« 国公立大学推薦入試 | メイン | 第41回中学英語暗誦大会 »

「学習の定着には休憩が大事」

 二学期の授業も明日一日になりました。各学年LHRの時間がありますので、冬季休業中の過ごし方や講習などについての話もあると思います。そこで、冬季休業中の家庭学習について参考にして欲しいことを紹介します。
 理化学研究所脳科学総合研究センターの研究グループは「短期の運動学習による記憶は小脳皮質に、長期の運動学習による記憶は小脳核にあることを解明」しました。ということは、一時的に記憶を保存しておく場所と、長期間記憶を保存しておく場所が違うということになります。また、「集中学習でつくられた記憶は小脳皮質にとどまったままだが、学習中に休憩を取ると記憶が小脳核へ移動する」ことも解明しています。「記憶を移動させるものが休憩中に小脳皮質のプルキンエ細胞で作られる何らかのタンパク質であることを突き止めた」、としています。「学習には休憩が大事だ」ということを科学的に初めて証明することができた、と研究グループは言っています。これはマウスによる実験ですが、人間にも当てはまると思います。
 以前、中学朝礼で超進学校で有名な東京の開成高校野球部の話をしました。その中に出てくるある選手は、集中力が1時間しか持たない。そのため、勉強も1時間で区切るようにしているとのことでした。彼のスケジュールは、帰宅後1時間勉強そして素振り、7時から夕食、その後1時間勉強→素振り→風呂→1時間勉強→素振り→弁当箱洗い→勉強→11時就寝です。素振りや夕食、風呂、弁当箱洗いの時間を勉強の休み時間としてうまく利用しています。まさに、「学習には休憩が大事だ」ということの実践です。ぜひ、参考にして下さい。くれぐれも、「集中した学習のあとの休憩」が大事だということを忘れないように。