「本物の学び」で、広島大学 医学部医学科に合格。
2月7日 広島大学のAO入試の合格発表があった。発表では、医学部医学科に合格した生徒はたったの2名。そのうちの1人が本校の現役生です。当初は募集人員は5名だったが、ふたを開けてみると合格者2名と、かなり絞り込まれていた。
広島大学 医学部医学科のAO入試の出願資格は、1浪までで、入学した場合MDーPhDコースへの進学を確約できる生徒で、さらに、①日本数学オリンピック予選合格、②全国物理コンテスト一次合格、③化学グランプリ一次合格、④日本情報オリンピック予選合格者、⑤日本生物学オリンピック一次合格者、⑥日本地学オリンピック一次合格者のいずれかの要件を満たす者 というかなりハードルの高い基準がある。
書類審査で一次選考を合格した後、小論文(120分)、面接2回を受け、さらにセンター試験の成績で最終合格者が決定されるという試験である。
この度合格した本校の生徒は、学業においてもよく頑張ったが、知的好奇心が旺盛で、高校2年時には、「サントリーの先端科学実験教室」や夏の「5日間研究者体験」に参加し、高校3年生になってからは土曜日の放課後、希望者だけで「生物オリンピック対策も兼ねた勉強会」にも参加していた。そのような努力が、生物オリンピック一次合格、そして本選で銅賞を受賞し、今回の広島大学AO入試に出願できる資格を得ることができたのである。
しかし最終審査で合格できたのは、センター試験の得点もあるが、サントリーでの「5日間の研究者体験」で発表したパワーポイントの資料も大きいと思う。非常に高度な内容の研究をやり、それを研究者の方々の前で発表していたので、医学研究者を望んでいる広島大学に合致していた。サントリーでの本物の学びが、功を奏した。サントリーの研究者の方々に、お礼を言いたい。
それ以外にも、その生徒にはいくつかの強みがあるが、3年間彼を見てきた私には、彼の人柄が合格の最大の要因と思っている。いつも授業終了後、その生徒は誰に言われることもなく、板書された文字を丁寧に消し、次の教員が気持ちよく授業ができるように、驚くほどきれいにしてくれるのである。私は、「君のその心がけがきっと天に通じるよ。」っていったことがあるが、まさにそれが実現した。
心から、おめでとうと言いたい。大学では、アトピー性皮膚炎やアレルギーの研究をしたいといっていた。
きっと努力家で、しかも心優しい献身的な医師になってくれると思う。