探究ゼミ・プロジェクト〔 学内外と連携し、自由に学ぶ 〕
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探究ゼミ「法律を学ぶ」オープンスクール授業体験「有罪無罪と夫婦別姓」
本日7月19日の午後、中学オープンスクールを開催し、中学受験の小4~6と保護者が来校しました。その中で、探究ゼミ「法律を学ぶ」体験授業を開催しました。このゼミは、中1~高3の有志が毎週火曜昼休みに集まり、社会問題を法律の視点で考えています。昨年は通年で21回開催し、今年で6年目を迎えています。
今回、22名の小4~6が参加し、2つのテーマでゼミを行いました。
1つめは、「5月20日に開催した『有罪・無罪』(こちらをクリック)」です。
空手3段のイギリス人が、夜間帰宅途中に女性が尻もちをついて「ヘルプミー」と言ってきたため近くにいた男性が暴行していると勘違いし、殴る姿勢をみせた男性に回し蹴りしたところ、その怪我がもとで男性は死亡した事案です。弁護人は、正当防衛で無罪を主張し、検察官は回し蹴りの危険を認識しており蹴る以外の手段もとれるため傷害致死により懲役5年を求刑しています。正当防衛の場合、違法性が阻却されます。裁判員としてどう裁くか話し合ったうえで、有罪・無罪に分かれ、意見を発表し、感想を書いてもらいました。
結果は,圧倒的に有罪が多かったです。「空手の有段者なのに、回し蹴りしたらどうなるかわかるはず」という有罪派に対し、無罪派は「『ヘルプミー』と言われ助けたに過ぎない」などがありました。
2つめは、「6月3日に開催した『選択的夫婦別姓』(こちらをクリック)」です。
継続審議になっている選択的夫婦別姓をめぐり立憲・維新・国民民主党が提出した法案を紹介し、賛成・反対を考えました。
立憲は、夫婦が別姓を選ぶ場合、子どもの姓をどちらにするかは結婚時に決めるなどとしています。維新は、制度導入でなく希望者が旧姓を戸籍に記載し、結婚後も旧姓を通称として使用できるとしています。国民の法案は、戸籍制度存続を前提に、別姓を選ぶ場合、結婚の際どちらかを戸籍の筆頭者と定め、子どもは筆頭者と同じ姓にするとしています。自民・公明両党は法案を提出せず、野党3党の法案審議に臨む方針です。
結果は、賛成・反対それぞれあり、「わからない」もいました。小4~6では難しかったかもしれませんが、保護者の話を聞き、真剣に考えていました。
感想は「裁判の判決は人生がかかっているので難しい」『法律に基づいて考えるのが難しかった」「世の中には複雑な問題があることが改めてわかった」「意見しやすい雰囲気だった」法律関係の仕事に就きたくて参加した」「自分の意見をじっくり考えられたし、他の人の考えも分かってとてもよかった」
参加し、意見を発表してくださった小4~6の皆様どうもありがとうございました。