学園ブログ

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常務理事便り

2025年07月10日

Vol16 可能性の源(ミナモト)

~雲雀丘学園常務理事 成地 勉~

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 先日、7月5日、6日に日本武道館で全日本学生剣道選手権、同女子選手権が開催されました。予選を勝ちぬいた剣道の強豪が集い、学生日本一を争いました。
 男子は順当に強豪大学の選手が決勝まで勝ち上がり、藤島選手(日体大4年)が栄冠を勝ち取りました。数試合前の戦いから優勝が予見できるほど、終始立派な試合ぶりでした。
 一方、女子は混戦となりました。決勝に勝ち上がったのは名門中央大の村田選手(2年)となんと、地方の国立大学である山形大の佐藤選手(3年)でした。息詰まる熱戦は延長戦までもつれ込み、延長開始直後、鍔迫り合いになりかけた刹那、両者が思い切った引き面を放ちました。どちらか?と思った瞬間、審判員は村田選手の引き面に旗を挙げ、決着しました。村田選手にとっても中央大学にとっても初優勝の栄冠でした。

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 しかしながら、優勝した本人がコメントしたように、どちらに一本の旗が上がってもおかしくないほどの僅差でした。山形大佐藤選手が勝てば、村田選手同様に個人としても大学としても初優勝でしたが、誠に残念でした。試合内容はまさに五分と五分、試合態度、立ち居振る舞いも両者共に立派でした。また、佐藤選手は名門大学でなくても、恵まれた環境でなくても自分を叱咤激励し、徹底すれば才能を開花させ、素晴らしい結果を生み出すことができるということを体現してくれました。即ち、他人のせいや周りの環境のせいにするのではなく、自分次第で道が開ける可能性は十分にある、ということを見せてくれました。剣道だけではなく、あらゆるスポーツや仕事においても同じことがいえると思います。素晴らしい一戦を拝見し、いろいろなことを教えられ、清々しい気持ちで帰途についた大会となりました。