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化学の時間 1

「100%天然」とは体にとってよい物か。

皆さんは、こう尋ねられたら、どのように答えるでしょうか。
以前、化学の時間にこのように問われ、子供たちは考えました。

身近なものについて問い、考えていく時間。「先入観にとらわれない」ということを大事にしている授業です。実際に自分の目で物事をとらえていこうと取り組んでいます。そして、これを出発点に、化学の具体的な学びが始まっています。子供たちがこの問いに対してどのように考えたのかご紹介します。

「大きな誤解だと思う。なぜなら、天然を好むのは、1960年代から70年代に公害などで合成物に対するイメージが悪くなった後、80年代以降は健康を気にする人が増え、メーカーがイメージの悪い合成物より天然素材を使うようになり、これを安全で非常に健康的なものだと宣伝した。人々は合成物に対して警戒するようになり、メーカは過度に天然であることを宣伝するようになったから、人々に間違った常識が定着してしまったのではないかと考える。」(T.F.くん)

「『天然』。最近よく使われているフレーズの一つである。主に食品類、衣類などの売り文句に使われているのを一度は見たことがあるだろう。実際に食べたり買ったりしたこともあると思う。ではこの「天然〇〇」、貴方は何が良くて食べたり買ったりしているかを、明確に説明できるだろうか。売り文句や治部の勝手な解釈に流されてはいないだろうか・・・・。おそらく、大抵の人は売り文句や天然の物に対する自分のイメージで、「これは良い」と勝手に思い込み、食べたり買ったりしていることだろう。では、「天然」や「天然100%」というのは良いのだろうか。否、特に突出してよい事はない。なぜなら、天然物質の成分と人工的に作られた合成物質の成分は多少の違いや人工的につくられたがゆえに、未知数な部分を除けばほぼ同じだからである。このように、私たちは見た目や直接的な感覚でものを選ぶのではなく、それが自分にとって本当に良い物なのかを見抜かなければならない。」(R.A.くん)

そのほかにも、色々な考えがありました。機会があればまた紹介します。