春の嵐に思う
急激に発達した低気圧が各地に大きな被害をもたらしています。気象庁によりますと、宮崎市青島で6日午前9時ごろまでの1時間雨量が観測史上最大の92ミリを記録したり、高知県では、室戸岬で最大瞬間風速28.1メートルを、徳島県阿南市の蒲生田では34.1メートルを観測したとのことです。同様の低気圧は、昨年の4月3日にも発生しています。春の嵐という現象なのでしょうか。
丸い地球に太陽からのエネルギーが降り注ぎます。おのずと赤道付近は暑く、極地付近は冷たくなるように、大気の温度差ができます。暖かい空気と冷たい空気が接触すると、暖かい空気は軽いので上昇し、冷たい空気は重いので下降します。北半球では地球の自転する力によって左回りの渦になります。これが温帯低気圧といわれ、春の嵐の正体です。それにしても、チョットした空気の温度差が、これだけ大量の雨を降らし、台風並みの風を吹かせるとは、自然のメカニズムや大きなエネルギーに驚かされるばかりです。
それだけではありません。宇宙に目をやると、もっと驚くことがあります。先日、宇宙の成分の4分の1を占めるとされる謎の物質「暗黒物質」の存在を示す痕跡を国際研究チームが捉えた可能性があると発表されました。なんと宇宙の物質のうち、現在の理論で説明できるもの、存在が分かっているものは、全体のわずか4%にすぎないというのです。宇宙から見れば極めて小さな地球、その地球から見ても極めて小さな人間です。なんと取るに足らないちっぽけな存在と見るのか、今、分かっているのはあの宇宙の4%だということを認識している人間と見るのか、私は後者の見方を支持したいと思います。