「霜止出苗(しもやんで なえいずる)」
きょうは七十二候の第17候、「霜止出苗(しもやんで なえいずる)」です。この辺りでは、寒い日があるといっても、すっかり春です。霜が降りるようなことはありませんが、地方によっては、そうでもないようです。ちょうどこの頃、農家では苗代づくり、田植えの準備が始まる頃をイメージさせる言葉です。「♪夏も近づく八十八夜…」は茶摘み歌です。「立春」から数えて88日は、もうすぐです。「八十八夜の別れ霜」と言われるように、この時期に遅霜がおりることがあるようです。
学校では、芝生が苗代のように芽吹いています。色とりどりのツツジが咲き誇っています。木々の新芽も芽吹いています。春の季語に「風光る」と言う言葉があります。「風のために若葉が動いて、光るように見える」ところからきているようです。まさに、「風光る」季節です。なんとも趣のある、しかも観察眼の鋭さに敬服させられる言葉でしょうか。
4月も終わりに近づきました。間もなくゴールデンウイークです。気分がそちらに向かっている人がいるかもしれませんが、高校三年生はそれどころではありません。今日、明日と模試です。休み前のひと頑張りが必要です。緊張感を持って新学期を迎え頑張ってきたものが、そろそろ疲れが出る頃でもあります。気分をリラックスさせ、気持ちを切り替えるのには丁度良いタイミングかもしれません。気持ちをリラックスさせ過ぎて、「やる気」の新芽が「遅霜」の被害にあわないよう注意して、ゴールデンウイークを過ごし新芽、若葉で「山笑う」から「山滴(した)たる」夏の如く成長して欲しいものです。