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2012年08月29日

てんちはじめてさむし

 8月も残すところ、あと数日。暦の上では「処暑」を過ぎました。「処暑」というのは、暑さも止まるという意味。とはいえまだまだ暑さはおさまっていませんよね。でも少しだけ日が暮れるのが早くなった様な気がします
 1年を春夏秋冬の4つに分ける四季。それをもう少し細かくして24に分けたのが二十四節気(にじゅうしせっき) 立春、夏至、処暑、秋分などがこれにあたります。これは日常でも耳にしますよね
 それをもっと細かく72に分けた七十二候(しちじゅうにこう)というものがあるのを知っていますか?365日を72に分けるのですから、5日周期で季節(暦)がかわっていきます

 今年の暦では8/28~9/1は『天地初粛(てんちはじめてさむし)』
さむし、まだまだピンとこないですね。天地が寒くなり始める頃、日中は夏の暑さながら朝晩は秋の気配が訪れ過ごしやすくなる頃という意味です

 七十二候は古代中国で作られ日本に伝えられた自然の暦で、江戸時代には以前このブログでも紹介した小説「天地明察」の主人公・暦学者の渋川春海が日本の風土に合うようにアレンジしたのだそうです

えこよみ/Think the Earth Project、松尾たいこ (ブロンズ新社) 
は七十二候を松尾たいこさんの独特の色遣いのイラストで紹介してあります
「蛙始めて鳴く」「土潤いて蒸し暑し」「水仙香ばし」など、植物や動物、空や大地の移ろいを通して72の季節を実感してみませんか?

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 と、まったりしているわけにはいきません。文化祭をひかえ午後からの準備時間は、展示用の調べものをする中学1.2年生たちがやってきて、検索用コンピューターと書架を行ったり来たりで資料探し。一気に図書室の温度が上がります
 
* 夏休みの長期貸出の返却期限は、明日8/30です。返し忘れのないように!

2012年08月27日

『ほんのまくら』って?

 紀伊國屋書店という大型書店の新宿本店で、現在『ほんのまくら』~書き出しで選ぶ一〇〇冊 という変わったフェアが行われています
 『ほんのまくら』というのは、小説の書き出しの文章のことで、書店の方が考えられた造語だそうです。今回のフェアでは、このまくらの部分だけを印刷したカバーをかけパックされ、中身が読めないようになっています。もちろん書名も著者名もわかりません

 推理小説? 恋愛モノ? SF? 時代物? この作家は女性だね、などと、出だしの数行だけで吟味して、あるいはインスピレーションで購入する。それを楽しむお客さんが連日訪れ盛況なんだそうです

 そこで、ひばりの図書室からも『ほんのまくら』を発信
興味のある人は、カウンターで「ほんのまくら〇番ください」と声をかけてください


 ① 僕は捨て子だ。子どもはみんなそういうこと言いたがるものらしいけど、僕の場合は本当にそうだから深刻なのだ。

 ② 十四歳のその秋の始まりは、何かを予感するみたいに,世界中が完全な色に輝いて見えた。

 ③ 丘の麓のバーンズ屋敷に何か秘密があることは、当時その辺りの子どもならだれでも知っていた。

 ④ いつの世も、新しいものは船の漕ぎ出す海原に似ているように思います。新しい、という言葉にいつも人々は何を求めているのでしょうか。

 ⑤ 誰もいない食堂のほうから、物が落ちる音がした。たぶん、ねずみのしわざ。私は二階にいる。なんにもしてない。息だけ。

 ⑥ 私の書斎のいろいろながらくたものなどいれた本箱の引き出しに昔からひとつの小箱がしまってある。

 ⑦ 十三歳で父を亡くしたとき、あの世はまだ遠かった。

 ちなみに、紀伊國屋書店からは
「中身が見えない状態でお買い上げいただきます不親切をご容赦ください」とのことです


2012年08月22日

シリアで起こったこと

 2010年中東に広がった民主化運動「アラブの春」その波及でシリアに紛争が起こって1年半。欧米、日本、ロシア、中国などの主要国の利害が対立する紛争に国際社会も有効な手立てがないまま、民間人を含むたくさんの犠牲者がでるという異常事態が起きています
 そんなシリアのアレッポという町で先日、日本人ジャーナリストの山本美香さんが、銃撃戦に巻き込まれて命を落としました
 情報戦のウソで塗られた戦場。そこで何が起きているか報道することで社会を変えていけると信じて、20年もの間、世界の紛争地を巡り女性や子供たちなど弱い立場の人たちの側に立って真実を伝えてきました

 戦場取材を始めて間もないころ、山本さんは自分のしていることにどれほど意味があるのか、自信が持てず悩んでいたそうです。その頃、訪れたアフガニスタンの避難民キャンプで、幼い息子を亡くした父親を取材した時
「こんな遠くまで来てくれてありがとう。世界中のだれも私たちのことなど知らないと思っていた。忘れられていると思っていた」
と涙を流す姿を見て、自分がこの場所に来たことにも意味はある、この目撃した出来事を世界中の人たちに知らせなければ、やらなくちゃいけないことは山ほどある、とジャーナリストという仕事に全力を注いでいく覚悟をしたそうです

 山本さんは現地取材だけではなく、日本滞在中は若い人たちに向けても報道の使命感を講演していました。十代に向けての著書もあります

ぼくの村は戦場だった。 (マガジンハウス)
『戦場では絶えず銃弾の雨が降っているわけではない。信じられないほど激しかった戦闘がぱたりと止み、静寂があたりを包むこともある。その隙を見逃さず、田畑を耕し、食事を作り、家族を養うたくましい人々の姿がある。どのような状況でも人間は生きていくのだ』(本文より)
アフガニスタンやイラク、コソボなどを訪れ、大きな力の側でなく、弱く不利な立場で攻撃される側の現状を伝えています

戦争を取材する~子どもたちは何を体験したのか (講談社)
どうして同じ人間が憎み合ったり殺し合ったりするのか、なぜ戦争がおこってしまうのか、平和のためにはどうしたらよいのか、話し合うきっかけになる一冊

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 ジュニアアエラ9月号には「キミは人に銃を向けられるか?」という記事も寄稿しています

2012年08月09日

日本の古典・続

日本の古典を知っておこうという人のために、マンガ以外にもう一つ紹介

角川学芸出版のビギナーズ・クラシックスシリーズ・日本の古典です
原文(一部)とわかりやすい現代語訳、解説に加え、イラストや系図、その当時の町の地図などの資料もついているのでシリーズ名通り、入門書といえますね

このシリーズは源氏物語、枕草子、土佐日記、とりかへばや物語などの「日本の古典」(既刊31冊)以外に
十八史略、唐詩選、易経 などの「中国の古典」と たけくらべ/樋口一葉、こころ/夏目漱石、舞姫/森鴎外 などの「近代文学編」もあります

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 ビギナーズ・クラシックス・日本の古典    一番奥の壁側書架が古典のコーナーです

もう一つ 日本語の古典/山口仲美 (岩波書店) は、1冊の新書の中に奈良時代の「古事記」から江戸末期までの30作品を、日本語史の研究をしている著者ならでは、登場人物の言葉使いや擬音語・擬態語の効果などを取り上げながら解説しています
限られた数ページでの紹介ですが、時代順に取り上げているので、時代背景や流れも踏まえながら読み進められる古典の入門・紹介書だと思います

2012年08月06日

日本の古典・マンガ

夏休みに入り(夏期講習が始まり)古典のマンガ版を探しに来る人たちが、ちらほら
授業で紹介されたようで、早速、かりに来ています

源氏物語をマンガにした あさきゆめみし/大和和紀(講談社) はよく知られていて図書室にも所蔵しています
マンガ・日本の古典/中央公論新社 というシリーズは、毎年受験生から「話のおおまかな流れがつかめる」と人気があります

他にも、イースト・プレスからは毎月2冊づつ出版されているマンガで読破シリーズは、『古今東西の名作・怪作・問題作を中心に徹底的に漫画化』というだけあって、徒然草/吉田兼好、神曲/ダンテ、カラマーゾフの兄弟/ドストエフスキー、吾輩は猫である/夏目漱石、などなどバラエティに富んだ内容です

どれもカウンター横のマンガコーナーに並んでいます

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2012年08月01日

受験生の夏

連日の夏期講習、終わった後や講習のブランクを利用して図書室で自習をする人たちもちらほら
自習利用が多いのはやっぱり高3生。友達がそばにいるとついついしゃべってしまうのでは?と思うのですが、いえいえいなかなか。皆、集中しています

今日はひょっこり、本を探しに校長先生がやってきました。すかさず質問中
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大学入試に必要な志望理由書のアドバイスを受けていたそうですが、多忙な校長先生、途中、別件でよばれ退室。用事がすみ戻ってこられたのですが、件の彼は帰宅した後でした
「もちょっと、見てあげたかったんやけどなあ」と残念そうな校長先生

校長室の扉をノックしてまで、添削してもらいにいくのはちょっと・・・と思いますが、こんなチャンスもあります。時々やってくる校長先生をみかけたら、アドバイスをもらってみては?(ただし神出鬼没)