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学級通信から

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 早いもので,もう五月。私自身,四月の入学以来,毎日のようにくる新しい配布物と調査の整理に追われている。
 さて五月。季節の挨拶でも「春風若葉に薫る候、・・・・・」というように,四季の中で,命の息吹を感じ,街を歩く新しい制服が最もよく似合う時期。天気のよい日には,ちょっと川沿いなど歩き,水音を聞きながら春風に当たっていたくなる。そんなとき,ふと我に返ることがある。「ああ,始まったんだ・・・・」。忘れていた不安が過ぎる。
 諸君達より上の世代なら誰でもこういう経験を持っている。中にはそれで気持ちがちょっと凹んだ人もいる。そんな人達に中島みゆきは『ララバイSINGER』(子守歌)を送った。

その船は今どこにふらふらと浮かんでいるのか
その船は今どこで ボロボロで進んでいるのか
流されまいと逆らいながら船は挑み船は傷み
すべての水夫が恐れをなして逃げ去っても 
その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ
おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな
(「宙船(そらふね)」作詞・作曲 中島みゆき)

 どぎつい表現に一瞬たじろぐが,繋ぐ言葉は温かい。そして,声に彼女独特のメッセージが込められている。まさに子守歌だ。

 1620年,迫害されて清教徒達102人をのせた一隻の元貨物船が新天地アメリカに向けて出港した。66日間,栄養失調と戦いながら,12月21日,マサチューセッツ州沿岸に上陸した。
 上陸前,彼等は船上で誓約を結び,互いの協力を誓った。後に米国の独立や憲法制度に大きな影響を与えたこの誓約は船名に因んで「メイフラワー誓約」と呼ばれる。
mayflower.jpg“Mayflower”―――バラ科植物の名。4~5月にウメに似た花を咲かせる。花言葉は「希望」。―――五月は希望に満ちている。

 されど五月。四日間の連休。運動会があり,漢字テストが続き,下旬には芸術鑑賞がある。授業も,これまでの序章を過ぎ,スピードを上げて本格化していく。益々忙しい。