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中学校全校朝礼~水の大切さを知る

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  10月13日(水)、爽やかな秋晴れの下で、中学校の全校朝礼を行ないました。本校の全校朝礼は中学・高校合同で実施する場合と別個に実施する場合があります。朝礼においては必ず私が話をすることにしていますが、中学1年生と高校3年生ではあまりにもレベルが違いすぎるため、少し難しい話題になると中学生は理解できないことになるからです。
  本年度は中学生には「環境」、高校生には「グローバル化」をテーマに話をしており、本日は水の大切さについて次のような話をしました。
  〝芝生を植えてから、2ヶ月以上が経過しました。毎日水やりをし、手入れをしているせいか、しっかり根づいてきています。もし、水がなければ枯れてしまったかもしれません。地球は水の惑星と言われており、宇宙から地球を見ると美しい青色をしています。この水があるためにさまざまな生き物の誕生につながりました。
  皆さんは朝起きて顔を洗い、歯を磨き、パンやご飯を食べ、牛乳やお茶を飲み、トイレを使ったと思います。ごく当たり前のこととしてこのような生活をしていますが、日本のように水道の蛇口をひねると水が出てくる、しかもこの水を安心して飲めるという国はあまりありません。生水を飲むとすぐに下痢をするということが多くの国では珍しくないのです。
  現在、地球上にある水の総量は地球が誕生した頃からほとんど変わっていません。海水が暖められて大気中に上昇し、これらがやがて雨となって降り、川や海に注ぐという循環が続いているのです。地球上の水の大部分は海水で97%、淡水は3%弱しかありません。そして実際に人間が使える水はこのうちのごくわずか(川や湖の水は全水量の100万分の1)なのです。これを用途別に見ると、一番多く使われるのが農業用水で70%、次いで工業用水の20%、生活用水の10%です。圧倒的に農業用水が多いのですが、米を1kg収穫するのには4t、小麦・とうもろこしは2tの水が必要なのです。そして、牛を育てるためには多くのとうもろこしが必要になるため、牛肉1kgには実に20tの水が必要です。日本は食料自給率が40%しかなく、食料の多くを海外から輸入しています。そして、当然のことながらこれらの食料には大量の水が使われているのです。
  日本は豊富な水に恵まれているとほとんどの日本人は思っていますが、実は水の輸入国であるということを理解しておかなければなりません。一人ひとりが食べ物を大切にし、食べ残して廃棄するということは絶対にしないようにしてください。〟