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個の成長から全体の発展へ

 海水には塩分が含まれています。海水が凍るということは、海水中の水分が凍ることになり、その周りの海水の塩分濃度は高くなります。塩分濃度が高くなると海水は重くなり「沈み込み」を始めます。北半球では北大西洋グリーンランド沖でおこり、南半球では南極周辺で起こります。こうして海洋大循環が起こります。これが気候変動に影響を与えるそうです。同じことが大気でも起こります。暖められた空気は軽くなり上昇気流を発生させます。台風や竜巻、雷などを発生させます。海の水の僅かな塩分濃度の変化、空気の僅かな温度変化が気候や気象変動をもたらします。周りに起こる僅かな変化が原因です。
 海洋や大気の変動だけではありません。人間関係においても同じようなことがいえると思います。海水の「沈み込み」ではありませんが、一人の人間の成長や変化が、クラス、学年や学校にと大きな影響を与えることになります。各人が、自分の得意な分野やこれなら一生懸命打ち込めるといった所で力を発揮し、生き生きと輝いている姿が周りに好影響を与えることはいうまでもありません。個の変化・成長が全体の発展に影響を与えることになります。と同時に、こうした方が良いと思うことは自ら先に行う「先施の心」を心掛けたいものです。「先施の心」は莫大な借財を抱えた米沢藩を立て直した名君上杉鷹山の学問の師、細井平洲の教えです。相手からの働きかけを待つのではなく、自分から進んで働きかけることによって、相手の心を動かすことができるというものです。個の成長から全体の発展へ、25年度はこのような年にしたいと考えています。