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2018年01月31日

今夜は皆既月食

 今夜は日本全国で皆既月食が見られます。しかも部分食の始めから終わりまでを見ることのできる好条件。月は真っ暗になって見えなくなるのではなく、赤銅色になります。
 皆既月食のピークは22時半頃だそうです、寒さ対策をして赤銅色の月を見上げてみてください。詳細時間は国立天文台HPなどで。
 
 同じ見上げるのでも、今、人類初の規模で見上げているのが電波望遠鏡「アルマ(ALMA)」です。
 スーパー望遠鏡「アルマ」の創造者たち/山根一眞(日経BPマーケティング)
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 太陽系はどうやって生まれたのか、地球以外の場所にも生命は存在するのか、人類が長年抱いているそんな疑問に挑む最前線にあるのがアルマです。
 南米チリのアンデス山脈アタカマ砂漠、酸素も希薄で人が住めないような海抜5000mの高地、まるで火星のような場所に並ぶ66台のアンテナで日本を含む22の国と地域が協力して科学観測を行っていてます。圧倒的なのはその性能、なんと「視力6000」!に相当するとか。300キロ先の1円玉が見えるくらい。

 この本では、30年にわたるアルマの開発と建設の国際共同プロジェクトを追います。日本からは天文学者だけでなく、日本のものづくりの底力と日本人の努力の大きさを伝える製造技術者も一緒に挑みます。
 本体のパラボラアンテナが作られたのは高砂市の工場。台風などのアクシデントに見舞われながらも神戸港から南米・チリまで運ばれました。そんなアルマの全貌と宇宙の果てを探る壮大なミッションを解説した1冊。

 アルマ望遠鏡の施設には高感度・高画質のライブカメラが設置されていて、 昼夜を問わず活動を続けるアルマ望遠鏡の様子を見ることが出来ます。
  → 「国立天文台「アルマ望遠鏡」サイト
 とても感度が高いので夜空に浮かぶ星や天の川も見ることができ、 今夜のような月夜には月光に照らされた風景も楽しめるそうです。(あ、チリとの時差、12時間ほどあります)
 気になるのはお天気。昨日の帰り道にはまん丸い月がきれいに見えていました。今夜はどうでしょう?

2018年01月29日

ひばりの図書室1月号

 本日、ひばりの図書室1月号を配布しました。

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                           マッティはなにかと憂鬱になるようです

 直木賞と芥川賞作品、ショート・ショート好きな人におススメの朱川湊人さんの新着本3冊、フィンランドで人気のフィンランド人気質を絵本にした「マッティは今日も憂鬱」など紹介しています。マッティの日常「フィンランド人あるある」は日本人も共感できるところがたくさんあるようです。

2018年01月24日

第158回芥川賞

 若い世代が主人公の「青春小説」に対し、「玄冬小説」というものがあるそうです。歳をとるのも悪くない、と思えるような小説だそうです。
 「青春」「朱夏」「白秋」「玄冬」 これは古代中国の思想、陰陽五行説による四季を表す言葉。それを人の生涯にあてはめると、みなさんのような世代が「青春」、老年の世代が「玄冬」です。

 今回、芥川賞に選ばれた作品の1つ おらおらでひとりいぐも/若竹千佐子(河出書房新社)は、74歳の桃子さんを主人公にした玄冬小説です。
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 若い時に集団就職で上京した桃子さんは、その人生を理想的な女性、妻、母親として生きてきました。ただ若い時に最愛の夫を病気で亡くし、成長した子ども達とは疎遠になっています。そして長年かわいがっていた愛犬も亡くした今、いよいよ桃子さんは独りになりました。
 「この先一人でどやって暮らす。こまったぁどうすんべぇ」
 桃子さんの心のうちから湧きあがる言葉は、若き日を思い、近い将来訪れる死を思い、夫のこと、子どもたちのこと、時にはユーモアあふれる言葉で綴られていきます。桃子さんの故郷・東北の方言はまるでリズムを刻んでいるようです。

 タイトルの「おらおらでひとりいぐも」は宮沢賢治の詩『永訣の朝』の一節です。偶然にも直木賞と並んで宮沢賢治に関わる作品の受賞となりました。
 岩手の方言で「私は私で、一人でいきます」という意味。賢治の最愛の妹・トシが亡くなる前に、賢治につぶやいた言葉です。

2018年01月20日

第158回直木賞

 第158回直木賞が、、銀河鉄道の父/門井慶喜(講談社) に決まりました。

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 タイトルからもわかるように「銀河鉄道の夜」で知られる宮沢賢治が、どんなふうにして国民的な作家となっていったのかを賢治の父である政次郎の目を通して描いた物語です。

 賢治は岩手県花巻で質屋を営む地元でも有数の商家で、実業家として成功した父・政次郎、母・イチの長男として生まれます。
  幼少期から賢治の行動に一喜一憂する政次郎、その過保護ぶりといったら。
はらはらし案じながらも、息子の助けになりたい。そんな矛盾する自分の姿を業ふかい、利他的でしかも利己的だと感じます。でもそれが父親なのかもしれないと思うのです。
 「鉱石の研究をしたい」「ドロップ工場を作りたい」「布教活動を始める」そんな賢治をとにかく助けようと行動にうつします。ただそんな自分の行動が賢治を本物にするのか、ダメにするのかがわからない。将来に干渉したいのか、したくないのか。
 いったい自分は、理解のある父になりたいのか、息子の壁でありたいのか。

 病弱で家庭を持つこともままならず、質屋の後継ぎとしても期待に応えられない、信仰への目覚めや最愛の妹・トシとの死別など、決して長くはない紆余曲折に満ちた賢治の生涯を語りながら、「父でありすぎる」政次郎の姿を描いた物語です。


2018年01月17日

23年になります

 今日、17日で阪神淡路大震災から23年になります。今日の当番の図書委員に、もし今大きな地震が来たらどうする?と尋ねてみました。
 居合わせた場所によって、学校で待機、歩いて帰宅、お父さんの職場へ向かう、そんな答えが返ってきました。普段から家族で話をしたり、阪神淡路大震災当日の話を聞いたりているそうです。
 もし日中、地震が起こったら・・・。東日本大震災の時にも、公共交通機関が止まってしまい帰宅できなかった人たちが大勢いました。内閣省は自宅まで20キロ以上の人を帰宅困難者としているそうです。いつおこるかわからないけれど、そのための準備は出来ます。

 これからの防災は、若い世代が自分を守る知識を身に付けて親世代に伝えることも求められると言います。もしもの時の話をしておく事は本当に大切です。

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学校と自宅の距離感把握していますか?震災時帰宅支援マップ 京阪神版(昭文社) 改訂されていないので、少し古いものですが、参考に。

2018年01月09日

新しい年

  新しい年がスタートしました。
平成に入り30年です。ちょうど30年前の昨日、1月8日から平成は始まりました。
昨年、年賀状のCMでも言ってましたが「え、もう30年?!」です。そして今年はポスト平成へ向かう年でもあります。
 今年も図書室はみなさんが「自分の頭で考える」ための手助けの場でありたいと思っています。どうぞよろしく。
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 冬休み貸出分の返却日は1月12日です。
今日から貸出冊数が4冊に戻ります。現在、4冊以上かりている人は、返却しないと新しく貸出が出来ないので気をつけてください。