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選特化学 授業の補足28

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 電離平衡のまとめに入っています。気体平衡も含め、平衡の基本はこれで終了です。入試明けからは二相間平衡に入ります。固体や気体の溶解平衡,溶解度積,共通イオン効果,分配平衡などを扱う予定にしています。

 電離平衡のところは、H+を何がどれだけ出すのかがポイントです。純水,強酸,弱酸,弱塩基,混合溶液の順に整理していきます。特に混合溶液は中和点なのかどうかと、酸・塩基の組み合わせを意識してください。弱酸を強塩基で中和する途中は緩衝溶液になるので、これも要注意ですね。場合分けの表を示しておきますので、参考にしてください。

酸aq.+塩基aq.の[H+][OH-]
 その1 強酸+強塩基の場合
  Ca>Cb=Cs ならば、[H+]=Ca-Cb
  Ca=Cb=Cs ならば、[H+]=[OH-]=√Kw
  Cb>Ca=Cs ならば、[OH-]=Cb-Ca → Kwから[H+]を求める。
 その2 弱酸+強塩基の場合
  Ca>Cb=Cs ならば、[H+]=(Ca-Cb)/Cs*Ka
  Ca=Cb=Cs ならば、[OH-]=√(Cs*Kw/Ka)
  Cb>Ca=Cs ならば、[OH-]=Cb-Ca
 その3 強酸+弱塩基の場合
  Ca>Cb=Cs ならば、[H+]=Ca-Cb
  Ca=Cb=Cs ならば、[H+]=√(Cs*Kw/Kb)
  Cb>Ca=Cs ならば、[OH-]=(Cb-Ca)/Cs*Kb
 ただし、Ca:酸の濃度,Cb:塩基の濃度,Cs:塩の濃度
  Ka:酸の電離定数,Kb:塩基の電離定数,Kw:水のイオン積