入学式こぼれ話
― 友だちづくりに一役かった "雨" ―
「友だちができるかどうか不安なんです」
入学式が終わったあと,ある保護者の方から言われた。 「同じ小学校から入学した人がいないんです」
確かに,知った人が1人もいないことは,中学生にはとても不安なことだろう。 どう声をかけようか考えていたとき,雨の降るなか講堂から教室まで1本の傘に何人も入って歩く新入生の姿を思い出した。
「さっき傘に入れてもらえた?」
「入れてあげました」
「じゃあ,きっと大丈夫」
出会って数時間,新入生の間で自然に「助け合い」が行われている。 きっとこれから,たくさんの助け合える友だちができていくだろう。
入学式と同時に降り始めた雨。 「せっかくの入学式にどうして?」と残念だった。 しかし,こんな"ドラマ"が隠されていたなんて。 雨の入学式も悪くない?
これからも,行事では雨が降りますよ。 おそらく。 だって,担任団は「雨男」ぞろいだから。(寿)