親孝行の日 雑感
秋晴れのさわやかな日が続きます。一年中で一番気持ちのいいころだと思います。今週の10月14日(水)は全校朝礼がありました。この日は後期生徒会役員・各種委員会委員長の承認式が行われ、承認証を手渡しました。
生徒会長からは、後期の取り組みとして「挨拶をしよう!」を力強く抱負を語ってくれました。生徒会から挨拶を自らの活動として、それもまずクラスの仲間同士から始めていくとの決意でした。素晴らしいことです。挨拶は人から強制されてするものではありません。自らの心の発露として実行するものだと思います。ぜひ「挨拶」で明るく活気に満ちた学校生活を送ってほしいと思います。
さて前回の全校朝礼は9月30日、創立記念日の前日でした。創立記念日は、雲雀丘学園では「親孝行の日」としていますので、朝礼で「明日の親孝行の日はどんな小さなことでもいいので親孝行を実行しましょう」と呼びかけました。そして親孝行が行動できない人はせめて「ありがとう」と感謝の言葉を伝えましょう」と。さらにさらに「ありがとう」と言えない人には心の中で「ありがとう」を3回唱えましょう、それでも感謝の心は十分に伝わりますと話しました。私自身、親に感謝の気持ちはあっても口に出して言うことに恥ずかしさを感じていたからです。
さて結果はどんなものかと思い、この日の朝礼の時、生徒に親孝行の実行状況を挙手で尋ねました。1400名あまりの生徒がいます。「実行した」「ありがとうを言った」「ありがとうを心の中で言った」「何もできなかった」の4択です。結果はどれも30~40名が手を挙げました。私はもう少し手が上がるものと思っていました。
確かに「母の日」「父の日」「敬老の日」は有名ですが、「親孝行の日」は学園が勝手に決めた日であり、社会に定着しているわけではありません。ましてや具体的な行動を求めること自体、中高等学校としては初めてのことです。100名余りが広い意味で実行したこと、手を挙げない生徒も多かったことなどを考えると今後に期待したいと考えるべきかもしれません。
「孝道」や「親孝行」というと一見古めかしく感じます。今の時代にそぐわないと思われる方も多いかもしれません。しかし創立者・鳥井信治郎が掲げた「孝道」のテーマは非常に未来志向的で子供たちだけでなく社会全体が持ち合わせていなければならない精神だと思います。私は常々、「親孝行」こそ人間的成長の原動力だと言っています。
一昨日、任期を降りた前期生徒会役員を校長室に招きました。慰労の声をかけたいと思ったからです。生徒会の運営はもとより学校行事への参加、挨拶の呼びかけ、オープンスクールでの見学者への対応など自主的によくやったと思っています。ご苦労様でした。一人ひとり感想を話してくれましたが、色々な活動を通して大変勉強になったことを事例を交え話してくれました。私からはラグビーワールドカップで日本が大活躍し、とりわけ南アフリカを破るという歴史的な勝利を収めましたが、決してそれは偶然ではなく、必然足らしめる数々の裏付けがあったことを話しました。高2の役員は退任し、受験に向けての勉強に取りかかるそうです。頑張れ!