ホームズ彗星を見ませんか
ホームズ彗星が10月24日~25日頃の2日足らずの間に、肉眼でも見ることのできる明るさになりました。このような急激な増光は「アウトバースト」と呼ばれ、彗星ではときどき観測される現象ですが、今回のように2日足らずの間に約14等(約40万倍)も明るくなって、肉眼で見えるほどに達する大増光は非常に珍しいことです。その後も2~3等の明るさを保っています。ただし、彗星に尾は見られず、肉眼では恒星状です。双眼鏡や望遠鏡で拡大すると、黄色っぽく輝くほぼ丸いコマが見られます。今後は日に日に広がって暗くなっていくものと思われますが、同時に、近くにあった月が細くなりながら離れていくため、月の明るい光の影響は少なくなります。めったにめぐりあうことのできない大変珍しい現象を観察するチャンスです。
国立天文台では12日(月)まで「ホームズ彗星を眺めよう」緊急キャンペーンを実施します。現在はペルセウス座付近にあって、肉眼でもぼんやりとした小さな雲のように見えています。特に今日8日19時からはインターネット上での中継もおこなわれます。今回ほどの規模のアウトバーストは人類史上例がないほどの規模だそうですので、ごらんになってはいかがでしょうか。ただし、夜は冷え込みますので、防寒の用意だけは怠りないようにお願いします。A.M.
http://www.nao.ac.jp/phenomena/20071102/index.html