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新着図書紹介 8

神様からの宿題/山本育海・山本智子 (ポプラ社)

 進行性骨化性線維異形成症(FOP) 筋肉がだんだん骨に変わっていき、手足や首、身体全体が動かなくなってしまう200万人に1人といわれる難病です。その治療法はまだ見つかっていません。
 明石に住む15歳の山本育海くんは、8歳の時にこの難病だと診断されす。それ以来、走り回って遊ぶことができなくなりました。転んだりぶつかったりして筋肉に負担がかかると、骨化の進行が早まるからです
でも、総合学習の授業でFOPを取り上げ勉強したり、友人達や先生が山本君をバックアップして、学校生活を送ってきています。
 そして発病から数年、iPS細胞の研究者・山中伸弥さんと出会います。研究次第でFOPの治療薬が見つかるかもしれない。筋肉への負担を心配しながら、山本君は自らの皮膚細胞を山中さんに託します。
 進行性の難病に苦しむ山本君と自分達の1日の長さのちがいはわかっている。何年かかるかわからないけれど、研究に取り組んでいく。そう話してくれた山中さんの、昨年のノーベル賞受賞は、患者さんたちにも大きな夢と希望を与えてくれました。これまでの歩みを綴った、山本君とお母さんの手記です


「空腹」と「お腹がすく」は違うんですって!
食欲の科学/櫻井武 (講談社)
 「成功のカギはハングリー精神だ」と言われることがあります。空腹(=hungry)な時は、食べたいという欲求、食べるために努力するというモチベーションが生まれるからです。
 食欲はそもそも身体の栄養状態を維持する機能です。脳が今、自分の身体がどのくらいのエネルギーを欲しているかを計り、必要なだけ食欲を作り出すのだそうです。ちょっと厄介なのはエネルギーが必要な時だけでなく、美味しそうなものをみたり、いい匂いを嗅いだ時はもちろん、話を聞いたり文章を読んだだけで食欲がわいてくること。困りますね・・・。

 ただ体重に関しては本来、多少の変動があってもだいたい一定に保たれる性質があるそうです。それを実現するためにコントロールするのも脳。つまり体重の情報を感知するメカニズムが脳にはあるんだそうです。『脳』の立場から食欲について考えた1冊

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