2017年12月06日

「年の瀬の一日」

20170609.jpg ローズエコーさんの年末恒例の「クリスマス・ミニコンサート」が今年も告天舎で開催されました。このコンサートの声を聞くと今年も年の瀬を迎えます。いつもながら艶のある合唱で、今年はさらにソプラノがとどろいたように思います。ローズエコーさんは雲雀丘学園のPTAがメンバーですが、中には赤ちゃんをお連れのお母さんが傍の和室でコンサートをお聞きになっておられ、微笑ましくまたうれしく思いました。この赤ちゃんが雲雀丘学園に来てくれる日がたのしみです。

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 校庭の大銀杏を見たくなり中高のほうに出かけたのですが、残念ながら黄葉はあらかたが散っていました。用務員さんが落ち葉を集めておられました。中高の東館から校庭にかけては目にも鮮やかな樹々4点セットがあります。まず大銀杏の黄金色、そして階段わきの楠の緑、小ぶりになりますが楠の隣の楓の真紅、そしてシンボルツリーのメタセコイアの橙。
4本同時に写真は撮れませんが、大銀杏を除く3本は同時に、そして背景には抜けるような空の碧さも一緒に、おまけに撮影時刻も添えて撮影できます。今日はそれを望んでいたのですが惜しむらくはピークが過ぎていました。

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 昨日今日と寒い朝になりました。すれ違う人も背が縮こまっているようです。そんな寒さを吹き飛ばしてくれるのは学園小学校の児童です。正門ですれ違うと必ず立ち止まって大きな声で丁寧に「おはようございます」と挨拶してくれます。私も負けじともっと大きな声で挨拶を返します。さらに正門を進むといつものように校長先生がニコニコとコートも着ないで生徒に挨拶されています。その先には児童会の役員や、交通部の部員が並んでたすきをかけ、専用通路を入ってくる児童や生徒に大きな声と笑顔で声がけをしています。このような日常が子供や学園の未来を作っていくのだと思います。

 ところで児童が一生懸命挨拶をしますが中高生の反応が弱いように思います。挨拶は「笑顔で、大きな声で自分から」です。中高生ともなると試験や部活、入試、その他やることがいっぱいで頭を悩ますことも多く疲れてもいます。今どきはなおさらです。しかしそんな時こそ「挨拶」です。挨拶で元気になります。挨拶が難しい時に挨拶を心掛ける。これができてこそ、社会に出て一番大切な人間力が養えるのです。(2017.12.6)

2017年12月04日

「小学校の新しい英語授業」

20170609.jpg 師走に入りました。今日から中高は期末試験が始まりました。先週末は土曜日(12月2日)に雲雀丘幼稚園は「作品展」が開催され保護者の方々が大勢、お見えになりました。雲雀丘学園の園児の絵は画用紙いっぱいに人や動物などが大きく描かれ、また色彩も実に豊かで、見ている私たちも元気になり、想像力をかきたててくれます。ホールと教室には絵のほかに粘土制作も展示され、園児は自分の作品をお父さんやお母さんと話しながら楽しく写真を撮っていました。

 昨日日曜日は中山台幼稚園の「クリスマス音楽会」が雲雀丘学園講堂で行われました。朝早くから園児のご家族の方がつぎつぎとお越しになり講堂はいっぱいになりました。合唱だけでなく演奏や、園児の指揮を執る合奏もありました。見ていると年中、年長と進級するごとに大きく成長、進歩することがよくわかります。共通するところは大きな声で、元気な動作で無心になって、力いっぱいに演じるところです。お客様の中には目頭を押さえる方もおられます。舞台への入場・退場もしっかりできていました。こういうところが大事なのです。手前味噌になりますが本園先生方の指導が行き届いているのだと思います。

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 さて中高の期末試験の期間を活用して、中高のネイティブの先生方の小学校への連携授業が始まりました。小学校の5・6年生を対象に行われますが初日の今日は5年虹組でした。いつもの小学校の英語の先生方2名に、中高からのスワン、カイル、キャサリンの3人の先生が加わることになって児童は大きな驚きと歓声。今日は建物の名前と、その位置関係を示す前置詞の勉強です。実に元気な明るい授業が展開されました

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 文部省の指導に先駆けて、雲雀丘学園小学校は来年4月から全学年、週2時間のネイティブによる、会話を中心に楽しい授業を実施します。さらに小学校と中高の英語に連続性を持たせ、小中高一貫した英語教育ができるように、英語の先生の相互乗り入れも徐々に進めていきます。保護者の皆様にも時間あれば実際の授業をぜひご覧いただきたいと思います。(2017.12.4)

2017年11月28日

「待ち遠しい春」

20170609.jpg私の常務理事室のそばを登校の児童が小学校棟に入る前に通りかかります。その子供たちと一緒に今朝はチューリップの球根を植えました。以前から子供達には大きな植木鉢を示しながら「そこに植えるぞ」と宣言していたので、ここ数日は毎日のように窓越しに「いつ植えるの?」と催促をされていたものです。事前に植木鉢の土を入れ替え、肥料を施し、球根を20個用意しあとは植えるだけにしておきました。

20171128-1.jpg快晴の朝でした。私が登校するや否や窓の外には、すでに数人の子供たちが今や遅しとばかりに、球根を植える作業を待っていました。一人一個づつ植えてもらいました。中には球根をさかさまに置く子もいました。「こりゃこりゃ、芽はどっちから出るのかな?」。植えた後はやさしく土をかぶせます。そして一つ一つ誰が植えたか印をつけました。そのあとは小さな手を合わせてお祈りです。「元気に育ちますように」。

20171128-2.jpg私もなつかしい思い出があります。小学校1年生の時でした。田舎でしたから小さな分校に通っていました。ある日のこと、担任の岡春子先生から「みんなでチューリップを植えよう!と。みんな農家でしたので家から自前の牛の堆肥をえっちらおっちら学校に持参しました。わいわい騒ぎながら植えた後は、堆肥の何ともいえない田舎の香水の香りが、手のひらに残っています。そしてわくわくしながら春の発芽、そして開花を待ったものです。

子供たちも私も来年の春が待ち遠しいです。(2017.11.28)

2017年11月13日

「二つの公開」

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立冬が過ぎ秋色が濃くなってきました。今日は朝から抜けるような晴天で、色づき始めた校庭の大イチョウや高校棟前のメタセコイアにもまばゆいくらいの陽光が当たっていました。

この土曜日、雲雀丘学園ではプログラミングの体験教室を報道陣に公開しました。体験教室は10月7日に始まり12月19日まで延べ14回にわたって開催、幼稚園の年長から中学校1年生までの希望者約400名が参加します。この日はアドバンスコースの小学4,5,6年生39名が2人一組になって、タブレットを使いロボットで地球から火星や土星を目指すというプログラミングに挑戦しました。無事到着するとみんなで歓声を上げながら大きな拍手。見学に来られた保護者の方も一緒になって喜んでおられました。将来、この児童の中からプログラミングの大会で優勝者が誕生することをひそかに願っているところです。
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学園中高等学校では先週金曜日、「授業研究大会」を開催しました。これは中高の授業を他校の先生方や塾などの教育関係者にお見せしいろいろとご意見をいただくものです。134名のご出席をいただきました。11教科を行いましたがそれぞれ個性的で先進性があるように思いました。終了後の分科会では参加いただいた先生方からも高い評価をいただきました。また学園の受け入れ態勢や生徒の明るい雰囲気など授業のほかの面でもお褒めいただきました。ありがたいことです。
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私としては授業を広く公開し、授業力の向上に努めるという中高の先生方の意欲的な取り組みを大いに讃えたいと思います。これこそ「やってみなはれ精神」です。またこの日は通常の授業は実施したうえでの研究大会の開催でした。これも授業は絶対におろそかにしないという「授業第一精神」の現れでありうれしく思います。中井校長から来年度も実施するとの力強い決意が表明されました。さらに研究を重ね日本一の授業を実践されることを願っています。継続は力です。(2017.11.13)

2017年11月01日

「やってみなはれ、やらなわかりまへんで」

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大正13年(1924年)11月11日、サントリー山崎蒸留所は完成し、その竣工式が開催されました。今から93年前のことです。世界5大ウイスキーの一つ、ジャパニーズウイスキーはこの日をもって始まりました。余談ですが、工場に据え付けるポットスチルと呼ばれるウイスキーを蒸留する巨大な釜は、大阪から淀川をさかのぼって移動、陸揚げし、難関の東海道線は、深夜、列車の通らないときにコロを下敷きにして越えたとのことです。
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鳥井信治郎の「ウイスキーづくりへの挑戦」には「百人が百人反対した」と言われています。莫大な費用をかけても最初の数年間は原酒を寝かせる必要上、商品が出荷できない。鳥井信治郎は経営者として大変な決断をしました。私がサントリーで働いている1980年代には「サントリーオールド」というウイスキーは年間1200万ケース(14,400万本)以上販売されるに至りました。もちろんこの数字は世界一、「化け物」とまで言われたものです。そして今や日本のウイスキーは数量だけでなく品質的にも世界一と評価されるようになりました。

「挑戦」「チャレンジ」は企業では新入社員に求めるキーワードであり、「やってみなはれ」精神は、企業での社員教育の教材テーマにも取り上げられています。雲雀丘学園中高では毎年4月には生徒1400名全員が「私の挑戦」を書き校長に提出、校長は一人一人に激励の返事を送ることで生徒の挑戦心を培っています。「内向きになってしまった日本」は何としても打破しなければなりません。その先陣を雲雀丘の生徒が担ってくれればありがたいことです。

11月11日、雲雀丘学園ではこの秋から実施している「プログラミング体験教室」を報道関係者へ公開します。プログラミング教育の狙いの一つに「自らの力でやり抜く精神を養う」があります。失敗を恐れず試行錯誤を重ね最後までやり抜く姿勢は「やってみなはれ」精神にも通じます。そして生徒だけに求めず学園経営にも常に「やってみなはれ」精神が求められているものと思います。(2017.11.1)

2017年10月20日

「日本人が失ってはいけないこと」

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天候不順が続きます。今日も朝から小雨が降り、どんよりとした曇り空です。秋雨前線が日本の南岸に停滞しているとのことです。夏の太平洋高気圧が徐々に南下し、北のほうから大陸の冷たい高気圧が張り出してきます。この二つがぶつかってできるのが秋雨前線です。早く秋雨前線が南方に遠ざかり、秋らしくさわやかな毎日が来てほしいと思います。

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さて日経新聞に連載されていた「琥珀の夢」が9月初旬に終了しました。私にとっては朝の楽しみが一つなくなりました。42年間サントリーに勤務していましたので大体のことはわかっているつもりでしたが、それでも小説で初めて触れることも多く、著者の伊集院静さんが描かれる人間模様は感動的で色々教えられました。学園の先生からも「琥珀の夢」の内容について意見や質問もあり、単行本が出たので買い求め、当該の個所を読み直したり、印象的な部分を読み返しています。

ご承知のように小説の主人公の鳥井信治郎はサントリーの創業者で、雲雀丘学園の創立者。大阪・船場の薬種問屋で丁稚から身を起こし、20歳で独立。苦労と失敗を重ねながら常にチャレンジ精神を忘れず日本に洋酒文化を築いたのでした。生きた時代は明治の半ばから日清・日露の戦争と、日中戦争・太平洋戦争をへて高度経済成長に入るまで。この激動期を、日本を愛し、宗教心に満ち、陰徳を忘れず雄々しく生き抜きました。

昨今、わが国を代表する神戸製鋼所や日産自動車の不祥事で日本のモノづくりへの信頼性が揺らいでいます。どうしてこんな事態に陥っているのでしょうか。私は日本全体がモノづくりを軽視しているところに原因があるのではないかと思っています。人類の生存の根っこのところは物を作るということです。ここからすべてが派生していきます。物を作るというところをおろそかにしてはいけないのです。

パナソニック、トヨタ、ソニーなど日本を代表する企業も、創業の社長は現場で物を作っている人でした。トップがモノづくりの苦労を知り、お客様の安全安心を自らの手で必死に勝ち取ってきたから日本はモノづくり世界一になれたのです。「琥珀の夢」は日本人の生き方や日本人が失ってはいけないことなども教えていると思います。(2017.10.20)

2017年10月10日

「プログラミング体験教室スタート」

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10月10日、53年前の今日、東京オリンピックが開催されました。快晴。テレビ中継のアナウンサーが「世界中の青空をここに持ってきたような空」と形容しましたが見事に晴れ渡りました。中学2年でしたが夢中でテレビ中継を見ていました。女子バレーで金メダルを取りましたが勝利の瞬間はあっけなかったこと、柔道日本が無差別級で金メダルを逃しましたが、日本の代表選手神永がオランダの巨漢ヘーシンクに抑え込まれ、やはりアナウンサーが「神永、立て!神永 立て!」と叫んでいたこと、陸上男子100メートルはボブヘイズが10秒06で優勝しましたが、大柄な体育の先生が「ボブヘイズと俺は身長も体重も一緒だ。これくらいの体でないと10秒06は走れない」と自分が走ったわけでもないのに話していたことを思い出しています。

土曜日(10月7日)開催予定の雲雀丘幼稚園の運動会は雨で翌日に延期となり、日曜日は中山台幼稚園と同日の開催となりました。前日とは打って変わって雲一つない快晴、東京オリンピックの開会式の日のようでした。大勢のお客様の声援の中、園児は力いっぱい走り、飛び跳ねました。よくぞここまでという演技に惜しみない拍手が送られました。

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土曜日は雨となりましたが、校舎内ではプログラミングの体験教室が開催されました。雲雀丘学園では、今年をプログラミング教育元年として、2020年からのプログラミング教育の必修化に向け準備を進めています。まず最初の取り組みとしてこの秋から年末にかけ、プログラム体験教室を実施します。参加者を募ったところ何と400名の応募がありました。対象者は幼稚園の年長から中学1年生までですが4割くらいの応募率で保護者の関心の高さがうかがえます。これから12月にかけ、15回の教室が開催されますが今回はあくまでスポットの開催で一人1回の参加のみ、来年1月からの通期開催に向け準備を重ねてまいります。

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土曜日の初回は1年生が20名、2・3年生が31名の二つの教室になりましたが、1年生には保護者の方も数名、見学にお越しでした。児童はペアになって協力して火星に到達するプログラムを作ります。そのあと実際にロボットを動かしますが、そう簡単には思ったようにロボットは動きません。それでも何回もの試行錯誤の中から見事火星にたどり着くと、みんなで拍手喝采。実に活気のある授業が展開されました。

今年の4月、ソニー生命が中学生、高校生の「将来なりたい職業」のアンケート調査を行いましたがその中で中学生男子は1位ITエンジニア・プログラマー(24%)、2位ゲームクリエイター(20%)、3位はYouTuberなどの動画投稿者(17%)となっています。数年前と様変わりしているようです。私などはもう少し現実的(?)なものをと思いますがそれがもう古いのかもしれません。夢を持って自らの意思で頑張ることはいいことです。失敗してもそれはそれで将来のための力、財産となります。雲雀丘学園の取り組みが子供たちの成長を後押しし、夢が実現すればありがたいことだと思います。(2017.10.10)

2017年09月29日

「信治郎、母を想う」

明後日10月1日は学園の創立記念日、学園はこの日を「親孝行の日」として幼稚園、小学校、中高等学校それぞれが工夫して親孝行の取り組みをします。学園の創立者、鳥井信治郎は「親孝行な人はどんなことでも立派にできます」と言い、これが建学の精神になっています。
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信治郎がなぜ「親孝行」が人間最高の道だというのか、それには母親の影響が極めて大きいと思います。小説「美酒一代」(杉森久英著)に子供のころの母親との出来事が書かれていますので抜粋します。
ある時彼女は信治郎を連れて天満天神へ参詣した。この天神の社前の橋の上には、たくさんの乞食が並んで参詣の男女に喜捨を乞うている。彼らは一銭の金でも与えられると、大きな声で、歌でも歌うように礼を言い、頭を地につけて、何度もおじぎをする。いかにも、大袈裟で、芝居気たっぷりだけれど、小さな子供の目には、面白い見世物であった。信治郎は母に金をねだると、乞食たちに与えて、彼らがいかに感謝するかを見ようと、後ろを振り返るのだが、母は必ず彼の手を荒々しく引いて決して振り返ることを許さなかった。普段はやさしい母だがその時だけは、人が変わったようにきつい表情になる。

信治郎はそのころは3才か4才の頃だったので母がなぜ振り返らさないかよくわからない。許さない母が不審でさえあった。母親のこの態度の中に、人への施しは感謝を期待してはいけないという厳粛な教訓が含まれていることに気が付いたのは彼が相当大きくなって世路の艱難を経たのちだった。信治郎は後年、多くの人に奨学資金の提供をするが、出所を明かさなかった。またサントリーはときに「陰徳」という言葉を使うことがありますが、母から信治郎に伝わった精神が企業の底流に絶えることなく流れているのかもしれません。

母とはこんなこともありました(信治郎自叙伝から)。「私が若いころ病気にかかって医者から見放されたことがあった。何日も何日も非常な苦しみが続き、自分でももう駄目だとおもったほどだった。ところが信心深い母親は何とか神仏の加護によって私の命を助けたいと一心不乱に祈ってくださった。そのお陰か危ない私の命が助かり、すっかり病気も治って医者も驚いたことがある。」

さらに自叙伝はつづく。「人と話し合っていて、母親の話が出ると、つい涙が出て声を詰まらせてしまう私を、人は何と見るであろう。しかし私にとってこれは誠に自然のことである。私の若い時、父親の知り合いだった小西商店に丁稚にやられたが、母親の涙に送られていったものである。家は店のすぐ近くではあったが夜になると母を思うて枕を濡らしたものである。寂しかったのだ。平凡な私の母親を、今になっても本当に偉い人だったと私が思うのは、それほど深い母親の愛情が今も私の胸に生きているからであろう。母親にとってその愛情こそ生命であった。その意味で母親は世界にまたとない命の大恩人であった。女は弱し、されど母は強しという。子への愛情に生きる母は、この世の中で最も強く、またもっとも尊いのではないかと私は思うのである。」

親孝行の日を迎え、学園の創立者でありサントリーの創業者でもある鳥井信治郎の母への思いを伝記小説や自叙伝から尋ねてみました。(2017.9.29)

2017年09月26日

「ストラップにこめた願い」

先週の土曜日、中学校のオープンスクールが開催されました。大勢のお客様が来場され大変ありがたく思っています。その中で校内を見学された児童、保護者の方々にメタセコイアの実で作ったストラップがプレゼントされました。メタセコイアの実は高校棟の前にそびえるメタセコイアから拾われたものです。メタセコイアは絶滅種と思われていましたが、1945年中国で発見され、戦後わずかな苗木が日本に届き、そのうちの1本が学園の創立時に植えられ、学園の歴史とともに立派に育ちました。
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木言葉は「楽しい思い出」、このメタセコイアの下で学園の生徒は語り合います。そして楽しい思い出をいっぱい作ります。メタセコイアの実は大変固く、意思堅固、また「生きた化石」と呼ばれるほどの強い生命力もあります。一個一個手作りした放送部の生徒は、「厳しい受験勉強に負けないで明るく元気に乗り切ってほしい」との願いをこのメタセコイアのストラップに込めました。そして、「みなさんと『雲雀丘の生徒』として楽しい思い出を作っていける日を心待ちにしています」とメッセージに結びました。

入学を希望される皆さんと来年春、メタセコイアの下でお会いできることを生徒と一緒に心待ちにしています。(2017.9.26)

2017年09月21日

「先生の企業研修」

20170609.jpg日暮れが早くなりました。下校時、正門を通るときに特に感じます。朝、登校時には道端のところどころに曼殊沙華が咲いているのを見ました。田舎育ちの私は田んぼのあぜ道に色鮮やかな曼殊沙華がいっぱいに咲き、稲穂が黄金色に波打っていた風景を思い出します。早いもので今週末には彼岸の中日を迎えます。
20170925.jpg今朝の新聞に、夏休みを利用して、民間企業の研修を受ける教員が増えていることの記事が出ていました。教員の民間企業研修は、企業の理念や活動、人材育成などへの理解を深め、学校運営に生かしてもらおうと、経団連が始めたものです。最近では企業のノウハウを教育現場でも活用したい教育委員会も積極的なようで、今年の夏は全国で1000名あまりの教員が研修を受けたと記事では報告されていました。

20170921-6.jpgさて雲雀丘学園では先生方からの要望もあり、また先生方に企業経営の心や営業マインドを持ってもらうことは大切なことであろうとの判断から、今年の夏は独自の企業研修を実施しました。中高等学校の主に新任の先生を対象にサントリーでの研修を3日間行いました。新卒4名、2年目1名、3年目1名、他校からの異動の先生1名の計7名の参加でした。

初日は現場での活動。大手スーパーの店頭で実際に商品の陳列です。売り場のどの位置にどのように並べるかがポイントです。他社ではなく自社(サントリー)の製品を手に取ってもらうには販促ツールも必要です。大量に陳列しますから何時間もかかります。ましてや真夏の暑い時期、大変な作業です。お客様の混雑の中、倉庫から売り場まで商品を運ぶだけでも一苦労です。現場作業のノウハウや知恵のようなものは、流れる汗や疲労とともに会得したようですが、正直のところ「こんなことまでするのか」の気持ちだったようです。

商談にも同席してもらいました。レストランに行ってサントリーのワインを扱ってもらう商談です。商談はうまくいかなかったようですがそれでもストレートに商品をお願いするのではなく、お店がどうすれば繁盛するかを意見交換する中から結果的に商品を売り込んでいく方法は大いに参考になったとのことでした。また話がまとまらなくてもお互い気持ちよく商談を終えられる腕前には感心したそうです。最終的には「人間的な魅力」が必要に思えたそうです。

先生と同じ社会人1年目の営業マンが車で移動の時、「サントリーを自分の手で世界一にする」と夢を語ったそうです。「雲雀丘学園を自分が日本一にする」ということは考えたこともない。しかしこれくらいの気概がないと人を動かすことができないし成長もないと、驚きと同時に納得もしたそうです。

一方今回の研修を受け入れてくれた部署の責任者は「大学を出てすぐに何人もの生徒の前で立派に話されることは我々にはできない」と雲雀丘の先生を大いに評価していただきました。

私が一番印象に残った先生の感想は、「わたくしたちが送り出す生徒が将来、働き苦労する場所を自分の目で見、体験できたことが何よりも得たもの」ということでした。
「先生に実社会を経験してもらい、そこで得たものを日ごろの授業や生徒指導に生かしてもらう」が今回の研修の狙いでした。教育が社会から遊離したものであってはいけないと思います。先生方には自信を持って、研修での「汗と疲労の現場」を生徒に語っていただきたいと思います。(2017.9.21)