6月10日、尼崎ピッコロシアターへ演劇鑑賞に行きました。演目は「新天地へ～ある移民の物語～」です。20世紀初め、故郷のアイルランドから新天地アメリカへ、多くの若者たちが夢を追い求めて海を渡りました。今回の舞台はそうした実話に基づいた物語です。

演劇には見えないものを見せる力があります。見えないものとはたとえば人間の心です。新天地へ行って豊かな生活を手に入れたいという若者たち、その一方様々な理由からアイルランドにとどまる父や兄、恋人、そうした人々にはそれぞれの心がありました。71期生の皆さんも、いつか親元を離れて遠い地で生活する人がいることでしょう。そのとき、自分がどのような心でいるのか、残された家族の心はどのようなものなのか、少し未来の自分に重ねることができたでしょうか。

昨年の演目は「あしあとのおと、ものがたり」でした。当たり前ですが、時代設定から舞台造形、演出に至るまで様々な演劇があります。