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2019年12月19日

「里里プロジェクトとSDGs」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~

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「里里プロジェクト」の親子協働作業が行われたのは昨11月。4日間に延べ800人以上の園児、児童、生徒、保護者が参加いただきました。これだけの参加があったのは驚きで、「雲雀の保護者はありがたいなあ」と改めて認識した次第です。幸い天気にも恵まれ、バケツリレーや防水シート敷きなど、田んぼ、池、せせらぎづくりに力を合わせる親子のお姿を力強くまたほほえましく思いました。

里里親子協働作業 (クリックで拡大します)
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11月3日                         11月4日
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11月9日                         11月10日

この「里里プロジェクト」がキックオフしたのがちょうど1年前の12月でした。それまでに何回かの勉強会も実施しました。「学園に里地里山を作ろう、そして情操豊かな子供たちを育てよう」、そんな夢と希望がいっぱいに詰まったプロジェクトです。

もう少し説明すると、里地里山の生きた教材を利用する「学び」の中で、命とつながる生活を体験し、命を大切に思う心、感謝の気持ち、共感する力を養おう。さらに、里地里山空間にて、持続可能な社会について自ら考え・行動・発信することで、環境や社会問題、人とのかかわりまで視野を拡げ、学園全体でSDGsに挑戦しようというものです。

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SDGsのアイコン

SDGsは2015年に国連サミットで採択された持続可能な世界を実現するための17個の目標があります。このうち6番目の「安全な水とトイレを世界中に」、12番の「作る責任使う責任」、15番「陸の豊かさも守ろう」は「里里プロジェクト」とも密接に関連してきます。私は、世界が世界の子供たちが一緒になって目指そうとしていることを、雲雀の子供たちも目指してほしいと思います。

「里里プロジェクト」は「ビオトーブ」のことですかと言われますが似て非なるものです。教育事業に携わるビオアさんの指導をいただいていますが基本構想から目指すものまで独自の発想によるものと自負しています。施工にあたっても人的な労力も含めできる限り自前で行います。これが創立以来の学園の伝統です。施設のあちこちに子供たちや保護者の思い出が残り、身近に感じてもらえればありがたいです。

「里里プロジェクト」は特別の設備ではなく日常のもの、毎日の学校生活そのものです。ここで遊び学び、そして先生方にはここでの活動をカリキュラムにもしっかり組みこんほしいと思います。

来年の2月ごろに仕上げの親子協働の作業が行われます。特に園児のお子様からの参加希望が多いと聞きました。来年の春には田植えして、夏には草を取り、実りの秋には稲刈りし、収穫したコメで学園創立70周年のお祝いができればこんなにうれしいことはありません。

(2019.12.18)

2019年12月16日

「探究授業を終えて感じたこと」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~

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3回の探究ゼミを終え、ほっとしているところです。本校の探究ゼミは中井校長が旗振り役をされ、7月から開講されました。本校の教員が、自らの専門的知識や技術を活かし、授業という枠を超えて、また学年という壁を払って、専門的なテーマに関心を持つ生徒たちとともに「ゼミ」形式で学び、探究心を培って行こうという試みです。

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探究ゼミ告知のポスター(クリックで拡大します)
私は実社会で生きてきた人間として、また本学園の学園長として、先生方とは異なった観点から生徒にアプローチできないかと自ら探究ゼミの講師役を買って出ました。10月末からの3回のゼミでしたが、1回目は「君が今ここにいる奇跡」をテーマに学園の建学の精神である「親孝行」がどこに由来するのかを話しました。2回目は「みんなが反対、ウイスキーに挑戦」と題し、現在のサントリーの2兆7千億円の原点は「やってみなはれ」精神にあるとして、数々の挑戦の歴史を話しました。

そして最終回、「君は八田與一を知っているか」として、日本統治下の台湾で巨大なダム建設を成し遂げ、荒地を有数の穀倉地帯に変え、貧困の農民を救った八田與一の挑戦と地元民との心の交流を話しました。因みに生徒に八田與一を知っていたかを尋ねたところ先生方も含め誰一人いませんでした。しかし台湾では最も有名で台湾人が最も敬愛する日本人です。台湾が親日的なことを知る人は多いと思いますが、陰には八田與一のような人がいたことは忘れてはいけないと思います。

生徒からアンケートを取りましたが学園長から話が聴けてよかったがほとんどでしたが、これは生徒の気配りでしょう。私としては生徒が興味を持てるように、生徒と双方向になるように、また考えさせる内容になるよう工夫したつもりですがその効果のほどはいかがだったでしょうか。また社会に出て立派に生き抜いてほしいとの願いから、やや精神論的な話しが多くなったのではとも思っています。

私は探究こそ今後の授業の在り方を示すものだと思います。教科で分断された授業でなく、課題を解決するために教科を動員すべきです。さらに社会に出ると課題を発見することが必要になります。そのためには社会や政治にもっと関心を寄せること、具体的には新聞をもっと読むこと、そして生じた疑問や課題を先生や友だちとしっかりと議論することが大切です。生徒には自らが主体者となって解決する姿勢が、学校には生徒が適切な判断ができるようなリソースを提供することが求められます。
(2019.12.14)

2019年12月11日

「yatteminahareを知りたい。ブランズサントリー社来訪」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~

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前回の学園長便りで「朗報続く雲雀丘」として直近の嬉しいニュース三つを紹介しましたが先週末(12/7)、またまたビッグなニュースが飛び込んできました。「第4回日本パラスポーツ賞」(今年の国内外の障害者スポーツ大会で優れた成績を収めた選手やチームの表彰)の優秀賞に、聴覚障害者テニス世界選手権(トルコ・アンタルヤ)女子シングルスで、史上初の金メダルを獲得した喜多美結選手が選ばれました。喜多さんは2017年3月雲雀丘学園高等学校を卒業、在園中はテニス部で近畿大会に出場するなど大活躍をしました。現在は関西大学に在学中です。

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喜多美結さん
卒業アルバムから
読売新聞のインタビューに「やってきたことが形になった。びっくりしたけど注目されてうれしい」と語っています。目標は2021年に開催される聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」での優勝。「テニスを通じ障害への理解を深めたい」との決意に学園も大きな期待と拍手を送りたいと思います


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ブランズサントリーの皆さんと創立の精神の碑の前で
(クリックで拡大します)
さて今日(12/10)は,海外のお客様の来園がありました。ブランズサントリー社で東南アジアを中心に20か国で「チキンオブエッセンス」という栄養ドリンクを販売する会社です。ここの社員や幹部9名がお越しになりました。因みにこの会社には雲雀丘学園中高も東南アジア修学旅行の見学先としてお世話になっています。来園の目的はサントリーの創業者鳥井信治郎が関係した雲雀丘学園に流れている精神を読み取ろうとするものでした。私は学園創立時の開園式や10周年の記念式典時の鳥井信治郎の写真などをお見せし「親孝行」や「やってみなはれ精神」について話しました。皆さんからは「鳥井信治郎の利益三分主義はどう教えているのか」「校種の連携はどうとっているか」「親孝行ややってみなはれはどう実践しているのか」などの質問が次々ありました。

感想文を書いていただきましたが、東南アジアで働くサントリアンが、雲雀丘学園をどう感じたか、どう見たかが興味深く書かれていますのでそのまま掲載します。

・この度は大変貴重な機会をいただき、ありがとうございました。施設がとても充実しており、子供たちの学びに最適な環境だと感じました。
・教育の根底が親孝行という考えに深く共感しました。学園長をはじめとした皆さんの熱意のもと、それを幼稚園から高校まで一貫して実践され続けていることが、国公立大学の合格数といった結果に表れているように思いました。
・多くの企業において、事業の拡大とともにその本来の目的が薄れがちになる中、雲雀丘学園こそ利益三分主義の象徴であり、Growing for Goodの実現に向けて働くということの意味を体感できたように思います。
・毎年、新たなチャレンジをリポートにまとめ、それを翌年に振り返るという活動は、我々の目標管理制度と通じるものがあり、やってみなはれという言葉の重みや重要性を改めて感じました。
・社員の成長だけでなく、社会のリーダーを育成しようという姿勢に感銘を受け、また、そんなサントリーで働いていることを誇りに思いました。
・花壇の苗木や修学旅行等、様々な点でサントリーとの繋がりを感じ、嬉しく思いました。ぜひ一度私たちの国にもお越しください。
・是非今回の訪問で得た経験を一緒に働く仲間たちに伝え広めていきたいと思います。

2019年12月05日

「朗報続く雲雀丘」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~

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今朝(12/4)は北海道や東北地方は猛吹雪で冬の訪れが突然来たようです。宝塚もいつもよりはずっと寒さは増しましたが児童は元気に登校しいつものように明るい笑顔で挨拶。中高は後期試験のさなか、真剣な顔で、中には参考書を片手に歩く生徒も数多くいました。高3にとってはいよいよ来月はセンター試験、どうぞ風邪などひかぬよう体調には十分に注意してほしいと思います。
20191205-1.jpg久しぶりに中高の校庭に行きましたが、銀杏の2本の巨木はすっかり色づいて、足元にはすでに落ち葉が敷かれています。毎年この時期この銀杏を見ると堂々と学園をも守ってくれているようでうれしく思います



そんな中、今日は囲碁・将棋部の佐藤君と顧問の柘植先生が先月、京都で開催された近畿高等学校総合文化祭京都大会の報告に来てくれました。佐藤君は兵庫県チームの主将として出場し見事、優勝の栄冠を獲得しました。5回戦を戦いましたが負けなしの25勝、ダントツの優勝でした。1チーム5人で戦いますが佐藤君を除く残りの4名は全て灘高生、試合前には相手チームの分析や戦い方などをチームメイトと話し合いますが佐藤君はみんなをリードし、兵庫チームを圧倒的勝利に導いたそうです。

また高校女子テニス部からも朗報が届いています。女子テニスというと中学が話題になりがちですが、兵庫県大会新人戦で3位入賞を果たし、これは過去タイ記録、十数年ぶりの快挙です。また兵庫県私学大会でも3位となりドリーム枠で近畿大会に出場します。これからは高校も栄光の歴史を刻んでほしいと思います。

また先月になりますが中学女子テニス部と野村教頭がそれぞれマロニエ賞を受賞しました。マロニエ賞は兵庫私学の名声を高めた生徒及び教職員を表彰するものです。学園では5年前のマンドリン部と顧問の高木先生の受賞に続き2度目、栄誉ある受賞となります。中学女子テニス部は平成27年度から令和元年度まで兵庫県で5年連続優勝し、平成30年には全国大会で3位になるなど全国でもトップクラスのテニス部としての実力を誇っています。

令和になって初めての年は学園にとってうれしいニュースで年の瀬を迎えられそうです。頑張れ!雲雀丘学園。高3はセンター試験を控え、今が一番大変なとき、自分を信じて、明日を信じて、焦らず慌てず着実に歩んでほしいと思います。

(2019.12.4)

2019年12月03日

「師走、二つの催事」

~雲雀丘学園常務理事・学園長 岡村美孝~

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今年も師走に入りました。月日の経つのは本当に速いものです。昨日(12月1日)は師走を告げるにふさわしい二つの催事がありました。中山台幼稚園の「クリスマス音楽会」と「サントリー1万人の第九」です。

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壇上に90の灯り                     歓びの歌の合奏

さて「クリスマス音楽会」は学園講堂に一杯のお客様をお迎えして開催されました。いつものように年長さんのキャンドルサービスから始まります。園児たちは真っ暗な講堂をキャンドルをささげ順にしっかりとした足取りで壇上に上がっていきます。涙腺の緩い私などはもうこの時から涙がにじんできます。暗闇の中、壇上に90個の温かい灯がきれいに並ぶと、音楽会は始まります。年中さんも年少さんも見事日頃の厳しい練習の成果を出し切りました。そしてお客様から大きな拍手が寄せられました。ご両親もお喜びになったと思います。

最後のあいさつで長岡園長は「もしクリスマス音楽会のコンクールがあれば間違いなく、うちの園児たちは金賞を獲れる」と園児たちと先生方を称賛し、本庄保育主任も「子供たちと一緒に成長できた。この職業につけたことに感謝したい」と涙を抑えながら語りました。

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合唱を待つ児童                    大阪城ホール

毎年恒例の「サントリー1万人の第九」は大阪城ホールで開催されました。因みにこの日は大阪マラソンと重なって会場付近は大勢の人でごった返していました。今年の第九は何といっても学園小学校の35名の児童たちが出場したことです。児童は夏の終わりごろから12回の猛特訓を積んで、本番に臨みました。そして大阪城ホールの最前列で、指揮者の佐渡裕氏を目の前に見ながら堂々と歌い切りました。昨日(12月1日)は朝早くから当日の練習や待機で大変だったと思います。それでも学園の児童たちは最後まで笑顔いっぱい、元気いっぱい、姿勢も立派でした。

今年の「第九」は37回目を数えますが、令和になって初めての開催ということもありオープニングは東儀秀樹氏とお子様の雅楽の舞から始まり、そのあとお二人の篳篥、ギターの演奏と続きました。お聞きすると、お子様はなんと12歳、人前での演奏は今日が初めてとのこと。12歳の迫力あるギターに驚くとともに、佐渡裕氏の「令和の今年は各界で若い人が大活躍した。これからは若い人の時代」、に大賛成。雲雀っこも遠慮しないでガンガンぶつかっていってほしいと願った次第です。

(2019.12.2)