増え続ける世界の人口
元気な挨拶の後、合同朝礼で先週予告していた世界の人口というテーマで話をしました。
今地球上では政治・経済・領土・防衛・宗教・環境等さまざまな問題が起こっていますが、これらのベースにあるのは人口問題なのです。
私はこれまで色々なところで話をする機会がありましたが、驚くべきことに「世界の人口がどれくらいか」という質問に対し的確な答えが返ってこないというのが実情です。また、今後世界の人口が増えるのか減るのかという質問に対しても「減る」という答えが相当数返ってきます。今回も同じ質問をしてみましたが、生徒の中にも世界の人口が減ると思っていた人が非常に多いということがわかりました。
現在世界の人口は65億人ですが、推計ではBC0年(約2000年前)にはわずか2億人、それから1000年後には約3億人だったと考えられています。ところが1800年には10億人、1900年には20億人、そして2000年には60億人というように急増してきているのです。しかも,この100年間では実に3倍になっています。今後更に毎年7~8000万人の人口増が見込まれますので,10年後には72~73億人になり、20年後には80億人に達すると予想されています。
20世紀は工業化が飛躍的に進展しましたが、その反面,酸性雨や地球の温暖化、オゾン層の破壊・異常気象といった自然環境の破壊や食料、水、エネルギー不足といった問題が生じてきています。生徒達が社会に出る時には、これらがますます深刻な状況になっているのは間違いありません。しかし、これらをすべて悲観的に考えるのではなくプラス思考で捕まえるなら、世の中に世界規模で貢献できる仕事は無数にある筈です。幸いなことに、今日本でこのような課題に真正面から取り組んでいこうという動きが活発化してきました。そして、多くの分野でさまざまな芽が育ち始めているのです。このように考えていくと、世界の未来は明るいのではないかと思います。
合同朝礼は原則として毎週(雨天を除く)開かれることになっていますが、生徒達には“校長の10分間の授業”と伝えています。次回は、以前勤務していた“インドネシアと水”というテーマで話をする予定です。