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本物の舞台芸術体験

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  10月25日(木)、学園講堂において、中学1年~高校1年の生徒を対象に、広島交響楽団によるオーケストラ演奏会を開催しました。本校では毎年何らかの形で芸術鑑賞を実施していますが、本年度は文化庁文化部地域振興室が運営する「本物の舞台芸術体験事業」の一環であるオーケストラ公演ということになりました。
  “子どもは社会を映す鏡”と言われていますが、残念なことに昨今多くの問題事象が生じてきています。このため、文化庁では子ども達に文化芸術を通じて、本物の感動を与え生きる喜びを感じてもらい、豊かな情操を育てることを目的として、この芸術体験事業を推進しています。オーケストラの他、合唱、音楽劇、演劇、文楽、邦楽、邦舞、洋舞があり、昨年度は50を超える団体が公演を行なったようです。
本日の公演は最初にビゼー作曲のオペラ「カルメン」より、情熱の国スペインを舞台に、主人公の女性カルメンを中心に繰り広げられる恋の物語を、“第1幕への前奏曲”“前奏とアラゴネーズ”“間奏曲”“ジプシーの踊り”の順に印象的なメロディーと迫力あるオーケストラの音色で演奏されました。
広島交響楽団は60名のメンバーで構成されており、使用されている楽器は20種類とのことですが、演奏の途中でそれぞれ、ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・コントラバス・ハープといった弦楽器、フルート・ピッコロ・オーボエ・クラリネット・ファゴットといった木管楽器、ホルン・トランペット・トロンボーン・チューバといった金管楽器、小太鼓・大太鼓・ティンパニといった打楽器等、各楽器の紹介と短い曲の演奏が行なわれ、生徒達は興味深くそれぞれの楽器の音色に聞き入っていました。
  その後、休憩を挟んでチャイコフスキー作曲の「くるみ割り人形」より“花のワルツ”が演奏されました。続いて「オーケストラを指揮してみよう」というコーナーがあり、二人の生徒による一分間の指揮者体験が行なわれました。最後に、スメタナ作曲の「我が祖国」よりチェコの首都プラハを流れる“モルダウ”を演奏していただき、全員で“旅立ちの日に”と“校歌”を合唱して、約1時間半にわたるオーケストラ公演は終了しました。
  生徒達の中には音楽に関心を持っている者も多く、公演の後には演奏者達に色々と質問したり、自分達もオーケストラをやってみたいという声が上がっていました。
  本校では、人間教育の充実を育成方針に掲げており、生徒の情操を養う芸術関係の授業にも注力しています。今後ともこのような活動を積極的に展開していきたいと思っています。
  広島交響楽団の皆さんは、年間130回もの演奏活動を行なっておられるようで、公演終了後はすぐに広島に向けて出発されました。過密スケジュールの中で、本校の生徒達に感動を与えていただき心より感謝申し上げます。