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「Tsunami」

 日本時間2日午前8時頃、南米チリ沖で発生した大きな地震が引き起こした津波が日本に到達するとして心配されていました。大事に至らず、津波注意報は3日午後6時に解除されました。
 チリ地震による津波といえば、1960年チリ南部でマグニチュード9.5という観測史上最大の超巨大地震による津波があります。平均時速750kmという高速で太平洋を横断し,22時間半後日本列島の沿岸に達し、北海道から沖縄に至る太平洋岸のほぼ全域に被害をもたらしました。
 「津」は港、船着き場などの意味があります。この「津」を襲う波で「津波」となったと言われています。1946年4月1日、アリューシャン列島で大地震があり津波が発生しハワイに大きな被害を与えました。その時ハワイの日系移民が「Tsunami」という語を使いそれが広まったとされています。その後、米国は地震警戒システムをつくった時、その組織を「Pacific Tsunami Warning Center(太平洋津波警報センター)」という名称にしました。「Tsunami(津波)」という語がそのまま使われ、国際語になっていったようです。
 津波は地震や火山活動などによる海底地形の急変により生じる大量の海水の塊の運動です。進む速度は海底の深さが関係し、入り江や港など海底が浅いところでは速度が遅く波高が高くなります。高波や高潮とは発生の仕組みもエネルギーの大きさも違います。津波の恐ろしさは3年前の東日本大震災の記憶も生々しいところです。正しい情報の入手と高台への避難、今のところ有効な対策はこれしかないようです。