芸術の秋です⑧
「竽(う)」という管楽器が印象的でした。雅楽で使われている「笙」に似ているのですが、それよりも一回り大きいようです。壺は黒漆が塗られ、側面には笙を奏でる迦陵頻伽、宝相華、蝶、花、雲などが、底には花鳥文、吹管に花・蝶文が装飾されているところに華やかさを感じました。他の宝物もそうですが、当時の豪華さやきらびやかさが長い年月の間にずいぶん失われているものの、部分的には残されています。「紫檀金鈿柄香炉」や「金銀平脱皮箱」などじっくりと眺めると、天平の華やかな都の薫りが伝わってくるようじゃありませんか。A.M. 「第59回正倉院展」 奈良国立博物館 11月12日(月)まで 大人1000円,中学生400円 (平常展含む) 毎年、大変混雑します |