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変わるセンター試験

fig20071017_2.jpg 大学入試センターは,現行のセンター試験「地理歴史」と「公民」のそれぞれの試験枠を同一枠に統合し,“地歴2科目選択”を可能とする時間割の改編案をまとめ,本年度内に告示する予定のようだ。早ければ22 年度(現高1)からの実施も考えられる。
 今回の改編案によると,現行の「地歴」と「公民」各1コマの試験枠を統合し,「地歴・公民」1コマ(試験時間は例えば100 分~120 分)にまとめ,計9科目の中から2科目以内を選択(同一科目のA・B科目選択は不可),受験するとしている。
 また,理科についても現行の3コマを1コマ(6科目)に統合し,2科目以内を選択,受験させるとしている。

 今回の時間割の改編案は,大学入試に関する根本的な制度変更とは別に,現行の運用面での改善策として早期実現を目指しており,これまでの経緯から類推すると,”19 年度告知,22 年度実施”も十分あり得る。

 ただ,問題がないわけではない。たとえば,“2 科目受験者”と“1 科目受験者”をどう振り分けるのか。現行のように,混在方式だとすると,途中退席ができないため,“1 科目受験者”は結果的に2 科目受験者の2倍の試験時間となる。
 また,現行の「公民」は3 科目とも全て2 単位科目だが,「地歴」のうちB科目は4単位であり,これらを同等に扱うことになる。 

 現在,中教審で次期学習指導要領改訂に向けた審議がなされており,議論の展開に注目したい。

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