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17歳の高校生がノーベル平和賞を受賞

 今年のノーベル平和賞は、女性や子供に教育機会を与える必要性を訴え続けるパキスタン人のマララ・ユスフザイさんと、自国の貧しい子供や若者に教育機会を作る活動を続けるインド人のカイラシュ・サティヤルティさんの2人が受賞しました。17歳の高校生、マララさんは最年少のノーベル賞受賞者となりました。
 ノーベル賞委員会のヤーグラン委員長は、「子供や若者の権利が尊重されることは、世界の平和と発展のための前提条件だ。特に紛争に苦しむ地域では、子供たちの権利を侵害することで暴力が世代から世代に継続される」と述べ、「ヒンズー教徒とイスラム教徒、インド人とパキスタン人がともに教育のために過激主義と闘っている点を重視した」と二人への同時授賞の理由を説明しています。
 マララさんがスクールバスでの下校途中に武装集団に銃撃され重傷を負ったのが2年前の10月9日です。翌年の7月12日、マララさん16歳の誕生日に国連本部で、「無学、貧困、そしてテロリズムと闘いましょう。本を手に取り、ペンを握りましょう。それが私たちにとってもっとも強力な武器なのです。1人の子ども、1人の教師、1冊の本、そして1本のペン、それで世界を変えられます。教育こそがただ一つの解決策です。エデュケーション・ファースト(教育を第一に)」と元気な姿で全世界にアピールしました。
 小・中学校と9年間の義務教育、高校の進学率約98%(通信制含む)、大学・短大・高専・専門学校への進学率約76%(文科省データ)、これは日本の現状です。学ぶことの意味や意義を問いかけられたノーベル平和賞でした。