« 熱中症による被害の予防 | メイン | 一学期もあすが終業式 »

生体リズムの調節には光の下での運動が効果的

 期末考査の答案の採点に返却、成績処理と先生は大忙しです。僧侶が仏事で走り回るのが師走なら、先生は学期末で7月も走り回っています。試験勉強や問題作成で生徒も先生も夜更かしせざるを得ない状況だったと思います。急激な環境の変化は体内時計が狂い体調を崩したりします。生活のリズムの乱れや身体不調になっていないでしょうか。
 急激な環境の変化に体内時計がついていけないことによって起こるものに時差ボケがあります。羽田を17時40分に飛び立った飛行機がカナダのトロントに着くのは同じ日の16時40分、夕方飛び立って11時間飛行機に乗っているのに、着いたらまだ夕方、おまけに1時間後戻りしている計算になります。体内時計は早朝なのに、現実は夕方となり時差ボケが生じます。
 この時差ボケ、数千ルクス以上の明るい光で体内時計がリセットされ調節されることが従来から分かっていたそうです。そこへ、北大医学部の研究グループが、明るい光を浴びながら運動すると明るい光の時だけに比べ素早くリセットされるという実験結果を発表しました。研究グループは「明るい光と身体運動は時差ボケに効果的という経験則を実験により確認したことと、そのメカニズムを明らかにした」としています。今後、生活のリズムの乱れや身体的不調の治療や予防などへの応用が期待されます。
 この方法は光の下で運動すればよいので、すぐに応用できます。運動も息が少し上がる程度でよく、普段より少し早足で歩くといった散歩でもよいとされています。学期末の忙しさによる生活リズムの乱れを明るい日差しの下での運動で改善しましょう。