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「終い天神」

 クリスマス寒波の到来で日本海側を中心に、広い範囲で大雪が降っています。北海道で氷点下28.7度を観測するなど各地で冷え込みが強くなっています。
 年末恒例の大きなイベントといえばクリスマスですが、日本にも「終い弘法」(21日)、「終い天神」(25日)というものがあります。弘法大師や菅原道真の月命日にちなんで行われるものです。その中で12月に行われるものを「終い」とつけて呼んでいます。京都の東寺で行われる「終い弘法」、北野天満宮の「終い天神」は多くの参拝者があり有名です。
 菅原道真といえば幼少より詩歌に才をみせ昇進していきますが、藤原氏との確執のなか左遷され太宰府に赴任していくとしてよく知られています。その時に詠んだ「東風(こち)吹かば 匂ひをこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ」という有名な歌があります。現在では学問の神様として親しまれ、学問成就、合格祈願に多くの方が参拝されます。
 神様の御利益云々は別として、「手を合わせて、願い事をする」のは大切なことではないでしょうか。夢や目標を実現するために一生懸命努力してきたという前提に立って、「後はよろしくお願いします」という境地で「願い事をする」ことは意味のあることだと思います。あくまで、一生懸命努力してきたということが大切です。自分の果たすべき役割を実行しない「神頼み」は御利益がありません。また、目標を他人に分かるように文字に書いたり、口に出して言えてこそ初めて本物の目標になる、と私は考えています。そういう点から考えると、絵馬や書き初めに目標や願い事を書くことは意味のあることだと思います。