2018年06月20日

「大阪北部地震の一日」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~
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週明けの6月18日、大阪北部地震が発生しました。大阪では過去最大級の地震でした。死者5名、負傷者は400名を超える大災害となりましたが、幸い雲雀丘学園は、けが人は一人もなく、また建物などにも大きな被害はありませんでした。地震発生を知るや懸命にそして的確に対応してくれた教職員や学園関係者の皆様のおかげだと思っています。誠にありがとう、またご苦労様でした。学園長としてお礼を申し上げます。

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 地震翌日元気に登校する児童、生徒

地震発生でほとんどの交通機関がストップ、ちょうど通勤通学時間と重なり交通機関には大きな影響が出ました。雲雀丘学園はほとんどの児童、生徒が阪急宝塚線、JR宝塚線を利用しますので特に大きな影響が出ました。地震発生時にはすでに登校しているもの、通学途上のもの、それも車中のもの、駅構内にいるもの、駅に向かっているものと様々な状況にあります。中高、小学校、幼稚園は適時保護者に情報を流し園児、児童、生徒の安全確保に努めました。とにかく安全第一。小学校は保護者に駅に出向いてもらい児童の安全の確認、確保のご協力もお願いしました。併せて教員も手分けして駅に駆け付け生徒の誘導に当たりました。また下校には保護者への児童の引き渡しを原則としましたのでマイカーでの迎えも多く教職員総出で運動場への車両の導入もしました。

午後6時過ぎになりましたが、小学校、中高とも学園でお預かりしていた最後の児童、生徒を保護者にお引渡しすることができました。全員で安堵の胸をなでおろした次第です。

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 乗客の方から送られてきた写真

余談になりますがJR宝塚線大阪行きの電車が地震で緊急停車をしました。ちょうど学園の南門の前あたりの位置でした。1時間余り立往生ののち、電車は線路上でしたが乗客の下車を認めたようです。次々と乗客が電車を降りはじめ、傍の道路に上って来られました。
この状況を見ていた学園の警備員の方が「よろしければ学園のトイレをお使いください」と声をかけました。ご婦人方を中心に多くの方がトイレを使われたようです。

この話は乗客の方から翌日、学園にお褒めの電話をいただきました。こんな話を聞くと大変長い一日でしたが疲れも心地よいものとなりました。

(2018.6.20)

2018年06月12日

「梅雨空記念日」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~
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曇り空、少し小雨もぱらついた6月12日の朝は、梅雨空のもと、記念すべき日になったかもしれません。小学校の児童会の役員が「挨拶運動」で、登校してくる児童や生徒に「おはようございます」の声をかけるのですが、今朝はその役員の中に、登校してくる1年生が一人二人と加わって長い列ができ、「おはようの合唱」が学園にとどろきました。自然発生。先生方も反対側に並んでニコニコ、さながら何かイベントを行っているような光景となりました。

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20180612-3.jpg実はこのような気配は数日前から感じておりました。1年生が自主的に挨拶の輪に入ってくるようになりました。今日はそれがピークになったようです。挨拶は楽しく面白いのです。そして笑顔と元気を生みます。周りとの連帯感も感じます。小さな時のこのような経験は子供たちに大きな心の栄養を与えるのではないでしょうか。


20180612-4.jpgもう一つ。今日6月12日はトランプ大統領と金委員長の歴史的な会談がシンガポールで行われます。そして今日午前、高校2年生は修学旅行でシンガポールに向かい午後5時10分にチャンギ空港に到着します。おそらく現地は興奮冷めやらぬ状況にあると思われます。その真っただ中に飛び込むのです。何と貴重な体験でしょうか。

実は高校2年生の修学旅行は昨年まで北海道に行っていたのですが、今年度からは行き先にシンガポールを加え生徒の選択制にしました。グローバル化の進展の中、特に東南アジアのダイナミズムを肌で感じてもらうことが大切であると考えました。もちろん北海道の大自然の中でファームステイし、環境問題を正面からとらえ、チャレンジ精神を培うことも重要であることに変わりはありません。

(2018.6.12)

2018年06月08日

「たゆまぬ改善」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~
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先日、トヨタの2018年3月期の決算発表がありました。売上高29兆円、純利益2兆5千億円と日本企業として過去最高額を達成したのですが、発表にあたった豊田章男社長は真剣な表情で「自動車産業は生死をかけた戦いが始まっている」と語りました。

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 シンボルツリー メタセコイア        小学校 楠

トヨタがこの巨大な売り上げと利益を上げる根源は、あくなき原価低減とトヨタ生産方式にあるといわれています。この好決算に表情を少しは緩めてもと思いますが、豊田章男社長はなおも「大変革の時代を『100年に一度の大チャンス』ととらえ一層の『原価低減』と『たゆまぬ改善』に取り組む」との決意を語りました。

事実私たちも「トヨタは乾いた雑巾も絞る」会社だと教えられてきました。生産現場に立つ人は歩く歩数を1歩でも少なくする工夫をすること、待つ時間を1秒でも少なくすることが「原価低減」につながるとして、ひとり一人が持ち場持ち場で「たゆまぬ改善」を続けました。

学校経営もよく似たところがあります。雲雀丘学園は「関西を代表する一流の学園を目指す」との目標を持っていますが、実はこの目標自体にはなんら推進力はないのです。というか役に立たないのです。大切なことはその目標を個々人がどう受け止めそれぞれの立場で何を実践するかにかかっているのです。

過日、小学校の運動会が開催されました。私は実に見ごたえのある充実したものだったと思っています。リレーは力強い迫力ある走りがありました。玉入れはユニークなダンスが加わり思わず笑みがこぼれ、組体操は竹棒を使うことで改善がなされていました。その他の演技でも多く改善(変化)が見受けられました。

ところが、逆説的になりますがこの改善はなくても運動会は楽しく進行し、終了したと思います。改善や変えるということはなくても不自由はない、進んでいく。ここに落とし穴があります。しかしやっておかないと知らないうちに会社や学校は確実に劣化し、いつの間にか取り返しがつかない事態になっているのです。

不断の変える努力がそれを評価する組織が生き延びていくためには必要不可欠だと思います。


(2018.6.8)

2018年05月31日

「今年の暑い夏が楽しみ」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~
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ここ数日、鬱陶しい天気が続きまるで梅雨入りしたかのようです。近畿地方の平年は6月7日頃、昨年は6月20日でしたので梅雨入りはもう少し先になるかもしれません。5月も中高は体育大会、中間試験が、小学校も先週は運動会があり、生徒、児童にとっては忙しい月になりましたが明日からははや6月になります。

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グリーンカーテンに備えるゴーヤ   トマト                 トマトの小さな実

学園長室の隣に小さな庭があり今年のゴールデンウィークにゴーヤとトマトの苗が植えられ元気よく育ってきました。ゴーヤはグリーンカーテン、トマトは真っ赤な果実をほおばるのが目的です。トマトは小さな実がなり始めました。このあと、ひまわりや朝顔が植えられる予定です。

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 向日葵                          あさがお

これら園芸の作業は事務局の職員を中心に仕事の合間を見てやっています。この庭は低学年の児童が登下校に通りますが、児童たちに喜んでもらうために、また日ごろの学習に少しでも役に立てばと職員や校務員さん、シルバーさんが色々と工夫されています。

庭には小さな池がありますが、この春ここには立派な浄水ポンプがつけられ、鳥除けの網もかけられました。おかげで水は気持ちよく透明に、魚も素早く泳ぎ、体も大きくなってきました。驚くことにこの改善の費用はゼロ。すべて皆さんの知恵と汗の結晶です。

児童たちは1番大きな金魚に「太郎」、ピンク色のきれいなのに「花子」と名付けました。近頃では「太郎」を先頭に隊列を組んで泳ぐようになり、人にも慣れ池に近づくと寄ってくるようになりました。

さらに力強い助っ人も現れました。中高の生物の先生です。今春、学園に赴任された「魚大好き人間」です。おかげで池の中の生物が多くなりました。児童たちと一緒になって魚を追っかけておられます。

これから暑い夏を迎えますが楽しみ一杯の夏になります。

(2018.5.31)

2018年05月25日

「挨拶の雲雀丘実践中!」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~
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朝のニュースで米朝首脳会談が中止になったとの報道がありました。学校のブログで政治的なことを書くのはよくないのかもしれませんが、私は最初から会談は行われないと思っていました。その理由はいたって簡単です。北朝鮮の完全即時非核化を目指すトランプ大統領と、核を失えば命も失う金委員長は絶対に相いれないからです。会談は「瓢箪から駒」、いわばはずみで予定されたものです。ここ2か月、二人を筆頭に世界が同床異夢を追い、騒いできただけです。

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  登校風景

青空が澄み切った今朝、学園は朝の登校時の挨拶から始まりました。主に生徒専用通路から学園に入ってくる生徒に声をかけていきます。中高は今日は中間試験の最終日、心なしか生徒の足取りも軽いようです。歩きながら勉強している生徒には「テスト最終日、頑張れ!」と声をかけます。毎日声をかけていると今まで反応がなかった生徒も挨拶を返してくれるようになります。こうなればしめたもの。また笑顔いっぱいに大きな声で返してくれる生徒もいます。こちらも元気をいただきます。おもわず「うれしい!ありがとう」。昨日はマスクを取って挨拶を返してきた生徒がいました。「よし、立派な社会人になれるぞ!。」

小学生は自分から大きな声で挨拶をしてきます。中には立ち止まってきちっと挨拶する児童もいます。小学校は「一礼挨拶」を徹底されているからです。最近はネイティブの先生も加わって、「グッドモーニング」の声も混じってきました。そしてハイタッチして楽しい一日がスタート。多くの先生方が出て、児童会や交通部の児童も出て、そして少し離れた中高の入口には中高の先生方が出て、まさに学園挙げて「挨拶の雲雀丘」を実践中。

今日はある会社の役員が教育のプログラムの提案で来校されました。挨拶もそこそこに「生徒さんが挨拶をしてくれました」と。もっともっと挨拶していきましょう。
(2018.5.25)

2018年05月24日

「グローバル時代の教育の課題」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~
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過日、新聞社主催の学校説明会で灘高校の和田校長と東京・開成高校の柳沢校長のお話を聞く機会がありました。ご承知のように両校とも日本を代表する中高一貫の名門校です。テーマは「AI/グローバル時代の子育て」でした。お二人は事前の打ち合わせはなかったのですが、講演に使われた最初のシートは偶然にも30年後の世界がどう変わっていくかの未来像でした。

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                               中庭の池で泳ぐ金魚

「競い合いから助け合いの世界」「内需が落ち込み目は海外に行く」「ICを駆使できるグローバリスト」「インターナショナルではなくグローバル」「多様な人との協働」「自分の考えに対してクリティカルシンキング」「在留外国人、在海外日本人の増加」などこれからの30年を占うキイワードがたくさん出ました。しかしこれらは30年を待たずともすでに始まっていることであり、10年内の変化だと思います。そしてそこにはこれからの日本が背負うべき多くの課題があります。

自分の子供は、人工知能やICT時代に生きていけるのかの心配もあります。しかし、新しい時代を我々の世代こそ心配しているが、今の子供たちはITネイティブと言われ、新しい時代を乗り越える力を持っているとの期待の話も聞かれました。

確かに大人自身がITについていけないので「大変だ、大変だ」と大騒ぎや過度の心配をしていることはあると思います。しかし、当学園のプログラミング教室を見ても小さな園児や児童が喜々としてロボットを組み立て動かしています。楽観はできませんがしっかり準備していくことで新しい時代に備えたいと思います。

むしろ心配なのは、これからの子供たちは、日本や海外で外国人に交じって仕事をしていくわけですが、対抗していくだけの気構えがあるかということです。開成の柳沢校長は日本の子供たちの自己肯定感や自信は欧米や中国、韓国の子供たちと比べて極めて低い。これを正さないと伍して戦うことはできない。そしてその原因は大人たちの自信のなさにある、まさに「子は親の鏡」と話しました。私は親にすべて責任があると思っていません。戦後の教育が大きく影響を及ぼしたと考えています。

子どもたちの人間的な成長には中等教育(中学・高校)が極めて需要との指摘もありました。
大学に行くと専門性が高まり人間教育が相対的に難しいとの声もあるようです。雲雀丘学園も中等教育を預かる学園として「心の教育」をしっかりやっていかねばと思います。また上述の自己肯定感ですが年齢別の変化をみると、13才から29歳まで4歳ごとに数値が出ていますが、20才から24才の期間が一番低くなっています。実はこの年代で大学を出て就職します。自己肯定感の最も低い時に社会にでていくことは誠に残念と言わざるを得ません。
(2018.5.24)

2018年05月11日

「応援の姿勢が評価された」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~
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NHK大河ドラマ「西郷どん」で登場する井伊直弼は少し悪く描かれているように思います。確かに安政の大獄や桜田門外の変などで知られる弾圧者としてのイメージが強いのですが、鎖国を開国に導いた功労者として評価もあります。最近ではむしろ後者の評価が高まってきており、滋賀県出身の私としてはうれしく思っています。

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  陽光いっぱいメタセコイア

さて3/30の「学園長便り」(年度末、天気晴朗なり)で私の母校、県立彦根東高等学校が春の選抜高校野球でうれしくも初戦に勝利し、歓喜爆発の気持ちをお伝えしました。残念ながら3回戦で花巻東に敗れるのですが、この試合も母校彦根東はあわや9回ノーヒットノーランかの大金星を前にしての誠に残念な敗退でした。

今回の「学園長便り」は、勝利の歓喜いまださめやらずをお伝えするものではありません。実はセンバツの閉会式で母校は最優秀応援団賞に選ばれたのです。井伊家藩校の流れをくむ彦根東の応援は「井伊の赤備え」にちなんでスタンドを赤一色に染め全員が一体となって応援を繰り広げます。帽子、シャツ、タオルからメガホンまですべて赤、それは見事なのですが講評では、応援の姿勢が評価されたのです。入退場がスムーズ、直ちに片付け清掃、相手の勝利の校歌を全員が直立静止して聞いたことなどによるものです。

私はこの受賞は何にも代えがたい価値ある1勝だと思いました。私が彦根東に入学したとき言われたことは二つ、「紳士淑女たれ」と「赤鬼魂」でした。「赤鬼魂」は井伊家は徳川四天王の筆頭として戦争では常に先陣を切って駆け抜け、勇猛果敢に戦い、敵は井伊の「赤備え」を見ただけで退散するというものでした。今回の受賞で彦根東の生徒は一層、母校への誇り、自覚、責任が高まったのではないでしょうか。

雲雀丘学園の建学の精神は「孝道」、「親孝行な人はどんなことでも立派にできます」です。そして「やってみなはれ」精神。こちらは社会で生きていくための必要条件。
この二つを学園を挙げて実践していくことで生徒に成長と自覚を促し、世の中に貢献できる人材を送り出せるものと思っています。
(2018.5.11)

2018年04月19日

「しつけの効果」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~
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過日の雲雀丘学園小学校の入学式で新入学児童の保護者の方々に「しつけの3大原則」の話をしました。1 朝の「おはようございます」の挨拶をする子に。それには親のほうから誘い水を出す。2 「ハイ」とはっきり返事のできる子に。それには女親が主人に呼ばれたら必ず「ハイ」と返事をすること。3 席を立ったら必ずイスを入れ履き物を脱いだら必ずそろえる子に、という内容でした。これは元慶応大学の塾長をされ今上天皇の教育係をされた故小泉信三氏の話されたことであり、子供の成長には親の姿勢や対応が大切であるとお話しさせていただきました。

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  学園南門近く                      トサミズキ

その後、小学校の成地副校長から指摘があり、教育学者の故森信三氏も同じことを言っていますとのことでした。調べてみるとその通りで森氏は「しつけの3原則」となっており、多方面で語られ、大きな影響を与えておられます。この「3原則」を教育方針にしている小学校もありました。お二人とも教育界においては著名な方ですが、私の話をお聞きになられた保護者の皆様には故森信三氏のことも補足しておきます。

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  校庭 大銀杏                      校庭 藤棚

さて「しつけ」についてですが「しつけ教育」はよくないといって反対される方もいらっしゃいます。戦前の悪いイメージと重なり、精神論と受け止められているのかもしれません。今世の中は「エビデンス」を求められます。効果効能を言うには科学的、客観的な裏付け、データが必要です。

神戸大学の西村教授は「しつけ」と所得や学歴との関係を調査しました。4つの基本的なモラル(嘘をついてはいけない、他人に親切にする、ルールを守る、勉強をする)を「しつけ」の一環として親から教わった人は、それらを全く教わらなかった人と比較すると年収が86万円高いという調査結果を発表しています。

現在、教育を経済学の視点から分析してみようという考え方が増加しつつあります。その第一人者が中室牧子さんという慶応大学の教育経済学の先生です。このたび学園小学校ではこの中室先生をお招きしお話を伺うことになりました。
「子供が小さいうちにお話を聞けて本当によかった。知らなかったらヤバかったわ」。
中室先生のお話をお聞きのお母さまにはこんな感想を漏らされる方もいます。この講演会は6月3日(日)、学園講堂で開催します。楽しみにしていただきたいと思います。(2018.4.19)


2018年04月12日

「初めはしんみり、中はおかしく、終(しま)いは尊く」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~
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昨年秋に児童たちが植えたチューリップが春の訪れとともに陽光をいっぱいに浴びて気持ちよく風にたなびいています。大きく咲き誇ったものからきりりと引きしまった中くらいのもの、いまだ咲かない大器晩成のつぼみのものまで、まるで子供たちの個性のようにさまざまです。子どもたちは大きな花弁に触ったり香りをかいでみたりで興味津々です。 201800412-2.jpg201800412-1.jpg
  子どもたちの植えたチューリップ          釈先生のご著書

さて2年ほど前になりますが哲学者で元阪大総長の鷲田清一さんが新聞のコラムに、宗教学者の釈徹宗さんが説教する時は表題のことばを心掛けていると取り上げられていました。コラムを転記するお許しをいただきますが、

「誰かに思いをしっかり伝えたければ、まずは心を落ち着かせ、次に心をたっぷりもみほぐして柔らかくし、そうして道を空けてからおくのほうまではいっていく・・・。幼児を諭すときも学校の授業でも、こういう工夫が大事なのだろう。ひょっとしたらもがく自分に言い聞かせるときも?」

学校で教育にあたる先生方や、子供を注意する時の親御さんなどは誠に参考にすべき名言だと思います。私などみさかいなく一本調子で話す人間にとっては特に肝に銘ずべき言葉だと思います。

実は釈徹宗さんは雲雀丘学園の卒業生でまた現在、学園の評議員もしていただいています。
そんなことで釈さんの著書を読んだり、講演を聞いたり、テレビ番組で拝見するなどしていますが、いつも話を聞くと心が落ち着いてくる気がします。また釈さんは大学の先生でもあり、池田にあるお寺の住職さんでもあります。身近にわかりやすくお話をお聞きできることを有難く思っています。

その釈さんが学園のブログに登場していただくことになりました。月に一回、「ことばの扉」というコーナーに、仏教経典や聖書、論語などから味わい深い言葉を選んでいただき、解説を加えていただくというものです。「ことばの扉」から「心の扉」が開かれるのではないでしょうか。皆さんには楽しみにご覧になっていただければと思っています。(2018.4.12)

2018年04月10日

「不許入無挨拶雲雀丘」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~
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「挨拶無きは雲雀丘に入るを許さず」と読みます。4月の入学式の前日、この立て看板を正門、南門、駅からの生徒専用通路の3か所に設置しました。よく禅宗の寺に行きますと「不許葷酒入山門」の石碑を見かけますがこれに倣いました。あえてインパクトのある表現にしたのは挨拶励行の効果を一層高めるためです。身近に感じていただくため揮毫は高3の書道部の生徒にお願いしました。 201800410-1.jpg雲雀丘学園では、かねてより学園を挙げて挨拶の励行に取り組んでいますが、今回は生徒、児童への呼びかけだけではなく、保護者をはじめ出入りの方々も含め学園に入ってこられる方すべてにお願いし、学園内は一人残らず挨拶と笑顔が飛び交う学園にしていこうというものです。 201800410-2.jpg

雲雀丘学園では「「人間力」ある子供を育てようとしていますが私は実践の第一歩は挨拶だと考えます。挨拶することで人と交わり、協調性ができ責任感も生まれてきます。最近とみに非認知能力の重要性が叫ばれていますがこれも出発点は挨拶ではないでしょうか。

今年度の入学式では中高の中井学校長も小学校の石田校長も挨拶の励行を一番に新入生に求められていました。挨拶は簡単なようで実は一番難しいものです。先生方も本当に本気になって率先垂範していかねばならないと思います。

一方、園児、児童、生徒の生活の半分は家庭にいます。今日の小学校の入学式後の保護者会で私は、今上天皇の教育係をされた故小泉信三氏の「しつけの3大原則」を引きながらご両親の子供への接し方を話しました。学園とご家庭が車の両輪となって挨拶がしっかりできる子供たちを育てようではありませんか。(2018.4.10)