなと思いました。中学・高校生の頃は親子での会話が難しくなるときがあります。ネクタイの結び方など、身近なところにあるネタを話題にしてはいかがでしょうか。

2012年04月14日

平成24年度学園PTA協議会

120414学園PTA_1356~01.jpg

 今日の午後2時から、雲雀丘学園の2つの幼稚園(学園幼稚園と中山台幼稚園)、小学校、中・高等学校で構成される学園PTA協議会が開催されました。
 平成18年から6年間の永きにわたりお世話いただいた田中会長が、子どもさんのご卒業に伴い退任されました。本当にご苦労様でした。後任として野平会長が選任されました。
 また、23年度の事業報告・決算報告、24年度の事業計画・予算案が承認され議事は無事終了しました。その後、各校種PTA活動の報告をPTA会長が、各校種報告を校園長が行いました。

 幼稚園から高校まである総合学園としては、学園としての一貫した経営方針のもと、各校種の取り組みや方針を共通理解し、おのおのが持ち味を出し、その成果を共有して相乗効果を発揮させるところに強みがあると思います。
 中・高等学校としては、学園の「出口」の役割として、今進めている改革をますます実りあるものにし、第三ステージへ向け力強く進んでいきたいと考えています。

2012年04月13日

さあ自然学舎、「チョットした勇気」を

H24.4.13%E4%B8%AD%EF%BC%91%E8%87%AA%E7%84%B6%E5%AD%A6%E8%88%8E.jpg H24.4.13%E8%87%AA%E7%84%B6%E5%AD%A6%E8%80%85%20%288%29.jpg

「おはようございます。」笑顔とともに元気な声が聞こえます。恥ずかしそうに、小さな声で「おはようございます。」という声も聞こえます。多くの先生が並んでいるので、照れくさかったり、気後れしているのかもしれません。そんな気持ちでいた人、明日は負けずに声を出してみましょう。自分から踏み出す「チョットした勇気」を持ちましょう。思い切って大きな声を出せば、気持ちがいいものです。桜が散り始めるなか、今日の登校指導の風景でした。

 昨日、高校一年生が一泊二日のオリエンテーション合宿から帰ってきました。入れ替わりに今日から中学一年生が二泊三日の自然学舎に出かけます。大きな荷物を抱えながら真新しい制服に身を包んで登校してきますので、すぐに中学一年生とわかります。新入生にとって入学直後のまさに「鉄は熱いうちに・・・」の恒例行事です。
 青くなりかけた芝生の上で整列し、開舎式をしました。担任団から忘れものの確認がありましたが、全員大丈夫なようでした。当然のこととはいえ、なかなかのものです。
 自然学舎の期間中、いろんな場面に遭遇したり、いろんなことを経験すると思います。そんな時、皆が「チョットした勇気」を出して下さい。きっと、現状を打開し、自分を大きく成長させることにつながると思います。ぜひ、実践してみて下さい。

 鉢高原は例年になく雪が多く、ゲレンデはまだスキー場そのものだそうです。例年と違うのは雪だけでなく、例年以上に、今年の一年生が自然学舎で学んだこと、新しい仲間との友情や思い出を一杯詰め込んで帰ってきてくれるのを楽しみにしています。

2012年04月12日

学校行事における宿泊行事の持つ意味

H24.4.13%E5%AE%BF%E6%B3%8A%E8%A1%8C%E4%BA%8B%E3%81%97%E3%81%8A%E3%82%8A.jpg
    H23年度の宿泊行事しおり

 多くの学校で宿泊行事が行われています。本校でも学年全体が対象の宿泊行事は高校三年生以外のすべての学年、五学年で行っています。

 宿泊行事は、古くから寝食を共にすることによって友情や仲間意識を芽生えさせると言われています。これにとどまらず、学年行事となると人数も多くなり、集団生活という意味合いもでてきます。普段少人数で行動していると簡単に行えることや短時間でできることも多人数になるとそうはいきません。食事をするにしても会場への移動を始めいろんな制約がでてきますので、簡単にはいきません。ここから余裕を持って行動することや全体の動きの中で自分がどう行動すれば良いかなどを学んでほしいと思っています。また、助け合いや譲り合いだけではなく、集団をリードするリーダーの必要性も理解してほしいと思っています。宿泊行事等の企画においてねらいや目的を明確にして取り組まないと集団生活のマイナス面だけがでたり、グループの一層の固定化につながり、かえって集団がぎくしゃくしたりします。決して、軍隊調の訓練という意味合いや指示するだけのリーダーを求めているのではなく、全体を把握し、他人への思いやりや気配りができ「みんなのために力を尽くせる」リーダーの育成をねらいとして取り組む必要があると考えています。生徒の自治力を高めていく、そのためのリーダーです。

 今回の高校一年生のオリエンテーション合宿は一泊二日の短期間でしたが、全体として生徒の意識の高さ、自治力の芽生えを感じさせてくれました。宿舎の方への最後の挨拶で、生徒の代表がお世話いただいたことへのお礼と感謝は勿論のこと「一泊二日でしたが中入生と高入生の壁がとれたように思います」と言ってくれたことがこの合宿の成果の一端を物語っていると感じました。
 志んぐ荘の皆さん本当にありがとうございました。

2012年04月11日

H24.4.11高1オリエンテーション合宿出発

H24%EF%BC%8E%EF%BC%94.11%E9%AB%981%EF%BD%B5%EF%BE%98%E5%90%88%E5%AE%BF%20%285%29.jpg H24%EF%BC%8E%EF%BC%94.11%E9%AB%981%EF%BD%B5%EF%BE%98%E5%90%88%E5%AE%BF%20%287%29.jpg

 雨が予想された天候でしたが、集合時間の頃は雨も降らず、集合状態も良かったので予定より早く出発することができました。
 途中雨が降ってきましたが、龍野インターを降りる頃は雨も小降りになり宿舎への入館もスムーズにいきました。宿舎の前は揖保川が流れ、川沿いには桜が満開です。すべての予定は宿舎で行いますので、雨により影響されることはありません。こうなると、窓から見える小雨が煙る情景もおもむきがあります。気分も落ち着いて、“しっとり”、“ゆったり”と“丁寧”にオリエンテーションが行えそうです。
 例年より人数が多い一年生ですが、行動も手際よく「人数が多いので手がかかる」という印象はありません。「しっかりしているな」という印象の方が強いです。オリエンテーションの冒頭の全体講演で「この合宿の趣旨」として
①クラスの各成員を知り、互いに協調し助け合える雰囲気をつくる
②「過去・現在」の自分を見つめ、人生のエポックとなる高校生活を充実したものとなるように計画する
③生活の基本となる「学習」の仕方を学ぶ
この3点を挙げ、話をしました。
 話をしながら、全体の雰囲気や様子を見ていて、手応えを感じて講演を終わることができました。期待が高まる57期生です。

H24%EF%BC%8E%EF%BC%94.11%E9%AB%981%EF%BD%B5%EF%BE%98%E5%90%88%E5%AE%BF%20%281%29.jpg 2012-04-11 志んぐ荘写真-1.jpg


2012年04月10日

平成24年度一学期始業式

H24.4.10%E5%A7%8B%E6%A5%AD%E5%BC%8F%20%283%29.jpg H24.4.10%E5%AF%BE%E9%9D%A2%E5%BC%8F%20%284%29.jpg
 校庭の芝生も昨日の暖かい春らしい気候のお蔭で新芽が元気よく伸びてきました。もうしばらくすると一面グリーンの絨毯になってくれると期待しています。
 この校庭で、生徒会役員がリードして新入生と在校生の対面式を行いました。在校生が見守るなか新入生が拍手で迎えられ、クラスのプラカードを先頭に校庭の中央へと進んでいきます。全員そろったところで、中学一年生と高校一年生の代表が在校生に挨拶をしました。1300名を超える全校生徒の前で話しをするのは大変緊張したと思いますが、立派にやってくれました。これもいい経験になったと思います。
 新しくこられた教職員の方々も生徒たちとはじめての顔合わせです。それぞれの方から力強い挨拶をいただきました。

 本校では、中学生だけの集会、高校生だけの集会そして全校集会とその時々に持ち方を変えて集会を行っています。このような集会は、生徒会の活躍の場でもありますし、みんなが気持ちを一つに合わせていく大切な機会として位置づけています。
H24.4.10%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B9%E7%99%BA%E8%A1%A8%E6%8E%B2%E7%A4%BA%20%283%29.jpg
     クラス発表を見る生徒たち

2012年04月09日

鉄は熱いうちに・・・

 「鉄は、熱して軟らかいうちに鍛えよ。精神が柔軟で、吸収する力のある若いうちに鍛えるべきである、というたとえ。」(大辞泉)があります。
 鉄製品の作り方として、赤くなるまで熱して、叩いて成形してく鍛造という方法があります。鍛造は叩いて成形しますので結晶が微細になり、結晶の方向も整えられ強度が増します。ゴルフクラブなども鍛造で作られたものは打感が良いとして上級者に好まれています。また、鉄は熱を加えて冷やす方法(熱処理)により、いろいろ性質が変化します。約900℃以上に熱すると結晶構造が体心立方格子から面心立方格子に変化します。その状態の時、水に浸け急激に冷やすと強度が増します。しかし、もろくなります。叩くと割れます。焼き入れと言われる方法です。このままでは使用に耐えませんので、約400℃ほどに熱しゆっくり冷やす焼きなましという方法を合わせて行います。こうすると割れなくなります。

 好きなことに熱中している時、一念発起して何かをやろうとした時、気持ちも高揚し、人が変わったように頑張れます。テスト前日の一夜漬けもそうかもしれません。しかし、これは焼き入れと同じで、変化はしますが、もろく使い物にはなりません。最初ほど高揚した状態はいつまでも続かなくとも、継続して習慣化していく必要があります。焼きなましが必要です。

 新学期、気分一新、頑張ろうとする気持ちがあると思います。急冷する焼き入れだけでなく、ゆっくり冷やす焼きなましが必要です。新しい学習習慣を3週間継続する焼きなましが。

2012年04月08日

入学式

H24.4.8%E4%B8%AD%E9%AB%98%E5%85%A5%E5%AD%A6%E5%BC%8F%20%2849%29.jpg H24.4.8%E4%B8%AD%E9%AB%98%E5%85%A5%E5%AD%A6%E5%BC%8F%20%2814%29.jpg H24.4.8%E4%B8%AD%E9%AB%98%E5%85%A5%E5%AD%A6%E5%BC%8F%20%2831%29.jpg IMG_0408.jpg
 桜の花がよく生える青空のもと入学式が行われました。午前中は中学校の60回目、午後からは高等学校の57回目の入学式です。日曜日ということもあって、ご両親、なかには家族ぐるみなど多くの皆さんが参加して下さいました。午前中の中学校の式の様子を見て、入学者の多い高等学校の式では保護者席が足りなくなるのではないかと、急遽職員席を保護者席に変え職員はパイプ椅子で後ろに座るという対応をとり、なんとか保護者席を確保することができました。それぞれの家庭で、子どもさんを慈しみながら育てられてきたかということが実感として伝わってきたしだいです。

 中学からの6年間と高校からの3年間では少し意味合いが違いますが、今日から雲雀丘学園での学校生活がスタートするわけです。新入生にとっては、高校ではオリエンテーション合宿、中学では自然学舎とすぐに宿泊行事がまっています。寝食を共にするこれらの行事は仲間作りや学年の一体感を高める絶好の機会です。
 一人ひとりがしっかり自分の色や輝きを持ちながら、それらが寄り集まって一つの絵が出来上がるモザイクの様に57期生、60期生の絵を描いて下さい。楽しみにしています。

 新入生を迎えるために演奏してくれたギター・マンドリン部、入場の案内をしてくれた中学2年生、高校2年生、歌と詩の朗読などで歓迎のエールを送ってくれた中学3年生諸君ありがとう。

2012年04月07日

入学式前日

 明日の入学式にそなえ、朝から職員会議を行い、その後、入学式準備をおこないました。
 私たちにとっては毎年のことですが、新入生にとっては初めてのことです。一生の思い出に残るようにと全教職員心をこめて準備にあたっています。気持ちは新入生と同じです。また、入学式に関わってくれる在校生も一生懸命準備をしてくれています。

 例年になく春の訪れが遅く、今日も肌寒い一日でした。お蔭でと言っては何ですが、入学式には桜が散ってしまったり、散り始めていることが多いのですが、今年はまだ満開を迎えていません。桜が開花した後、寒い日が続くと桜の花は長持ちすると言われています。桜の花を長く楽しめる年になりそうです。
 明日は少し暖かくなるようですので、寒さのため、まだ躊躇している蕾も、新入生のために開花し満開になってくれるでしょう。

2012年04月06日

立派な節を

 入学式、始業式が近づいてきました。準備に追われ、忙しいなかにも新年度を迎える緊張と期待が高まってきています。

 年度の変わり目などの時に節目という言葉がよく使われます。節目と言えば竹の節をすぐに思い出します。竹は節目では伸びが遅くなります。それは節を作っているからです。節が出来上がるとすくすくと伸びていきます。木にも年輪があります。日本のように四季がはっきりしているところで育つ木は年輪がはっきりしています。それは、春から夏にかけてはよく成長し、秋から冬にかけては成長が遅いように、成長が一様ではないからです。抑揚がついているというか、メリハリが利いているからできるのです。成長が著しいところに目がいきがちですが、実は成長が止まっているように見えたり、ゆっくりしているように見えてもその時期が節目を作る重要な役割を果たしているのです。こうやってできた節目や木目は美しさと同時に強度にも影響を与えます。人の生き方や人生にも例えられる所以です。

 節目がしっかりした竹はよく伸びると言われます。新入生は言うに及ばず、在校生もどんな立派な節を作って新年度を迎えてくれるのか楽しみです。

2012年04月05日

校内で見つけた小さなボランティア

図書室整頓 (1).jpg 図書室 005-01.jpg

 新年度に向けいろいろな準備を行っていますが、図書室も生徒たちに使いやすいようにと、図書館システムの更新とカウンター周りの改修を行っています。その様子を見に行くと、数名の生徒たちが図書館司書の先生と一緒になって、本棚や本を移動させていました。てっきり、図書委員か係の仕事として割り当てられた生徒が手伝っているのだと思っていました。ところが、聞いてみると、そうではなく自分たちからすすんで手伝いをしてくれているのだということが分かりました。春休みなのに、このために学校へ出てきて手伝ってくれているのです。うれしい話です。
 自主的に無報酬で公共に益する行為をすることをボランティアといいますが、ここで見た光景は、まさにボランティア活動です。たとえどんな小さなことでも、何か人のために役立つことをするということは大切なことだし、人の心を打つものです。私たちの知らないところで無数の小さなボランティアが行われている学園であることを期待しています。

2012年04月04日

「共育」・「共学」そして「共成」

H24.4%E8%81%B7%E5%93%A1%E5%AE%A4.jpg
 荒れ狂った春の荒らしも過ぎ去り、風は強いというものの春らしい日差しが戻ってきました。桜も一段と開花が進み、校庭の芝生も心なしかうっすらと青い色が出てきているようです。

 本校では従来から生徒の育成にあたって、家庭と学校が両輪となって進むことをモットーにしてきました。と申しますのも、中学から高校にかけての6年間というのは人生で最も多感な時期で、自我の目覚めとともに大人へと成長していく時期です。このときによくいわれるのが、子どもは周りの大人を観て育っていくということです。周りの大人とは家庭ではお父さんやお母さん、学校では先生です。この周りの大人を批判的に観ながら自分というものを確立していきます。大人よりも友達同士の影響の方が大きくなる時期でもあります。反抗期といわれる所以です。
 しかし、この時期は自立していく上では大変重要だといわれています。子どもたちのネットワークはすごいものがあります。子どもはネットワークを組んで大人に対峙してきます。大人がバラバラで対応していては太刀打ちできません。だからこそ、子どもを取り巻く大人のネットワークが大切になってきます。
 本校では子どもを親と先生がともに育む「共育」、子どもだけでなく親も先生もともに学ぶ「共学」、の姿勢が大切だとしてきました。ここに、子どもだけでなく、親も先生もともに成長する「共成」を付け加えたいと考えています。「共育」・「共学」そして「共成」です。

 今の自分に満足することなく、新しい自分を作っていくということは年齢に関係ないと思います。
 24年度を迎えるにあたっての人事発表の場で、校長を筆頭に成長した新しい自分を作り出すことに取り組み、新たな雲雀丘学園中高等学校になるように力を合わせて頑張りましょうと訴えかけています。

2012年04月03日

新年度準備

 昨日の職員会議や合同職員会議で確認された今年度の教育ならびに経営方針をもとに、新年度準備が始まっています。

 担任や学年担任、分掌担当、クラブ顧問など先生の体制づくり、新体制のもとでの学年や教科担当者の打ち合わせ等いろいろな部署や担当するところで会議が持たれています。それだけではありません。時間割の作成、職員室の座席替え、教室の配当替え、教室の机の過不足の調整、下足箱や傘入れの割り当て等さまざまな業務が行われています。

 施設設備の面でも、新学年が気持ちよくスタートを切れるように清掃や改修工事など行っています。今年は中学棟のトイレを改修します。春休み中に5階すべてを改修することはできませんので、5階、2階と1階の3か所を新しくします。中学の新一年生が入る階は4月から新しくなります。

%E3%83%88%E3%82%A4%E3%83%AC%E6%94%B9%E8%A3%85%20%281%29.jpg %E3%83%88%E3%82%A4%E3%83%AC%E6%94%B9%E8%A3%85%20%282%29.jpg

 そのほかにも、校庭の芝生の手入れと養生を行っています。エアレーションという地面に穴をあける作業です。直径1センチ弱の穴を2〜3センチ間隔で芝生面にあけていく作業です。校庭に無数の穴があけられます。空気を芝の根っこに供給してやることにより、芝生を活性化させるのです。また、土の中に空気が送り込まれることで微生物の活動が活発になります。土もほぐれますので、水はけの改善にもなるということです。このような手入れをしてやることによって美しい緑の絨毯が出来上がるのです。

 今日は春の嵐が吹き荒れました。この雨や風に負けず、校庭の桜も咲き始めました。桜も新入生を迎える準備をしてくれています。入学式にはきっと満開になっているでしょう。
 咲き誇る美しい花に感動する心を持ってほしいのは勿論のこと、花を咲かせるまでの過程に思いを巡らせ、そのことに感動する心を持つ生徒を育てたいと思っています。
%E6%A1%9C%20%282%29.jpg


2012年04月02日

新任式・職員会議・合同職員会議

P1090940.jpg IMGP1352.jpg
 新しい先生をお迎えして、24年度のスタートです。新しい先生といっても新卒の先生ばかりではありません。経験豊かなベテランの先生、行動力と情熱にあふれた若手や新卒の先生です。どの先生方も雲雀丘学園の創立の精神、学園ビジョンなどに共感しともにともに教育活動に取り組んでくださる方々です。頼もしい限りです。
 毎年のことですが、転勤のない私学といっても新しい先生をお迎えすることになります。構成員がかわるということです。今まで築いてきたものを受け継ぐだけでなく、新鮮な風を吹き込んでいただき、雲雀丘学園の教育活動をさらにレベルアップしていく必要があります。

職員会議では今年度の教育方針の発表その他多くの議題、報告事項があります。いうまでもなく、教育は一人ひとりの教員が生徒の人格形成にかかわることになります。教育方針、理念をしっかり共有し、ベクトルを一つにして教育活動にあたっていくことがとりわけ大切だと思います。

今日は、中高等学校だけではなく、小学校と2つの幼稚園、そして教育活動を支え学園のかじ取りをしてくれる事務局がベクトルを合わせる合同職員会議があります。学園が一丸となってスタートを切る日です。
P1030731.jpg P1090944.jpg

2012年04月01日

平成24年度のスタートにあたって

H24.4.1_2.jpg H24.4.1_1.jpg

 今年度は、中学、高校とも過去最高の志願者で入試が行われ、過去最高の入学者を迎えてスタートを切ることができました。とりわけ中学入試は、6年生の児童数減少に加え、景気動向の影響もあり年々厳しくなってきているといわれています。厳しい情勢のなか、このような結果をおさめることができました。寄せられた期待に応えられるよう一層努力しなければならないと、責任を痛感しております。

 中学改革から5年目を迎えます。新しい制度の下で入学してきた生徒たちが中学1年生から高校2年生までになります。一年先行して高校改革を行っておりますので、高校3年生だけが違うシステムになっています。このような体制で24年度がスタートします。私たちが第二ステージと位置づけています中学改革後の生徒たちが卒業していく前の年、第一ステージ最後の年であります。
 第一ステージでは、幅広い学力層の生徒たちに、3つのコースに分けきめ細かく対応することにより、今まで「進学では物足りない」とされてきた本校の評価を大きくかえる成果を上げてきました。最後を締めくくる3年生(55期生)は、今までやり残してきた課題をやりきり、第二ステージへとつなげる努力をしています。本校は、「上の学年(先輩)が自分たちの持てる力を最大限発揮し成果をあげ、下の学年(後輩)に高い目標を提示する。それを下の学年が乗り越えていく。」好循環になっています。必ず、第二ステージの生徒たち(56期生以降)にとって挑戦意欲をかき立てられる目標を提示してくれると確信しています。

 今年度は第一ステージを完結させる年であり、第二ステージの幕開けにふさわしい準備をする年にもしなければならないと考えています。そして第三ステージのイメージを明確にする年でもあります。
 60数年前「雲雀丘一帯は、古くからの住宅地でありながら教育機関に恵まれず、教養・文化の高い居住者達の間に、この地にふさわしい学園を要望する声が高まっていました。・・・この地域の住民、財界、教育界の有志により、社会奉仕の目的のもとに学園創立の委員会が生まれ・・・学校法人雲雀丘学園設立の認可・・・」(学園の歴史)により創立されたように、今また時代の要請により「人間教育の充実」と「学力の向上」を両立させた「関西を代表するすばらしい学園」の誕生目指して頑張ります。

                     平成24年4月1日
                      校長 影浦 正二