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忘却曲線を活用した学習法

忘却曲線

 昨日の進路講演会で、松尾先生が説明された「忘却曲線」と「ハミガキ学習法」は受験生だけではなく社会人にとっても非常に参考になる内容で紹介します。この内の忘却曲線について述べてみたいと思います。
  受験生の皆さんの中には学力が伸びないということで悩んでいる人も多いのではないかとおもいます。学習していないというのは論外ですが、時間をかけていても思うようにならないのは、それなりの理由があるものです。要は学習のやり方に問題があるのです。集中力が足りなかったり、何冊も参考書を持っていたり、できるものだけをやってできないものを後回しにしたり等です。
  今回の講演会では効果的な学習法の一つに「テスト・模試」を上手く活用することがあげられました。試験が終了した当日に見直す、答案返却時に復習する、しばらくたって忘れた頃に再度復習するというように「忘却曲線」に沿って3回復習すれば学習効果が上がるというものです。これは非常に大切なことで、どこで差がつくのかというと、テストや模試が終わった後なのです。受けっ放しでは、後日同じ問題が出ても間違った答えしか書けないことになります。
  この忘却曲線というのは、ドイツの心理学者であるヘルマン・エビングハウスによって証明された人間の長期記憶の忘却を表す曲線です。これによると『記憶してからの忘却率は20分後には42%、1時間後には56%、9時間後には64%、1日後には74%、1週間後には77%、1ヶ月後には79%』ということになります。個人差はあると思いますが、記憶してから1日の間に急激な忘却が起こり、わずか26%しか残っていないということになります。しかし、この後の忘却の度合いは緩やかになっているため、忘れる前に繰り返し反復することが大切なのです。
  今回の講演会の話についても同じことが言えます。良い内容だったと思っていても、1週間後にはほとんど忘れてしまっているということにもなりかねません。是非、お話の内容について復習していただきたいものです。