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梅雨の月

 今日の雨の本は 言の葉の庭 (KADOKAWA)
映画「君の名は。」でおなじみの新海誠さんの作品です。

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 雨の日の満員電車のシーンから始まります。ぬれた傘があったて湿った制服、押しつけられる体温、エアコンからの不快な風。将来、靴職人を夢見ている高校1年生の秋月孝雄は、そんな雨の朝の満員電車にイライラをつのらせ、学校をさぼり公園へ向かいます。そこで靴のスケッチをしていた孝雄が出会ったのが謎めいた年上の女性・雪野。
 雨が降るごとに出会うようになった二人は親しく会話を交わすようになり、いつしか孝雄は雪野のために靴を作ることを夢見るようになります。 

 この物語も映画化されました。映画では孝雄と雪野をメインに描かれていたそうですが、小説では孝雄のお母さん、兄の翔太、高校の体育教師・伊藤や先輩の祥子の視点でも語られる群像劇になっています。

 今日のタイトルの「梅雨の月」は夏の季語。梅雨の夜に思いもかけず見つけた月のことです。