雲雀丘学園ホームページ学園長便り世界へはばたくIT時代を生き抜く親孝行・やってみなはれことばの扉
 

2019年12月06日

薄桃色の封筒

20191206-0.jpg
 小学校の卒業式の二週間前、道徳の授業の時間をつかって、両親への感謝の手紙を書くことになりました。みんな精一杯考えて、絵を添えたりカラフルに彩ったりと、それぞれ工夫をこらした手紙を仕上げていきました。
 私は、自分がどのように親への感謝の気持ちを表現すべきか迷いました。「ありがとう」という一言では終わらせたくないのに、どんな言葉を手紙に書いても、自分の中の感情を正しく表現できる気がしませんでした。
 結局、何の変哲もない手紙が出来上がりました。自分の手紙は、あのカラフルな封筒の中で一番地味に違いないと思いました。
 手紙を読んだ両親は、想像以上に嬉しそうな顔をしていました。拙い文字で書き記された、背伸びした言葉による凡庸な手紙は、両親にとっては無上の価値を持つものであったようなのです。感謝を伝えたのはこちら側なのに、その様子を見ていると胸の奥がくすぐったくなって、ぽかぽかしました。
 今でも、あの薄桃色の封筒を思い浮かべると、どんなに困難な道であっても、一歩を踏み出す力が湧いてくるのです。

(中学校・高等学校 中2学年担任 国語科 書道部顧問 石井 麻菜美) 雲雀丘学園ホームページ学園長便り世界へはばたくIT時代を生き抜く親孝行・やってみなはれことばの扉

2019年11月29日

「ご縁」

20191129-0.jpg
 雲雀丘に赴任して20年以上,教職に就いてからだと30年以上過ぎました。人との接し方が下手なのに,たくさんの人と出会う職業に携わっていると,先生には向いていないなぁと思うことも少なくありません。思い通りに行かないことにぶつかる度,悩み,無力さに凹んでいる自分がいます。それでも続けてこられたのは,周囲の方々の優しさがあってのことと改めて感謝しています。大学の恩師や古屋敷先生に声を掛けていただいて雲雀丘に来ました。出会いとご縁は大切だったんだなとしみじみ感じています。こんな私が偉そうに言えませんが,人生の岐路に立ったときは新しい出会いのある方を選んでください。自分の殻に閉じこもりがちな私を連れ出し,色々な人と会わせてくれたのは両親でした。幼い頃は苦手で嫌でしかなかったのですが,出会いとご縁の積み重ねが私の今をつくってきたのだと思うようになりました。両親の愛情を素直に理解できるようになるのに随分時間が掛かってしまいました。年老いてしまった両親と過ごす時間が残り少なくなって焦っている今日この頃です。

(中学校・高等学校 高2学年主任 理科 科学部顧問 村上 敦彦) 雲雀丘学園ホームページ学園長便り世界へはばたくIT時代を生き抜く親孝行・やってみなはれことばの扉

2019年11月22日

やってみなはれ!

20191122-0.jpg
親元を離れてもう18年が過ぎました。離れたばかりの時はとても自由に思い、のびのびと数年間を暮らしました。その後子育て・仕事・介護と重なる中、両親がやってきたことをようやく理解することができました。もう無理かもしれないと思ったとき、「私の子じゃ、大丈夫。頑張りなさい。」と母の言葉。厳しい状況でも笑顔で乗り越えてきた自信にあふれた言葉です。
中学生・高校生のうちは、ご両親のなげかける言葉の本当の意味はわからないかもしれません。親孝行の意味もわからないかもしれません。でもこれから“やったら”わかります。どんなことでも自信をもってやってみてください。大丈夫です!お父さんとお母さんの子ですから。
やってみなはれ!

(中学校・高等学校 高2学級担任 家庭科 箏曲部顧問 小山光美)
雲雀丘学園ホームページ学園長便り世界へはばたくIT時代を生き抜く親孝行・やってみなはれことばの扉

2019年11月15日

よき旅を

20191115-0.jpg
1986年春に大学を卒業してから雲雀丘学園中高に勤務し、はや34年目となりました。今は鉄道研究部顧問28年目です。鉄研の活動の一つが合宿です。おかげさまで、部員と共に全国あちこち鉄道旅行してきました。夜行列車に乗ったり、いろんな所を見学したりしながら移動していきます。
旅はアクシデントがつきものですが、皆でなんとかしながら終着地点まで旅を続けていきます。この「なんとかする」というのは、とても大切なことです。
思うに、人生は旅の連続です。見知らぬものに出会い、さまざまな困難を乗り越えながら前へ進んでいく、そのプロセスが人間を成長させます。人生の旅の一つの過程として、雲雀丘学園での学校生活でさまざまな経験を積んでいってほしいと思います。
皆さん、どうぞ、よき旅を。

(中学校・高等学校 入試広報部長 社会科 鉄道研究部顧問 板倉 宏明)

雲雀丘学園ホームページ学園長便り世界へはばたくIT時代を生き抜く親孝行・やってみなはれことばの扉

2019年11月08日

目標

20191108-0.jpg
 「人生は螺旋階段。同じ所を回っているようでもそうではないのですよ。焦らない、焦らない」「あなたは何回も担当している学年だけれど、生徒も保護者も初めてのことばかり、その人の立場になってものごとを考えなさい」
 教師という同じ道を選んだ私にかけてくれた両親からの言葉です。いくつになっても、いつも励まされる側の私です。これからも感謝の思いと、「明日にわくわくして生きなさい」という言葉を胸に留めて教壇に立とうと思っています。そして、同じくらいの、それ以上の励ましを生徒たちに贈ることが、何より大事なことかなと思っています。

(中学校・高等学校 中3学年主任 国語科 マンドリン部顧問 中山 裕子)

雲雀丘学園ホームページ学園長便り世界へはばたくIT時代を生き抜く親孝行・やってみなはれことばの扉

2019年11月06日

親孝行 改めて考えて

20191101-0.jpg
 私が、親元を離れて一人暮らしをし始めて20年以上になります。両親と暮らしていたときは、私を思って言ってくれる言葉に対し、「うるさいな。」ぐらいで言われたことを真剣に考えてませんでした。一人暮らしを始めた当初は、何も言われない自由な雰囲気を楽しんでいました。しかし、時間がたつにつれて、両親が言っていたことが骨身にしみることが多くなり、両親の言っていた言葉を真剣に考えることが多くなりました。今、体が不自由になった父親、父親の面倒を見ている母親を見て、改めて私ができる親孝行は何だろうか?両親が言っていたことを実現して見せて安心させることだろうか?などと考えるようになりました。私と両親が一緒に過ごせる時間は限られてきていますが、答えを考え続け、最後に「ありがとう。」と一言言われるようなことができればいいなと思います。

(中学校・高等学校 高2学級担任 社会科 演劇部顧問 葛西 圭司)

雲雀丘学園ホームページ学園長便り世界へはばたくIT時代を生き抜く親孝行・やってみなはれことばの扉

2019年10月25日

今を大切に

20191025-0.jpg
今私の目の前に一本の百合の花があります。
造花ではありません。生きたお花です。
切り花ですが,確かに生きています。
はじめは堅かったつぼみが一つまた一つと順に大輪の真っ白い花が咲いています。
ふっといい香りもしてきます。
84歳になる一緒に暮らしている母が好きで買ってきてくれた花です。

20191025-1.jpg毎日少しずつ咲いていく花を見ているのは楽しいものです。
でも,花はいずれは枯れていきます。ちょっと寂しいですが,仕方ないですよね。
生きているものには必ず終わりが来るものです。
それは人間も同じです。耳が遠くなり,目も悪くなり,昨日できていたことが今日はできなくなる。それが老いるということの現実だと母と暮らして感じています。

生徒の皆さんは,これから大きく開いていく花です。
明日きれいに咲くために,今を大切に生きてください。

(中学校・高等学校 高2学年担任 数学科 華道部顧問 永田 ひろみ)

雲雀丘学園ホームページ学園長便り世界へはばたくIT時代を生き抜く親孝行・やってみなはれことばの扉

2019年10月18日

「一期一会」

20191018-0.jpg
 茶道から生まれた言葉で、「人との出会いは、その出会いの瞬間を大切にしなくてはいけない。なぜなら、その人とはもう出会うことがないかもしれないのだから。」という意味だそうです。
 歳を重ねるにつれ、身近な人との別れがより切実に感じられるようになり、時には突然の訃報に驚き、最後にお会いしたのはいつだったのだろう、と記憶をたどり、別れ際に「またね」と手を振る笑顔を思い返しては、まさかあの瞬間が最後になろうとは、と言葉をなくすこともあります。
 いつも当たり前のように過ごしている日常が、この先も永遠に続くような錯覚の中で暮らしていること。大切なものを失ってみて初めてその存在の大きさに気付けること。しだいに秋が深まってゆくこの季節は、自分の身の周りの当たり前のことについて、今一度ふり返ってみるのにぴったりの時季かもしれません。茶道部の活動に使用させていただいている告天舎の紅葉も、静かに色づき始めています。

(中学校・高等学校 英語科 茶道部顧問 植野知矢子)

雲雀丘学園ホームページ学園長便り世界へはばたくIT時代を生き抜く親孝行・やってみなはれことばの扉

2019年10月11日

「無言のエール」

20191011-0.jpg
 大学を卒業してすぐに大阪府の高校教員になり、新設校に勤務しました。出会った生徒たちと向き合い、自分の経験からは想像もできない、生徒たちの抱える課題に無我夢中の日々でした。ある日、遅くに帰宅すると部屋に花が一輪、花瓶に活けられ机の上に置かれていました。心配しながら黙って見守る母の思いを痛いほど感じ、また信じて見守ってくれている母の存在に、張りつめていた心がとけていきました。大きなエールでした。
 今は自分が親となり、あるときは腹をくくり、子供の成長を心配しながら、見守っています。―「元気にしてるよ」「がんばってるよ」と離れて暮らす子供からのメッセージを何度も読みながら。
 自らの足で生きていく子供たちには、自分の周りには自分を見守り、手を貸し、導いてくれる人がいるのだということをちゃんと感じられる、そしてそのような人との出会いを大切にし、感謝できる人であって欲しいと、自らを重ねて思います。

(中学校・高等学校 グローバル教育部長 英語科 ESS部顧問 高砂 千聡)

雲雀丘学園ホームページ学園長便り世界へはばたくIT時代を生き抜く親孝行・やってみなはれことばの扉

2019年10月04日

「探求する姿勢」

20191004-0.jpg
生徒のみなさんには、学校生活での多様な教科学習や部活動などを通して、広くて深い学識と、それを有効に活かせる柔軟で豊かな人間性を身につけてほしいと思います。
今日の社会は様々な問題を抱え、その解決にあたるには、他者を理解し思いやる優しさと、目的目標を達成しようとする強さを併せ持つこと、柔軟で豊かな創造性に富む、人としての総合力が必要とされています。
そのためこの時期に、ものごとに対して「なぜそうなのか?」 という疑問を抱き、その問題について、深く掘り下げて考える探求する機会を持ってほしいと考えます。探求する姿勢からは、課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力が徐々に確実に身につきだします。
これからの青年期、失敗にめげず、恐れずチャレンジしていく粘り強さを支えるのもこの主体的に探求する姿勢なのです。

(中学校・高等学校 中1学年担任 芸術科 美術部顧問 八木 康輔)

雲雀丘学園ホームページ学園長便り世界へはばたくIT時代を生き抜く親孝行・やってみなはれことばの扉