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環境学習の開催~きずきの森で学ぶ

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  11月22日(火)午後、中学1・2年生を対象に兵庫県立大学自然環境科学研究所の黒田有寿茂(あすも)先生による環境学習を開催しました。今回のテーマは〝森と里山ーきずきの森(本学園の近くにある)で学ぶ〟です。
  本校では人間力を育てるための大きな柱として、環境教育に注力しています。この基本の考え方は、単に環境に関する知識を習得するだけではなく自ら調べ考え行動するということです。
  黒田先生は最初に森の働きや常緑樹林・落葉樹林・針葉樹林などの森の多様性について触れられ、続いて人間の生活の変化によって原生林が里山に変わったこと、更に生活様式の変化によって、人間の手が入らなくなって、現在は里山放置林になっていることを説明されました。昔は燃料の主流は薪や炭でしたが、石油やガスや電気の普及によって、今はほとんど使われなくなってしまいました。そして、柴刈りや輪伐が行なわれなくなった結果、森は荒れ放題になり、里山放置林では常緑樹・ササ類・コシダ・ウラジロ・蔓植物が繁茂し、松枯れや鹿の食害が拡大しています。更に深刻なのは、絶滅の恐れのある動植物が増加し、日本の生物多様性が崩壊しつつあるとのことです。
  生徒達は来月、きずきの森で環境活動を行なうことになっています。自ら行動することによって、環境の大切さを体得して欲しいと思っています。お忙しい中、生徒達に環境についての有意義なお話をいただいた黒田先生に心より感謝申し上げます。