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「ひさかたの光のどけき春の日に」

 真冬に逆戻りしたような寒い一日でした。おまけに風も強く、より一層寒く感じました。この風にも負けず桜の花が咲き続いています。もう少し頑張ってくれると期待しています。
 春の明るさや陽気を象徴する桜の開花ですが、この桜の花芽は、前年の夏に形成されるそうです。その後、晩秋にかけて休眠状態に入り、冬の低温にさらされることで眠りから覚め、春を迎え気温の上昇に伴って花芽は成長します。気温が急激に上がると花芽も急激に成長し開花します。秋から冬にかけての気温と春先の気温が大きく影響しています。季節の移り変わり、四季のある地域だからこそ美しく咲き、また、四季のある地域に似合うのが桜といえます。「パッと咲いて、パッと散る」と表現される桜ですが、開花のために半年以上も前から周到な準備をしているのです。
 物事を見る時に、私たちは結果や成果につい目が行ってしまいます。しかし、華々しい成果の背景には、それを導きだすための準備や訓練・練習などがあるはずです。おまけに、それはこうしたからすぐにこうなるといったものでもありません。その途中経過を分析的に観る目を持ち、成果や結果との因果関係を見つけ出せるようにしたいと、散り始めた桜を観ながら感じる次第です。
 「ひさかたの光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ」(紀友則)