三角比もなんのその
「いかハン(あるいはイカ阪)」――かつて「結婚するなら京大,デートをするなら同志社,引越しするなら阪大」といわれ,いかにも阪大、ダサい阪大生のイメージを表した言葉。自嘲気味に聞こえるが,いやいや,そこは大阪,みずからボケて笑いをとろうとする意図がありありと見える。
イラスト入りイカ阪はこちら→
http://www.coop.osaka-u.ac.jp/GI/walker/0805/03-07.pdf
このイカ阪精神,関西人はDNAとして確実に持っているようだ。
教室の点検に4階に上がってみると,隣の組だけ明かりがついている。あれっ?て思って,覗いてみると,女の子が4人,机を合わせてなにやらやっている。どうも,明日の数学のテストに備えて問題を解きあっているらしい。その中の一人の子が私に気がついて,後ろの黒板の前に立ち,
「先生,いい? 傾斜10度の坂道が,こう真っ直ぐあって・・・・」
ジェスチャーをまじえて丁寧に説明してくれた。他の子たちがゲラゲラ笑っている。
「そこを30度斜めに歩く・・・・・」
実際に歩いては戻り,同じ説明を繰り返した。そのたびごとに他の子たちがまたゲラゲラ笑った。
どうも,「傾斜10度の坂道を左30度斜めに歩くと地上から何mの高さ上ったことになるか」という問題文をそのまま実演しているらしい。
「坂道やで!ふつう,真っ直ぐ歩いて登るで。斜めに歩くか?」
問題にツッコミを入れている。
写真を撮っている最中,問題を解いて答えが出たらしい。
「わかった! 3mや!」
「えっ? 答えは・・・2mになってるで?」
「まっ,1mはおまけ,ということで」
「なんでやねん!」
さすが! ちゃんと漫才になっとる!