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霞始靆(かすみはじめてたなびく)

 季節は春、二十四節気では「雨水」、さらに細かく七十二候では、第五候「霞始靆(かすみはじめてたなびく)」が、今の季節になっています。「春になると大気中に水滴や細かな塵が増え、また、霧やもやのために遠くの山や景色がぼやけて見えることがあります。また、煙や雲が上に上らずたなびいたように見えることもあり、こうした現象を古来『霞』と呼び習わしてきました」、とくらしの暦にあります。
 この時期、空気中に飛散するもののなかに花粉があります。すぎ花粉が飛び始め、花粉症の方は辛い時期になってきます。また、最近問題になっているPM2.5も偏西風に乗って飛んできています。この様な微小粒子状物質は、物と物がくっつく力「分子間力」があるため、花粉などと結合して「悪玉花粉」になるのではないかと心配されています。霧やもやで遠くの山や景色が霞んで見える「春霞」は風情がありますが、ぶっそうな「霞」は誰しもごめんです。
 きょうは昨夜からの雨も上がり、気温も上昇し春らしい陽気になりました。このまま一気に春へまっしぐら、というわけにはいかないと思いますが、季節が進んでいることは間違いありません。2月もあと少し、いよいよ「弥生」3月です。「弥(いや)」はますます、「生(おい)」は生い茂るといわれるように、草木がだんだん芽吹く月になります。毎年新入生を迎えてくれる桜も、もうすぐ芽吹いてくれるでしょう。一週間後には学年末考査です。「霞がたなびく」のは、学年末考査が迫っている合図かも知れません。霞の向こうに、各人がどのような芽を芽吹かせてくれるのか楽しみです。