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「みんなに無限の可能性がある」

 きょうは幼稚園から中高までの学園の先生方を対象に、筑波大学名誉教授村上和雄先生をお招きして教職員研修会が行われました。「みんなに無限の可能性がある」というテーマでした。先生は、1983年に高血圧を引き起こす原因となる酵素「ヒト・レニン」の遺伝子解読に成功され、世界的に注目を集めるようになられました。
 生命が地球上に誕生してから38億年、遺伝子がずっと引き継がれてきています。その遺伝子のうちわずか2%しか解明されていないそうです。多くの遺伝子が眠っているということになります。例えば、病気など「悪さをする遺伝子」のスイッチをOFFにすれば発病を押さえられることになります。運動や食べ物によって「良い働きをする遺伝子」のスイッチがONになることもあるといいます。人間には60兆個もの細胞があるそうです。ひとつひとつの細胞に遺伝子がありますので、多くの眠っている遺伝子があるということは、文字通り「無限の可能性」を秘めているということになります。また、笑いで血糖値が下がったという研究結果もあるそうで、「“笑い”と“感動”で人生成功の遺伝子をONにする法」なども研究されているとのことです。ユーモアを交えた楽しい、笑いのある講演会でした。90分があっという間に過ぎてしまいました。
 近年、「やる気」の神経細胞や「直感力を鍛える」神経回路の研究が進んできています。遺伝子の解明を含め、意欲や直感、心や生命などに関する研究が進み、無限にある可能性を少しずつでも開花させられようになることを願っています。