2018年10月05日

プレゼンテーション機会の増加

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プレゼンテーションとは、聴き手の心を動かし、目的とする行動を起こさせるために行う情報伝達のことです。中高でも、各先生による授業はもちろんのこと、さまざまな場面で生徒から生徒へのプレゼンテーションを行うことが多くなっています。これは、そもそも普段の社会生活や学校生活の中で、私たちの身の回りにプレゼンテーションの能力を要求される場面が数多くあるからだといえます。社会に出てからも、他人にうまく情報を伝えるプレゼンテーション力は大いに役立ちます。学生時代からプレゼンテーション力をつけることは非常に重要です。
20181005-1.jpg最近でこそ、プレゼンテーションといえばPCやOHCを使ってプロジェクタに映し出すスタイルが当たり前のようになってきています。学校現場においても、プロジェクタや電子黒板、先生・生徒の双方向によるPC・タブレット端末での通信機会の普及が進み、それがもう珍しいものではなくなってきています。
これらが普及される前は、コンピュータを使わないプレゼンテーションがたくさん存在し、現在でもそのスタイルが継続されているケースがあります。たとえばデパートの商品売り場で、とても切れ味の良い包丁さばきの現場を見せたり、機能性の高いお掃除グッズなどをうまく紹介したりしていることがあります。お客さんの購買意欲を高めるためには、このように実際に商品を見てもらうこと、かつその場の雰囲気や話し手の技量がものをいいます。
本質的には、コンピュータを使うプレゼンテーションでも同じことがいえます。聴衆にとって有益なプレゼンテーションにするためには、基本的に発信者がしっかりと事前準備して説明を加えなければなりません。発表テーマにおける正しく詳しい情報収集から、話の内容の論理構成を考えたり、視覚的にイメージのしやすい画像や表、グラフを活用することも有効です。特にデータを扱う場合は、表やグラフにまとめると視覚的に表現でき、言葉だけよりもその特徴や傾向を把握しやすいので、情報の受信者の理解を助けたり、発信者の意図を強く印象づけることにつながります。こういった機能はPCやタブレット端末、それに付随するインターネットなどからすぐにまとめることができるので、プレゼンテーションの幅が広がっているわけです。
中高では、すでに全教室にプロジェクタ配備がされており、さらに来年度から新中1にタブレット端末が全員に配布されます。これらのICT機器の普及がさらにプレゼンテーションさらには学習の可能性を高めていくことは言うまでもありません。
しかし、大切なことは、コンピュータを使う使わないに限らず、聴衆にとって良いものになるかどうかです。私たちもこれらの環境を大いに活用・研究し、よりよい学習活動へとつなげていくことを追い求めていきます。

(中学校高等学校 教諭 増田勝彦)

2018年09月26日

プログラミング教育

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 当初、文部科学省はプログラミング教育とはプログラミング的思考を育てることで、コーディング(プログラム言語を用いてプログラムを書いていくこと)をすることではないと言っていました。順序立てられた論理的思考ができれば良いとしていたのです。ところが、ふたを開けてみると、「児童がプログラミングに取り組んだり、コンピュータを活用したりすることの楽しさや面白さ、ものごとを成し遂げたという達成感を味わうことが重要です。」と書かれています。ということは、実際にコンピュータに触れなければならない。さらには(コーディングではないにしろ)プログラミングをしなくてはならないのです。
 プログラミング的思考を養う教育は、理科や算数では従来からしてきましたし、ちょっとした工夫でまだまだ増やすこともできます。しかし、実際にコンピュータに触れプログラミングを行うとなると、もうほとんど別の授業です。算数で行うにしても、コンピュータに触れるとなると、パソコンのある教室へ行かなくてはなりません。幸い、本校ではタブレットを導入していたので、教室で行うことができました。(どんな授業をしたのかは、昨年度2月のブログをご覧ください。)
 プログラミングをしてトライアンドエラーを繰り返すことにより、プログラミング的思考を学ぶことができます。2017年度に授業を開始し、2018年度は全教員でプログラミング教育に向けどんな授業ができるか考えていきます。2020年度から始まるプログラミング教育に先駆けて、全校をあげてプログラミング教育に取り組んでいきます。
(小学校教諭 隅田心吾)


2018年09月19日

「課外教室HiRo²Baを参観しました」

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このICTブログのページに「幼稚園の正課でPCを使ってこんな保育をしました」という内容はありません。小学校就学前の子どもたち、特に都会の現代っ子たちには自然を相手にした、触感や嗅覚が生々しく働くような実体験が欠かせないと思っています。PCを使った保育も無用とは言いませんが、全員に必ず必要だとは今のところは考えていません。子どもたちの興味・関心は多方面に広がりつつ、ある切っ掛けで特定の事柄に嵌まり込みもします。その中にPCを使ってロボットを動かすような遊び(ロボットプログラミング)があります。

20180919-2.jpg今、幼稚園の10人ほどの子どもたちが週1回保育後の課外教室HiRo²Baに通っています。先日は男の子がジェット飛行機、女の子がクレーンを作っていました。プロペラの回る回数やクレーンの荷物の重さを変えたりして楽しんでいました。ひょいと柱をみますと『楽しみながら学ぼう、たくさん失敗しよう、「好きなこと」を見つけよう』のポスターが掲げてありました。楽しいからもっとやってみよう!やってみたら失敗するけれど、また新しいことを発見してますます楽しくなってくる。そして「とことん好きなこと」「誰にも負けないくらい好きなこと」にまで追究していこう!という精神だと思います。これはロボットプログラミングだけに限ったことではなく、虫博士・お絵かき・ダンス・運動などなどどんなチャレンジでも良いのです。「親孝行」「あいさつ」と並んで学園が掲げる『やってみなはれ(挑戦)』に向かって、幼稚園として教職員自らがチャレンジ・変革していこうと考えています。

(雲雀丘学園幼稚園 園長 平尾聡)

2018年09月05日

AI×赤ちゃん

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 近年、学校教育におけるICT(Information and Communication Technology:情報技術)の活用が進められており、本校でも早い段階から導入し、「21世紀にふさわしい学びの環境」整備に取り組んでいます。デジタルネイティブである生徒にとっては、道具としての情報技術には抵抗がなく、使いこなすことができる反面、それを社会問題の解決の道具として活用するということはなかなかイメージできないようです。そのため、情報科の授業ではどうしても教科書の演習問題を解くような感覚で捉えがちで、社会とのつながりを実感してもらうには限界がありました。
 そこで、今回、多くの社会問題を扱う家庭科と情報科のコラボレーションの取り組みの中で、学生が大きな成長を見せてくれた事例をご報告したいと思います。
 以前から、家庭科の授業の中で、地域と協同して、「赤ちゃん学校へ行こう!」という活動を取り入れて来ました。地域の子育て中の母親と子どもが学校に来て、高校生たちに、普段の子育ての様子や、困っていることを話、さらに出産の時の話をしてくれ、あかちゃんにも実際にふれるという体験をしてもらっています。新しい生命が誕生する神秘的な話しなど、生の声を父親・母親から聞くことで、自分たちも同じように、両親が待ち望み、喜びの中で誕生したのだということを再認識できる時間にもなっています。
 こうした体験を通して、生徒達は、日常生活に潜む保育所問題・子育ての母親への偏り・児童虐待などなど様々な問題を自分で見つけだし,解決策をAIを使って検討してもらいました。そして、自分で考えた問題解決策を,参加してくださった保護者の方に向けてプレゼンテーションを行いました。
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今回は、解決方法の一つにAIをとりいれることも考えようという授業を試みました。
  いつもは、生徒の頭の中でシミレーションされた空想の解決方法を発表するだけにとどまっていました。
しかし、今回はプレゼンテーション後に、ある男子生徒が、保護者の方に自ら質問を始めました。

「ぼくは、工学部に進学しロボットを開発することを志望しています。
将来は今よりも、より便利なものが誕生する
女性の方が主に悩まれている主な家事である食事、洗い物、洗濯はロボットに取って代わられるかもしれません
いや、そういったロボットを今後僕自身も作りたいと考えております。
現在よりは家の中での負担は軽減するでしょう。でも子育てという大きな難しさは残ります
いくら最新とは言え、さすがに小さな赤ちゃんをロボットに任せるのは怖いですよね

赤ちゃんは「ヒト」の手の中で可愛がられ、「ヒト」のもとで成長してこそ人間なのですから・・・
それはどんなに技術が発展しても機械ができることとは到底思えません
逆転発想でむしろ親は子どもの育児には親密に関わるべきなのです
つまり育児以外の先ほど言った家事にこそ焦点を当てて負担を減らしていくのが人間本来の生活に少しでも近づけるのではないか

赤ちゃんの直接任せられなくてもその言動の注意を知らせるシステム
僕はただ単にロボットを作り満足するのではなく、それを実際に人間生活の中で活用され満足してもらえる、いわゆる人に役立つ仕事をしたいと考えています。愛情が僕たち子供にとって一番嬉しいです
世界の技術も取り入れて世界の男女差をなくしたいと思います。」

自分から問題を見つけ出し、解決策を模索し、実際に行動へ移すという私が予想もしなかった問題解決能力この授業を通して見させていただきました。
困っている人々に何で困っているのか耳を傾け、AIを使ってその問題を解決する。
 彼のような存在が人と人をつなぐAIへと進化させていくと確信しております。

(中高等学校 家庭科教諭 和田 由起子)

2018年09月03日

放課後のHiRo2Ba

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「後ろにさがったあとの右をなおさなあかん!」
「やっぱりそうやったんや…もうっちょっと曲がらなな!」

20180830-1.jpg 文化館では、このような会話が子どもたちによって日々交わされるようになりました。自分たちが作り上げたロボットを思い通りに動かせるか…ロボットの動作を観察し、頭の中の理想の動きと照らし合わせて、問題点を修正していきます。やっとの思いで理想の動きを実現できたとき、子どもらの笑顔が教室中に溢れます。

 2018年度よりプログラミングラボHiRo2Ba(Hibari Robot Programming Bace)が開設されました。HiRo2Baではロボットプログラミングを通して、物事を順序立てて考える力や試行錯誤を重ね問題解決を図る姿勢を養います。また、その過程では「パーツを取り付ける高さに注意しなくちゃ!」「ゾーンAに行った後、右を向くだけのつもりなのにその場でぐるぐる回ってしまう」「あのロボットはバックで移動するから、前を向きなおさずに済んでてすごい!」といったように、よいアイデアを共有し合い、問題を気軽に相談し合えるコミュニケーション力、さらには目的に向かって最後までやり抜こうとする姿勢も身につきます。
 現在は年長~中学2年生まで約230名が放課後に集い、HiRo2Baで切磋琢磨しています。1学期に、小学2年生までは「より速く動くには?より遠くに移動するには?」などとモーターの基本制御を、中学2年生までは「超音波センサーで障害物の手前10cmで止まるには?」とセンサーの基本的な扱いにも取り組みました。2学期からは出来ることの幅も広がり、身の回りに存在する仕組みをロボットで再現することに挑戦していきます。物の仕組みを身近に感じてもらいながら、自分たちにも作れてしまうんだという喜びを噛みしめてもらいたいと思います。

(プログラボ教育事業運営委員会 贄田晃有さん)

2018年08月01日

タブレットを使ったドリル学習

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2018年度より4年生はiPadのタブレットを個人で持っています。授業中には,「ロイロノート」というソフトを使って自分の意見を述べたり,見比べたり,先生に提出したりといった活用をしています。簡単にみんなの意見を共有できるので便利です。また,「やるKey」というデジタルドリル学習サービスを使って朝か昼のひばりタイムで算数のモジュールをおこなっています。

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計算問題だけでなくいろいろな形式の問題が出ます。タブレット上で簡単に解答を入力することが出来,そして解答後は自動採点してくれます。やるKeyのすごいところは,間違えた等の個々のつまずきに応じて,次に出される問題に最適なものが出題されるというところです。プリントだけだとお直しして理解していく形となりますが,タブレットでは,分からない問題を何回もチャレンジして身につけていく方式となっています。自動採点の際に単に正誤を表示するだけではなく解説も表示されますので,間違えるたびに解説を読み,理解していけば自然と身についていくシステムになっています。
また「やるKey」は自ら目標を設定します。正解かどうかという結果もすぐに確認できるため達成感を感じながらも自制心を持ってすすめていくことが可能です。児童が問題を解いたら教員はその問題の解答結果や目標に対するがんばりを確認することができます。どのようなところでつまずいているのか一目瞭然なため,適切な声掛けで児童のモチベーションを向上することが可能です。
タブレットを使わなければ,自動採点もなく教員の負担増となりますし,瞬時に児童のつまずきに教員は気付くことも出来ません。個人個人に不得意な問題を提示するのも難しいですが,このソフトを使えば可能となります。
今後タブレットを使うに当たって,こういったICTのメリットを存分に生かして,便利な道具として徐々に浸透していったらいいなと思います。
(小学校教諭 森 大輔)

2018年07月25日

不便益

20180724-0.jpg 「不便益」という言葉を聞いたことがありますか?「不便の益」(benefit of inconvenience)を指す言葉です。不便がもたらす効用(利益)がある。例えば、車につけるカーナビ。便利ではありますが、カーナビが無い方が地図を読む力がつくと思います。技術が発達し、プログラミング教育が注目されている今、私たちの身の回りにある「不便益」を考えてみても良いかもしれません。
20180725-1.jpg 私は中高で数学の授業を担当しています。平方根(ブログをご覧になられている大人の方々には懐かしい言葉かもしれません。√です。)の導入でこのような授業を行いました。
 「2乗して25になる数は?」
 「5」 「-5」!
 「2乗して36になる数は?」
 「6」 「-6」!
 「じゃあ2乗して30になる数は?」
 「そんなの無い!」
 「いやいや、5.5を2乗してみよう。5.5×5.5=30.25 ちょっと惜しいやん。5.4×5.4=29.16 …このように小数も考えると2乗して30になる数あるかも?今から班で協力して探してみよう!」
 「先生、電卓はありますか?」
 「無い!自分の手で計算!」
 「えー!」
どこが「不便益」かおわかりだと思います。班で協力して5.45の2乗、5.47の2乗、強者は5.475の2乗など小数第3位以下まで頑張って探していました。ただ、最後にはプロジェクターに電卓を映し、全員で各班の意見を検証。電卓を使ったら「5.47723の2乗やってみてください!」など、さらに細かい近似を提案する生徒もいました。
 タブレット等を使う授業が注目されていますが、自分の手で計算するから実感がわいてより頭に残ることもあります。ただ、タブレットを使わないというわけではなく(今回の授業でも最後は電卓です!)、自分の手で計算することと視覚を重視することを組み合わせることで、より効果的な授業ができるのではと考えています。

(中学校高等学校 教諭 三村麻梨乃)

2018年07月12日

「ICT活用によるコミュニケーション推進」

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新聞紙面で、「IT」という言葉が以前よく取り上げられていましたが、直近では「ICT」の文字をよく目にするように思います。
「ICT」には、「IT」に「Communication」のワードが入り、技術にあわせて情報共有への「活用」を含めた方向へ潮流があるようです。
この活用について個々の「活動」と照らせ合わせながら、あるコンサル会社のお話をさせていただきます。

同社によると、いろいろな「活動」において、活動の意義が「わかり」そして活動そのものが「でき」、最終的に「成果をだす」一連の流れのなかで、
外部環境による不確実性が大きいなか、活動が「できること」が必ずしも「成果をだすこと」に繋がっておらず、両者の溝は大きいと思われているが、
実際には、ある活動の必要性を理解し「わかって」も、これを具体的な行動「できる」に繋げられていないという溝のほうが大きいと示しています。
さらに、この「わかること」についても、ある程度の情報量の共有がなく、「わかること」に達していないケースが多いとも述べています。
環境等、他責にするのではなく、みずから「行動を行っているか」、そもそもの「理解」がしっかりなさているか、といったところに一石を投じた内容です。

こうしたことは個人だけでなく、特に「理解」については学校、会社など、複数の人との連繋が必要になる組織の場合はさらに大切になると思います。
よく問題が具体的に共通認識されないがため、思考の停滞がおこるといったこともあり、特に企業内では一つのことに複数の部門が関係するがため、
論点がずれたまま、組織の力関係で決着してしまうことになります。
この打開策には、やはり日頃から「現場」レベルでの「情報共有化」という「活動」をしっかりと相互に行い、ワンウェイではなく、またファイアウォールを
取り除いておくことにあると思います。

中坊公平氏が「神は現場に宿る」、織田裕二氏も「事件は現場で起きている」と湾岸警察署でも云っておりましたが、ICTにより「現場・現物・現実」について
情報共有化を推進することが可能な時代になったと感じます。

トランプ政権では保護主義が台頭、いわば経済のブロック化が進行していますが、過去にこうした保護主義がその閉鎖性から戦争につながっていったことは周知のとおりです。
日頃のICTを活用し、こうした「情報の非対称性」を防ぐことは規模の差はあれ、改善にむけたステップであると思います。

(中学校・高等学校 事務長 竹内俊博)

2018年07月04日

「IT社会に思うこと」

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前職での話で恐縮ですが、私が社会人になった1980年頃のこと、お得意先からの注文はすべて電話で受けていました。「オールド○○ケース、リザーブ ○○ケース 赤玉スィートワイン○○ケース、純生大瓶○○ケース、・・・・」等々。新米の私は注文を聞き取るのに四苦八苦、聞き取りのミスで送り先を間違うこともありました。それから10年が経ち1990年頃にはFAXでの注文に変わり、2000年頃にはEOS発注(電子発注)となり、受注ミスはなくなり省力化も進みました。また、携帯電話やメールがなかった時代には、朝から支店中の電話が鳴りっぱなし状態、いつも上司から「早く電話を取れ!」と怒声が飛び交っていました。今のオフィスはどこも本当に静かになりました。
そして、1995年にマイクロソフト社が発売したWindows95により、パソコンが爆発的に普及し、パソコンなしでは仕事が出来ない時代になりました。そしてさらに人口頭脳やロボットが世の中を変える第4次産業革命を迎えようとしています。ここ20~30年の世の中の変化は、凄まじいものがありますが、この変化は今後も間違いなく続くでしょう。

還暦も過ぎ、生来のアナログ人間の私には、想像もつかない世の中の変化や進化が日々進行しています。次代を担う子どもたちには、今やICT教育は不可欠です。しかしながら一方で、私がいつも園児たちに言っている「優しい心」と「強い心」を併せ持つ人になってほしいことと同じように、ICTを自在に操れる知識や技術を身に付けたデジタルな頭脳を持ちながら、0と1だけでは測り知れない人の心の機微を理解し、人とのつながりを大切にする人間力を備えた人に成長してほしいと願っています。その両立がまさに雲雀丘学園が目指す教育だと思っています。

中山台幼稚園園長 長岡 伸幸

2018年06月27日

3Dプリンターを使ってのSTEM教育

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 2014年度から3Dプリンターを導入し、5年生を対象に立体のデザインの学習をしています。今年で5年目に入りました。

◎3Dプリンター活用の意義
・従来は、紙や画像でしか見ることのできなかったものを具現化することで、子供にとってより理解しやすくなり、学習意欲の維持と向上につながること。
・画面上でデザインしたものを手にとって触ることができる。
・世間一般において、色々なところで3Dプリンターを導入する企業が増えてきていて、この先さらに拡大しそうな情勢であり、児童の将来の職業選択の幅を広げる可能性がある。医療・建築・宇宙工学・自動車製造・家電・ファッション・製菓・図書館等多数導入されている。
海外では…
・2016年までに英国は全中学校と高校4000校に導入。
・STEM教育の一つとしてプログラミング教育とともに重視している国もある。アメリカ、オーストラリア、トルコ、カナダ、香港など。
(※STEM=Science Technology Engineering Mathematicsの略。そのため,STEM教育は「理系教育」と訳されることがあります)

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 導入当初は、全国の小学校で3Dプリンターの導入事例はほぼなく、暗中模索、悪戦苦闘の指導となりました。印刷に数時間を要したり、プリンターが思いもかけない動きをしたり…ただ、この場はそのような話をする場ではありませんから、苦労話はまたいずれ。
 
◎4年間の指導実践での成果
・パソコンの画面上で3Dデザインをするということは、空間認知の能力をつけるのに有効であると考えられる。このような作品をつくりたいという具体的なイメージがあってこそ画面上にデザインでき、印刷された作品の姿もイメージできる。
・操作が縦,横,高さを意識するようになる。つまり必然的にX軸、Y軸、Z軸を意識するものとなる。数学の3次元を小学生の段階で理解することができる。
・使用するソフトが全て英語なので,英語でPC言語を学ぶことができる。

5年目に入り、今年も児童の創意工夫を凝らした作品が続々と印刷され始めています。

(小学校教諭 松本 尚樹)