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2019年07月16日

「感動を届けた高校野球部」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~

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球史に残ると言えば大げさでしょうか。昨日(7/12)行われた高校野球兵庫県大会、対宝塚戦は両校必死の攻防を繰り広げ、0対0のまま延長に、そして10回になんと両校が1点づつとり決着がつかず、死闘はピークの13回、タイブレークで、無念にも雲雀丘が2-4で涙をのみました。

20190716-1.jpgヒット数は両校同じ13本でしたが雲雀はライナー性の当たりを好捕され、また好返球にホーム寸前アウトになるなど、多くのチャンスを生かせませんでした。見ごたえは両校のピッチャー。ここぞというところを見事押さえました。13回までよく投げぬいたと思います。


負けて悔いなし、雲雀丘学園野球部。君たち部員30名は日ごろの苦しい練習をこの宝塚戦に結晶させました。残念ながら雲雀丘に風は吹きませんでしたが、君たちはどんなときにも最後まであきらめないという得難い経験をし、またそれは多くの応援に来ていた人に感動を届けました。

相手校、宝塚高校も立派でした。絶体絶命のピンチを驚くほどの精神力で切り抜けました。君たちは校歌を歌う時、思い切り反り返りあらん限りの声を響かせました。母校の勝利と誇りを胸に歌ったのです。また試合途中もグランド整備が終わるとベンチ前に整列し作業の方々に深々とお礼の挨拶をしました。あっぱれさわやか宝塚高校!

残念だったのは雲雀丘の応援席で、ワイシャツを外に出して観客の前を通り過ぎる生徒がいたことです。また帰途、駅までの路上で応援に来ていた学園生徒二人がシャツを外に出して歩いていました。母校の名誉と誇りに汗と涙を流す生徒と、その自覚のない生徒。日ごろの教育・指導のなかに大きな課題を投げかけられているような気がしました。

さてこの日は朝、放送部の顧問の先生から嬉しいニュースが届きました。第36回NHK杯全国中学校放送コンテスト兵庫県大会で学園放送部がテレビ部門で最優秀賞、ラジオ部門で優秀賞を獲得し全国大会に出場が決まったとのことでした。雲雀丘学園はこの大会では毎年好成績を上げています。今年も伝統の力を発揮し、全国でも優勝を狙ってほしいと願っています。
(2019.7.13)

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2019年06月26日

「半年の〆、茅の輪くぐり」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~

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NHKの俳句の番組で京都の夏の代表的行事として「夏越の祓」があることを知りました。今年も半年が過ぎようとしています。それまでにたまった身の不浄を祓うためのみそぎをすることがこの行事の由来だそうです。神社では「茅(ち)の輪くぐり」があって、茅(かや)で作った輪をくぐると身が清められ残り半年を無事に過ごせると言います。

20190626-6.jpg先週の日曜、私も今年後半の健康を願って八坂神社にお参りをしました。「茅の輪くぐり」を済ませた後、記念に御朱印を頂こうとして窓口で御朱印帳を差し出したところ、お書きになる方が「これはなんとも縁起がいい。何十年もこの仕事をしていますが初めてのことです」とお話しされました。そして両隣の方にもお見せになり今度は3人で私に笑顔をくださいました。

わたくしは御朱印帳をお渡しするとき、見開きで右側が御朱印済、左が空白でしたが、右側が伊勢神宮内宮の御朱印だったのです。お話によると伊勢神宮内宮のご祭神は「天照大神」、ここ八坂神社のご祭神は「素戔鳴尊(すさのをのみこと)」でお二人は姉弟のご兄弟だということです。このころにはさらに隣の御朱印を書かれる方も見に来られていました。雲雀丘学園は今年の後半も運気ますます盛んに進むものと思います。

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                    アイパッドを使った英語授業の取材

さて上半期の締めくくりとして嬉しいニュースがありました。NHK大阪放送局がアイパッドを使って高いレベルの英語授業をしている学校として雲雀丘学園を夕方のニュースで紹介してくれたことです。おそらくNHK大阪放送局にはIT機材を使って優れた英語教育をする学校を放送したいという目的があったのでしょう。大阪や隣接する阪神地方の学校を探したが見つからず雲雀丘学園小学校に白羽の矢が立ったのだと思います。残念ながら、神戸放送局管内では放送されませんでしたが、それでも1時間余りにわたって取材があり、ネイティブと日本人の英語の先生が、IT機器を駆使して英語教育を行っている様子を多くの視聴者に見ていただけたのは有難いことだと思っています。

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                      囲碁の兵庫大会の表彰者

もう一つ。中高の囲碁将棋部が兵庫県大会・囲碁の部の個人戦で優勝、団体戦で2位を獲得したことです。それも個人戦では強敵、灘高校を破っての栄冠なので生徒は本当に頑張ってくれたものと思います。あっぱれ!  7月に東京で全国大会が開催されますが、団体戦は灘高校が昨年全国優勝の特別枠で出場のため雲雀丘学園も準優勝ながら全国大会にめでたく出場。また将棋のほうも高校女子が県大会で準優勝、こちらも全国大会に出場します。これも有難いことです。

ここからはいつもながら個人的なことでお許しください。上記の囲碁高校全国大会ですが私の母校、滋賀県立彦根東高校も出場になりました。近く同窓会があり、彦根東の校長ともお会いますので挑戦状をたたきつけようと勝手に思っています。それはともかくとして彦根東は滋賀県で何度も優勝、この大会も全国優勝を目指す強豪校、うまく対戦でき、打ち負かしてくれればこれは学園長冥利というものです。
(2019.6.25)

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2019年06月21日

「里里池に夢膨らむ」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~

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告天舎と雲雀丘幼稚園の間にある「里里池」に一月ほど前から「カルガモ」が来るようになりました。どこからか飛んできたのでしょうか。1羽から3羽が泳いだり、小さな島に上っては羽を休めています。まだ定住は決めていないようで、時に不在の時があり、残念と同時に、帰って来ないのではと心配もしています。
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現在雲雀丘学園では「里里プロジェクト」が進行中です。これは学園創立70周年記念事業の一環として学園全体を里地、里山、人里にしよう、そして情操豊かな子供たちを育てようという計画です。里里池が中心になりますが、荒れていたのを整地したところ、池が誕生しカルガモが飛来しました。大変興味深いもので、昨日もGKSで英会話を学ぶ児童が池のふちまで近づいてカルガモに大騒ぎをしていました。
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 トチノキ                         ヤマモモの木(背景)と実

整地したことで、池の周りには大きなトチノキがあり、トチの実から「とち餅」が作れること、またコナラの木がたくさん植わっていて、この広葉樹は能勢で有名な菊炭の材料、シイタケ栽培の原木として活用できることを教わりました。池の入り口にはヤマモモの木が生い茂り、園児たちは背伸びし手を伸ばして実を味見しています。また今までの鳥の他にイソヒヨドリも来はじめ美しい姿を見せはじめました。まだまだ楽しいことがこれからたくさん発見できることでしょう。
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 イソヒヨドリ                       コナラ
                 (里里池で撮影したものではありません)

そして愈々この秋からは来春からの稲作づくりのための準備作業に入ります。夢は来年秋のコメの収穫です。日本は瑞穂の国、雲雀の子供たちには自ら土壌作りから始め、たんぼで苗を植え米を収穫し輪になって食べるという体験をしてもらいたいと思っています。

最近よく耳にするようになったSDGs(エスディジーズ)という言葉。SDGs(持続可能な開発目標)とは国連が採用した2030年までに達成すべき17の目標“です。雲雀丘学園が取り組もうとしている「里里プロジェクト」はSDGsと特に関連してきます。雲雀丘学園はSDGsの考えをいち早く取り入れ実践し、発信していく学園としても成長したいと思います。
(2019.6.21)

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2019年06月12日

「令和時代の雲雀」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~

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今回の学園長便りは、雲雀丘学園の機関紙第312号(6月7日発行)の巻頭言に掲載した「令和時代の雲雀」を転載しました。ご了承ください。(一部、修正をいたしました)

 平成から令和へ 五月一日に御代替わりになりました。平成への御代替わりは昭和天皇が崩御されてのことでしたので悲しみが併存したのですが、今回は一代限りの特例法とはいえ譲位という形をとられたので新天皇の即位も喜びと希望の中で行われました。新元号名も一か月前の四月一日に告知されて準備もある程度できたのではないでしょうか。これもよかったと思います。一部反対もありましたが私は一代限りにしないで今後も続ければいいと思います。
 余談になりますが連休の期間に私は海外旅行に行っていました。クロアチアのある観光地のことです。観光案内所で、日本語のパンフレットをもらおうとしたところ、そこの窓口の方から突然話しかけられ「Beautiful harmony」を何度も繰り返してきました。最初は何のことかわからなかったのですがすぐに御代替わりのことだと気が付き、お礼を申し上げました。六〇才くらいの好々爺でしたが、私は大変気分がよくなりました。気分に乗ってメモ紙に「令和」と大書し「令」は「Good」、「和」は「Peace」という意味もあることを説明しました。何れにしても遠く離れた東欧で日本の出来事をよくぞ知っていてくれたと抱擁したいくらいです。
 新元号「令和」は素晴らしいと思います。どこか凛としていて、それでいて温かさ、そして希望を感じます。初めて日本の古典、万葉集に拠るとのことですが万葉集は貴族でなく防人など庶民の歌も多く、中には遊女などの歌も載せられていると聞きます。万葉集と言えば奈良時代、七世紀八世紀の作品です。今後、外国の方なども万葉集に興味を持たれる方も多くなろうと思います。その時に日本という国が千三百年の昔から、ヨーロッパを圧倒的に凌駕する素晴らしい文学を持ち、そこには貴賤、男女の区別なく歌を詠み、集められており、それこそが「和」であることを知っていただければと思います。
 以前、雲雀丘学園に提携校のドイツ・ヘルバルト高校から留学生が来たとき、彼らと話す機会がありました。何か質問すると競うように手を挙げ発言してきます。少し意地悪く、ドイツの政治や社会問題を尋ねても堂々と持論を展開します。逆に日本の難民問題への対応を聞いてくるくらいでした。
 昨年から雲雀丘学園中高も東南アジアへの修学旅行を始めましたが、生徒たちは、日本に追いつけ追い越せ、懸命に努力している現地の仲間たちの姿を目の当たりにしてきました。おそらく東南アジアは今後世界の成長エンジンとして飛躍的な発展を遂げていくでしょう。
 国際化を迎えた、いや入った時代、雲雀丘学園の子供たちは否が応でも彼らと「共存」していかねばならないのです。令和ですから「戦う」という言葉は避けます。
 日本の若者が「引っ込み思案」で、「自国を誇りに思う」人が少ないことはよく言われるところです。しかしこれは若者に限ったことではありません。全世代にわたって言えることです。過信や周りを見下すことは厳に慎まなければならないことですが、徒らに謝罪することも国際化の中で避けるべきです。
 正しく自分の目で判断し日本のいいところ、誇るべきところは自信をもって話せることが令和・国際化の時代に必要なことと思います。(2019.5.14)

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▲新緑のイチョウ(左)・メタセコイヤ(右)の下で体育大会の練習に励む生徒

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2019年06月05日

「一生懸命は美しい」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~

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令和最初の小学校の運動会は曇り空で涼しい天候の中行われました。来賓としてお越しになった前校長の石田先生はこんな快適での運動会は初めてですと感想を述べられていました。成地新校長は開会式の挨拶で児童に「一生懸命やろう」「一生懸命は美しい」と呼びかけました。約束通り、児童はどんな競技にも全力投球、その都度観客からの歓声が飛んでいました。

小学校の運動会はやはり伝統を感じます。学園誕生は昭和25年、その時最初にできたのが小学校でした。入場行進から始まって準備体操まで実に整然と、無駄なく、緩みなく進行して気持ちがいい。国旗の掲揚は観覧の方々も帽子を取って起立し、子供たちも真剣なまなざしで注視しています。これも学園誕生以来の伝統、誇りある日本人を育てるためにも欠かすことのできない式次第と思います。

今年の運動会は伝統と改革がうまくバランスしていました。騎馬戦は今年も続けられました。いろいろ議論を重ねたうえでの判断だったと推察します。おかげで6年生の児童は日本の伝統ある運動会行事を体験することができました。外国の友達と話す機会があればぜひこんな競技があることを伝えてください。

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一方毎年改善されている競技もあります。組体操です。児童のけがが想像以上に多いため全国の学校でこの競技をどうするかの議論が交わされていることはご承知のことと思います。学園小学校は確か昨年は、長い竹の棒を使って、組体操の力強さも残しながら安全面にも配慮していました。これもよく考えられていました。しかし今年はそれをさらに一歩進め、組体操を基本に集団演技の躍動感をカラフルに演出しました。演技の終了時には観客のひときわ大きな拍手が続きました。見事でした。

私の印象は、何よりも演技をやり終えたときの児童の顔と顔でした。顔には難しい演技を力いっぱいやり終えた達成感、満足感があふれていました。おそらく指導の先生も同じ気持ちだったでしょう。観客席からは背中しか見えませんでしたが、指導の先生の肩が揺れ、「感無量」の涙をこらえられたに違いありません。

「改革と挑戦」。今雲雀丘学園に求められているものです。令和の時代は良き伝統を守るとともに新しいことへの挑戦の時代でもあります。そんな意味で今日の運動会は大変良かった。みんな一生懸命でした。
「一生懸命は美しい」「一生懸命はかっこいい」。
(2019.6.2)

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2019年06月03日

「サントリー新入社員が来園、コミニュケーション力を」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~

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5月28日、川崎市多摩区でスクールバスを待つ小学生ら19人が殺傷されるという痛ましい事件が発生しました。何の落ち度もない子どもが明るい未来を失いました。同じ児童を持ち、学園に働くものとして胸が張り裂ける思いと、やり場のない強い憤りを覚えます。心からご冥福をお祈りするとともに、私たちは子供のより一層の安全に努めたいと思います。

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 初代理事長 鳥井信治郎先生胸像
先週月曜、サントリー近畿営業本部の今年入社の営業マン8人が雲雀丘学園を訪ねてきてくれました。本学園の創立者で初代理事長の鳥井信治郎はサントリーの創業者でもあります。鳥井信治郎は「利益三分主義」を唱え、事業活動によって得た利益は、その三分の㈠は社会に還元すべきとの考えを持っていました。

その精神は脈々と受け継がれ、今ではコンサートホールや美術館が運営されていますが、信治郎は老人ホームや雲雀丘学園の創立にも尽力しました。新入社員はサントリーの精神を知り、その学校を実際に見ようということで来たわけです。成地校長が一通り学園を案内したあと、学園に隣接する鳥井信治郎の住居を外から見学しました。

そのあと私は新入社員に、なぜこの地に鳥井信治郎が住み、どういう経緯で学園の創立にかかわったのか、また建学の精神である「親孝行な人はどんなことでも立派にできます」はどこに由来し、現在学園でどのように指導、実践しているかを話しました。

新入社員が鳥井信治郎の「利益三分主義」の精神を日ごろの営業活動に生かし、「やってみなはれ精神」をいかんなく発揮してくれればありがたいことだと思っています。

社会人として必要な能力はコミニュケーション力、親孝行とは親への感謝の気持ち。
新入社員8名に、アンケートでいくつかの質問をした回答です。入社してまだ2か月のフレッシュマン、何もわからない段階だと思いますが、私が予想していた結果となりました。参考までに結果を掲載します。(次のアイコンをクリックしてください)

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学園訪問(サントリー新入社員8名)へのアンケート結果.pdf


(2019.5.30)

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2019年05月29日

「郁文館渡邉美樹理事長にお会いして」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~

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「郁文館夢学園はここで学ぶ一人一人の幸せのためだけに存在する」と正門の石碑に刻まれた、「郁文館夢学園」を先週5月23日に中高の中井校長とともに訪ねました。理事長がワタミグループ代表で国会議員の渡邉美樹さん、私はサントリーにいた関係で以前から同氏とは面識があり、今回の訪問が実現しました。

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正門となりの石碑、創立者の思いが刻まれる   炎天下、運動会を撮影、放映する放送部

「子どもたちに夢を持たせ 夢を追わせ 夢を叶えさせる」が渡邉さんの教育目的。自身の夢を、エネルギッシュに明快に語っていただきました。私が知りたかったのは渡邉さんが「本気の留学」という「1人1校1年間留学」です。

日本から海外に多くの留学生が行っていますが本当に力をつけているのだろうか、役に立っているのだろうかと思うことがあります。海外留学の目的の一つに生徒の自立があります。親元を離れ、慣れない環境の中で、異なる言語を語らねばならない経験こそ強い心を養います。また日本にいては経験できない多様な価値観、多様な文化を体験することで、他国との違いを知り、相互に認め合える豊かな国際人を育てることにもなります。海外留学はこのような目的を達成できるものでなければならないと思います。

さらにこれからは、海外の大学進学も、国内の大学と同じレベルで選択でき進学できるものであってほしいと思います。世界で活躍できる人材を作ることは学園にとって喫緊の課題で、実現のためには解決すべき課題は多くありますが、できるところから実現に向け取り組んでいきたいと思います。

もう一つ、私が郁文館で注目していたのはNIE(Newspaper In Education)です。生徒たちがそれぞれに持ち寄った新聞を読みながら、自分の関心のある記事をピックアップしグループで意見交換します。発表時間は一人1分間。限られた時間でいかに自分の意見を伝えられるかというトレーニングを繰り返します。これを毎朝40分間、時には先生が新聞をスクリーンに大写しし解説を行うこともあります。こうすることで今社会の中で何が起こっているのかに関心を持ち、問題意識を醸成していくことになるのです。

雲雀丘学園中高では、現在ある新聞社の協力を得て、学園独自のNIEの仕組みづくりに取り組んでいます。これには少し時間はかかりますが、NIEはあらゆる機会をとらえて少人数から実践できます。生徒が社会的な出来事に関心・興味を持つように、先生方にはやれるところから個性あるNIEの取り組みを始めてほしいと思います。

このほかにもSDGsを全教科のシラバスに組み入れたこと、「高校生起業塾」を立ち上げたこと、不登校のための通信制教育を設立すること、中学生には「お金科」を開講したことなど夢がありまたユニークな構想も次々と話されました。余談ですが、夏の参議院選挙を機に政界から引退し、教育とワタミにこれから20年間、必死で取り組むことを宣言されていました。渡邉さんからはそんなことよりも何よりも、自らの夢にかける一途な思い、強烈なリーダーシップ、周りをひきつけてやまない魅力を学ばせていただきました。
(2019.5.29)
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2019年05月20日

「令和は未来に挑戦の時代」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~

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今年の中高の体育大会はそれぞれ中学校(5/18)高校(5/16)に開催され終了しました。両日とも雨を心配していたのですが、懸命の準備に天も味方して、中学校こそ強風が吹き砂ぼこりが舞いましたが雨も降らず、よい運動会ができたと思っています。

私は6回目の体育大会となりましたが文字通り体育の大会らしく、全体としての統率も取れ時間を守り、一人ひとりが全力を出し切り、溌剌としたいい大会だったと思っています。競技を終え退場の時も出口までだれ一人歩くことはなく、また用具の出し入れも全力疾走で当たりました。体育科の先生もきびきびと動かれました。

実は学校の良さはこういうところで現れるものだと思います。あまり注目されないところなのです。私が企業にいたころしっかりした会社かどうかの判断はトイレがきれいに掃除されているかでした。また、出会う人が気持ちよく挨拶するかどうかでした。銀行も融資の際にはこういうところを見ていると聞きます。

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中学校の運動会を終え帰る途中、ある保護者の方から声をかけていただきました。お話では「雲雀に入学させて良かったと思います。最後の整理体操の時、みんな正面を注目し、手を抜くことなく真剣に体操していました」と。実はわたくしも同じ感想を持っていました。有難いお言葉と思うと同時に、学園に少し地力がついてきたのではと解釈しています。もちろん油断は禁物、少し手を抜くと安きに流れてしまいます。

体育大会を見ていると改めて体力の必要性、重要性を感じます。徒競走でもリレーでも生徒たちは力強い走りを見せてくれました。毎朝、登校時に見る顔形とは違う姿を見せてくれました。「あの子が走っているの」と思うほどたくましいものでした。人間最後は体力勝負です。両幼稚園長、小学校長とも、もっともっと元気な子供たちを育てていこうと話し合っています。

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令和に御代替わりし、はや二十日が経ちました。令和が発表されたときは満開の桜も、今は青葉が薫風に揺れ、通学途上では民家のバラがことのほか鮮やかで思わず写真に撮りました。令和は希望と調和の時代です。平成、日本人はやや元気を失った時代でもありましたが、再び自信と誇りを取り戻し未来に挑戦したいと思っています。

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2019年04月24日

「先輩に思いをはせて」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~

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前回の「学園長便り」で、小学校の運動場のすでに花の散った桜の木を写真に撮り、掲載した際、桜の種類を「ソメイヨシノ」としました。すぐに小学校の先生からメールが入り「ソメイヨシノではないように思う」とのご指摘をいただきました。わたくしも確信をもって書いたのではないので、時々学園にお越しになる植木屋さんにお尋ねしようと思っていたところ、井口教頭先生からもメールがあり「その木はヤマザクラです」との回答をいただきました。まずもって訂正させていただきます。

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小学校運動場「ヤマザクラ」       事務局前「しだれ桜」

教頭先生は多分、卒業記念樹だろうと推測、おおよその見当を付けて過去の文献を調べたところ、雲雀丘学園小学校3回生(昭和27年度卒)の卒業記念樹の「ヤマザクラ」と分かったのです。私は改めてその木を確認に行きましたが、小学校の運動場の南西に周りの木々を代表するかのように枝を張り、青葉を一杯に茂らせていました。

小学校の創立が昭和25年ですからまだ創立まもない頃の卒業生が6年間の思い出に、また未来に胸をふくらませて植えたに違いありません。おそらく最初は小さな苗木だったのでしょう。それが今は幹の周り240㎝、高さ10mの巨桜に育ったのです。その間、運動場を駆け回る子供たちを見守り続けてきました。一方、植えた戦前生まれの児童は、今や傘寿を迎えるおじいちゃんおばあちゃんになっています。同窓会などでお会いになりますか。息災をお祈りしたいと思います。

私の誤った記載が発端でしたが、思いがけなく学園の先輩の温かいお気持ちを発見することができました。さて毎年桜の季節になると、学園事務局前に見事なしだれ桜が花を咲かせます。このしだれ桜も42回生(平成3年度)の記念植樹によるものと判明しました。42回生の皆さん、皆さんが植えたしだれ桜は、毎年多くの入学生が記念写真で並ばれ、笑顔のスポットになっていますよ。

(2019.4.24)
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2019年04月19日

「観桜思植」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~

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今年の桜は開花の後、いわゆる寒の戻りで長く楽しめました。4月11日の雲雀丘幼稚園、中山台幼稚園の入園式も散り始めの桜を楽しんでいただけましたし、今日もまだ雲雀丘の街のあちこちで名残の桜を見ることができます。
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 正門入口のソメイヨシノ                雲雀丘幼稚園入口のオオシマザクラ

前回のこのブログで「荘川桜」の苗木8株を学園に記念植樹したと書きました。実は植える場所探しに大変苦労したのです。「荘川桜」は樹齢数百年の巨木にも育つので、ある程度の場所が必要になります。現在植えられている木々とのバランスも考えねばなりません。
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 高校棟前のシダレザクラ              小学校校庭のヤマザクラ

学園の創立時に植樹されたと思われる桜の老木などは、実に学園の地形や導線を考えて植えられています。学園の各所にある記念樹にも、思い出や感謝の心、そして未来への希望を託しつつ樹木を選び大切に植えられたことがよくわかります。学園に育つ木々には植えられた当時の思いが一本一本に込められているのです。学園の子供たちにはその木がどのようにして植えられたかを教えてほしいと思います。

「飲水思源」という言葉があります。「水を飲む者は、その源に思いを致せ」という意味です。わかりやすくは「井戸の水を飲む際には井戸を掘った人の苦労を思え」ということでありましょう。私たちが春になれば必ず見ることができる桜も、先人たちのご苦労や思いがあるのです。一方、今年、満開に咲き誇り、多くの人々に感動を与えてくれた桜を先人は見ることができません。

「観桜思植」(この言葉は造語です)。桜のシーズンは幕を閉じようとしていますが、先人に思いをはせ、先人の心は散らさずに持ち続けたいものです。

(2019.4.19)
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